生成AIの核心: 「新しい知」といかに向き合うか (NHK出版新書 705)
- NHK出版 (2023年9月11日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140887059
作品紹介・あらすじ
ChatGPTをはじめとする生成AIの可能性と限界を見通す!ChatGPTに代表される「生成AI」は、急速に浸透したが、内容の間違いへの対応や著作権保護等、多数の課題がある。さらに、一層の開発をめぐる企業間、国同士の覇権争いまで、多くの論点を含む。生成AIをどう活かすべきなのか、AIの歴史や動作の理由も知り、その本質をあぶりだす。
感想・レビュー・書評
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生成AIの浸透は速いが、諸々の課題と企業・国の覇権争いも生じている。この書籍は、ChatGPTを中心に、AIの深い理解とその本質を追求し、未来への指針を示唆している。
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大量の情報を機械学習させた大規模言語モデル(LLM)とのインターフェイスは対話。文章、つまり人間にとって自然な言葉で指示を与えることができ、コンテキストに基づいた対話で深めることで、情報の精度を高められる。
ネットにポストする情報も、読者に対してと同じくらい、AIの学習に使われるということを意識すべきなのでしょう。 -
読了。AI開発の進展を考えるとちょっと前の内容と言えるけど、その時点までの流れが理解しやすかった。危機感を煽るわけでも夢を語りすぎるわけでもなく冷静な評価と解説で、実際のAIとのやりとりなども紹介していて、具体的でよかった。そしてこの著者の筆致はいつもながら読みやすい。
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どちらかと言うとテクニカルな内容なので、技術面や産業面に興味関心のある人向け。逆に言うと、社会的・文化的な影響等々に関心のある人には不向きと思われる。
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231118-4-1
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ChatGPT をはじめとする生成AIの仕組み、これからの活用領域、リスクなどをわかりやすく解説した入門書。どちらにしてもこれからAIのある生活が普通になるのだから、変に恐れず、上手に活用できるように馴染んでいくしかないと思う。
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ある「仕掛け」が文中に施されており、生成AIの格好のデモになっている。作業を任せる事によって仕事の生産性が上がると認知度が広まれば、職の風景も変わって行きそうだが、その長短所と特性、リスクを把握し上手く使えるかが、ひとつのスキルとして求められる。オンラインMTGではまるで「識者」として参加し、議題をヘルプする働きを見せるなど、時折人格を感じる瞬間もあり、そのうち高齢者や独身者向けにも活用できるのかも知れない。
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p19 AIという言葉から知的というイメージを持ちそうだが、生成AIは知性ではなく、統計的な処理による文章が画像生成ツールに過ぎない
p56 AIのアプローチ 記号的アプローチ、
明文化されていないものの処理はコンピュータは苦手
エキスパートシステム ルールベースのAI
p60 ソフトウエア自体がルールを定めて学習し、自動的に精度を上げていく仕組み 機械学習
ディープラーニング
ニューラルネットワーク
p75 トランスフォーマの登場以前 RNN リカレントニューラルネットワーク
トランスフォーマは並列処理に向く
p82 生成AIの作る文章を解答でなく、回答と表現
p83 生成AIは計算が苦手
p87 絵がかけるAI 拡散モデル
p109 コードインタプリター python
p114 生成AIにまず求めることは、文章を断片から再構成してまとめなおす
次に期待することは自分とは違う見解を提供してもらうこと
p133 文章の形で与えられたスケジュールを、スケジュールアプリに登録可能なics形式にすることは得意
p159 アドビ コンテンツ認証イニシアチブ
p222 生成AIの不都合な真実
AIの学習に多くの人手がかかっていること
エネルギー
p225 マイクロソフトは2023/5に電力スタートアップのヘリオンエナジーと契約を結んだ
2028年までの商用電力を発電予定で、2029年までに50メガワットの電力をマイクロソフトに提供。2030年までに100%ゼロカーボンエネルギー購入を目標にしている
核融合発電