家族のトリセツ (NHK出版新書 637)

著者 :
  • NHK出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140886373

作品紹介・あらすじ

「トリセツ」シリーズの最新作にして、集大成!



家族問題の9割は脳が原因!? 「ケンカが絶えない」「欠点が目につく」「居場所がない」……。親子関係から兄弟、夫婦関係まで、イライラやすれ違いの具体例を挙げながら、そのメカニズムをわかりやすく解説。なぜ最も身近にいるのに理解できないのか、なぜぶつかり合ってしまうのか。自身の経験を交えながら「脳の個性」を理解し、家族という他人とうまく付き合うための実践的方法を綴った決定版!
家族問題の9割は脳が原因!? 「ケンカが絶えない」「欠点が目につく」「居場所がない」……。親子関係から兄弟、夫婦関係まで、イライラやすれ違いの具体例を挙げながら、そのメカニズムをわかりやすく解説。なぜ最も身近にいるのに理解できないのか、なぜぶつかり合ってしまうのか。自身の経験を交えながら「脳の個性」を理解し、家族という他人とうまく付き合うための実践的方法を綴った決定版!

感想・レビュー・書評

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  • 黒川伊保子さんの本の、ブクログ登録は2冊目。
    トリセツがシリーズ化しており、〇○のトリセツという本を、多く書かれている。

    こちらの本は、42ページまで読んで、図書館に返却。

  • 筆者の家族論には正直、賛成しかねる部分が多い。主張を裏付ける事例のほとんどが筆者の家族や友人などの経験談でその前提条件が違いすぎてモヤモヤが募る。

    ただ、家族にとって最も重要なことは「心理的安全性」を醸成することであること(本書の中では「甘やかしのススメ」として紹介)は僕も同じ考えだ。

    例えば、家族の誰かが失敗したり、能力不足などの課題や問題について話さなきゃいけない時、つい「5W1H」でその原因や能力獲得までの道筋を明らかにして計画立てたりしたくなる。

    でも筆者はそこで「ちょっと待って!」と忠告する。対話には「心の対話」と「問題解決の対話」の2種類があり、家族の対話は(特に「心理的安全性」を重視するなら)「心の対話」から始めなくてはならないと。

    「なぜやらないの?」「どうしてできないの?」「何度言ったらわかるの(なぜこちらの忠告を無視するの)?」と相手の真意や怠惰、能力不足を問い質したくなるところをグッと飲み込んで、「○○できてないようだけど何かあったの?」と「外因/環境因子」を一緒に明らかにしていくスタンスを示そう、と提案する。英語で言えば、「Why you don't…」でなく「What's happened?」「What's the matter?」になる。問題が起きた状況を一緒に想像して相手に「共感」することでまず相手の中の「安心感」という余白を生もう、という狙いだ。

    さらにその前に「話の呼び水」があるとBetterとのこと。具体的には「相手の変化に気づいて、褒めたり、気遣ったり、ねぎらう、感謝する」「自分に起こった出来事を話す」「こちらから相談する」といった話で切り出せ!というのだ。

    同居している家族と課題について話したい時にどんだけ気を遣ってどんだけ準備するの?という投げ出したくもなるが、このif-then Planningが機能するよう何度もチャレンジしてみたいと思う。

  • 家族は甘やかせ。なんて素敵なんだろう。涙が出てくる。夫の何してたが堪える話は、そうか、そんな向こうにとっては大したことのないことで私は相当にやられてたんだと泣けてきた。
    星は、なんとなく何匹目かの泥鰌感があるので

  • いろんな家族があるから、このトリセツですべて整うとは思えないけれど、脳ってそうなのか、なるほどなぁ、は、いくつもあったので、フレーズ記録はたくさん。



  • 【気づき】

    家族を甘やかそう!
    が1番言いたかったことかな。

    考えれば考えるほど、どうして家族に厳しくするのだろう?
    いられる時間を大切にするということは
    甘やかすことにも通じる気がする。


    私の実家はまさにここに書いてあることができていた気がする。

    特に第3章は心に残る。
    最後のこたつでぬくぬくする話も心温まる。


    第1章なぜ家族にストレスを感じるのか
    男女の脳の違いもある
    甘やかそうではないか。


    第2章家族を甘やかすの効用
    ・笑顔のない家庭の子は頑張れない

    ・一流になれない子の親は結果にコミットしすぎている。親が結果に一喜一憂すると、子どもは失敗を恐れるようになる。
    親は子ども以上にがっかりしたり、有頂天になってはいけない


    ・正しい失敗の仕方
    1失敗を恐れず、挑戦すること
    1失敗してしまったら、潔く失敗を認めらきちんと胸を痛めること
    1コンや、頭がよくなると信じて、清々しい思いで眠ること。70


    ・大人になってからの失敗は趣味がよい
    志は高く、結果に無頓着になれるから71

    ・家族をつなぐ魔法のことば
    ①失敗を誰のせいにもしない
    私にもできることがあったはずと他人の失敗も脳のセンスアップに使う。
    失敗した家族の心を癒しらその失敗が脳に活かされるので、共に成長できる。
    これを言える家族は豊か74


    ②過去の失敗にくよくよしない
    失敗すれば、その晩、失敗に使われた回路の閾値が上がりら神経信号が流れにくくなる。
    それによって失敗の回路を選びにくくなり、同様のミスを繰り返さないようになっていく


