- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140887134
作品紹介・あらすじ
日本には、なぜ多彩な動物絵画があるのか? 「鳥獣戯画」から仏教絵画・禅画、若冲の「動植綵絵」に、応挙の子犬、将軍家光のヘタウマ画まで。日本人と動物のかかわりをたどるのみならず、「いかに描かれたか」という視点も加え、古代から近代までの数々の名作誕生の秘密へと迫っていく。フルカラーで名作90点超を収載した、決定版の通史!
感想・レビュー・書評
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面白かった、さまざまな日本の絵画モチーフになった動物たちについて。
宗教画、仏教絵画、禅画、縁起物、本草学
「鳥獣戯画」、若冲の「動植綵絵」、応挙の子犬、家光画伯作品。
ちょっと小さくて見づらくはあるが、フルカラー90点超、
コスパはすばらしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者は府中市美術館学芸員の金子さん。毎年春の江戸絵画展で楽しい切り口の展示を見せてくれる人です。そういえば上様(徳川家光)のぴよぴよ鳳凰を最初に見たのもここだった気が。そんな著者による江戸時代以外も含めた動物を描く絵画の通史です。
動物を描く絵画を単に可愛いや可笑しいの視点ではなく仏性を絡めて評価しているのが斬新でした。確かに仏教絵画は動物の宝庫でしたね。
通史としては明治以降の分量が少ない気もするので(藤田嗣治の猫とかも気になる)、何方か近代編を書いてくれないかしら? -
「ほとけの国の美術展」に行った時に購入。
動物画を通じて、とっつきにくかった日本の絵画について触れることができた。
一括りに日本の絵画は西洋と違い派手派手でなく面白みがない印象だったが、こうやって知識を得てみるとなかなか面白い文化があったのだなと感動。 -
美術史の一部として、動物を正面から捉えており、私の関心に合っていたので本当に良かった。アジアには、あるいは少なくとも日本には、キリスト教文化圏と異なる動物への考え方があるという歴史を垣間見た気持ちになった。他方で、この分野は研究があまり進んでいないのかもしれない、と少し感じる部分もあり、他の本も進んで読みたいと思う。