    ③未来の失敗をぐずぐず言わない



    ・家族の絆は正義とは少し離れた場所に作られる。
    正義感に駆られた者は、それを見ないで済むように、少し距離を置いた方がいい。
    なぜなら、正義の人もまたら正義のヤイバで傷つくことがあるから91


    ・誰かがら自分だけなしでは生きていけない、ということに強い快感を覚える95
    ・惚れる理由は弱点の方にある


    第3章家族にこそ必要な、4つの改革をやってはいけない」
    忘れを甘やかす方法はなくしたものは買うと言う決まりを作った。

    ルールその1家族に「世間」を持ち込まない
    世間の厳しさは物語で教える
    理想からの引き算が家族を追い詰める

    ルールその2失敗を責めなくていい

    ルールその35W1Hの質問をぶつけない
    質問者本人のアクションに直結する質問とどうして?の代わりに用いられるどうしたの?大丈夫?はOK
    どうして?をどうしたの?に変える
    家族の対話は心の対話で始めるのがセオリー
    心の対話は共感で進められ、納得と気づきで着地する。
    問題解決の対話はスペック確認で始まり、解決で着地する。

    家族の第一ミッションは安心感を与えることだ。

    しかし、日本の家庭の対話は、なに、なぜ、どこ、いつ、だれ、どのようにのような威嚇で始まったり
    いきなり問題点の欠点のしてきをしたりすることが多い。
    つまり、問題解決型に偏っている。

    理由は、日本の子育てがゴール決定に満ちているからだ。



    心の対話は相手のことを尋ねるのではなく、こちらの話から始める。話の呼び水とも呼んでいる。

    話の呼び水は3種類ある。
    1相手の変化に気づいて、言葉にする
    (褒める、気遣う、ねぎらう、感謝する)
    2自分に起きた出来事を話す
    (おちはなくてよい)
    3相談する




    ルールその4相手の時空に踏み込まない

    コロナの影響で、一日中家族が家にいることで、気が休まない、という、主婦の声を聞く。
    男性側もアイデアを考えているだけだが、妻からするとらぼっーとしているように見えるため、声をかけてしまう。
    だから、空間だけではなく、時間もわける必要がある。



    終章

    ・ゆるい時間こそが息子を育み、家族の絆を作ってくれた。173p

    ・優しさとはお金と違って、元手が要らない。
    親にあたえられなくてもあ、子に与えることはできる。
    パートナーにそれが足りなくても、注いでやることはできる。177




  • チルだよね

  • 「笑顔のない家庭の子は、頑張れないんだよ」という一文が印象的でした。家族を甘やかすこと、失敗を横取りすること、など、難しくなくちょっとの言葉でできることがたくさん。
    私は非常に好きな著者なのだけど、夫曰く「科学的根拠は?データの裏付けは?」だって。これが男性脳か?

  • トリセツシリーズ7冊目かな?もっと早くこの本を読めばよかったかなあ。でも、今からでも遅くない、特に「正しい失敗の仕方」や「親切にされた人より、親切にした人の方が・・・」など心に残りました。長い老後を家族で仲良く暮らせるように、本の内容を時々思いだすようにしたいと思います。

  • 威嚇が多い家庭で育ち、
    “家族”と言う閉ざされたコミニュティが怖くて読みました。

    自分が家族に同じことをしてしまうのが怖くて。

    「個を尊重し、
    助け合って優しい空間をつくる」

    そのコツが盛り込まれています。
    言葉にすると当たり前やん!てなるけど、
    なかなかうっかりできてないことも多い。

    NG事例もその状況になったら、
    踏んでしまいそうな地雷ばかりでしっくり。

    トリセツ、とあると支配感が出るけど、
    身近な人を大切にするためのアドバイスが詰まったあったかい本です。

    外で頑張ってるから、内ではぬくぬくしたいよね。

  • 家族を甘やかすことが大事。
    家族は心の拠り所、休める場所であるべき。
    家族とは不公平なもの、家族の失敗を許す。

    家族だからこそやってはいけない4つのルールが参考になった。
    家族に世間を持ち込まない
    失敗は責めなくて良い
    5W1Hの質問をぶつけない(相手の喋りたいことを遮断してしまう、詰問のようになってしまう)
    相手の時空に踏み込まない

    自分自身は怒られることが多かったので、反面教師にしつつ、家族が安らげる家庭を築きたいと思った。

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著者プロフィール

黒川伊保子(くろかわ・いほこ)
1959年長野県生まれ。奈良女子大学理学部物理学科卒業。
(株)富士通にて人工知能(AI)の研究開発に従事した後、コンサルタント会社、民間の研究所を経て、2003年(株)感性リサーチ設立、代表取締役に就任。脳機能論とAIの集大成による語感分析法を開発、マーケティング分野に新境地を開いた、感性分析の第一人者。また、その過程で性、年代によって異なる脳の性質を研究対象とし、日常に寄り添った男女脳論を展開している。人工知能研究を礎に、脳科学コメンテーター、感性アナリスト、随筆家としても活躍。著書に『恋愛脳』『成熟脳』(新潮文庫)、『人間のトリセツ ~人工知能への手紙』(ちくま新書)、『妻のトリセツ』(講談社+α新書)、『定年夫婦のトリセツ』(SB新書)、『息子のトリセツ』(扶桑社新書)、『思春期のトリセツ』(小学館新書)、『恋のトリセツ』(河出新書)など多数。

「2022年 『女女問題のトリセツ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

黒川伊保子の作品

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