未来をつくる権利 社会問題を読み解く6つの講義 (NHKブックス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140912164

感想・レビュー・書評

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  • 「なんとかなる社会」、その通りだと思う。人は常に正しく多数派の位置に存在出来るとは限らない。弱い立場、少数派の立場に立たねばならなくなった時に、糾弾されたり廃除されたりしない社会であってほしい。

  • やたらと引用ばかりで、目新しいプロットもなし。
    「社会問題を読み解く6つの講義」と銘打たれているが、どの「講義」も「講義」と呼べるレベルにはない。
    買わなきゃよかった。

  • 縁を切る権利なんてのは、これからの時代あってもよさそうな気がする。これができればDVやストーカーから逃げられそうだし。

  • ○評論家・編集者の荻上チキ氏の著作。
    ○日常生活における様々な不都合・不合理を解決するため、新たな権利の設定というテーマで、社会問題を明らかにしている。
    ○本書中には、数々の差別が登場するが、どれも社会の陰に隠れがちで、“フツー”の生活をしていると気がつかないことばかり。そのような陰の部分を積極的に明らかにしているという点で、本書は大変貴重。
    ○極めてリベラルな立場からの主張であり、思想が異なる人には受け入れにくい部分もあるかと思うが、実際の差別・被差別の事案といった社会問題を知るという意味でも、ぜひ読むべき作品。

  • 具体的論から議論を積み上げてゆく荻上チキの面目躍如の書。

    現実にある問題ー監視カメラ、リベンジポルノ、水俣病などなどを題材に、社会の認識やそれに基づく制度の是正を論じる。

    これは読む人によってはとても過激な書に映るだろう。現状と折り合いをつけることが、世間を渡ってゆくことだと認識している人には理解出来ない内容かもしれない。

    しかし、現実というものは天賦のものではないのだ。荻上も言うとおり、「権利」とは現実を変えようと声を挙げた「変人」が言いだしたものなのだ。最初は受け入れられない「変人」による言説が、獲得されることで現実を変えてきた。

    それが現実がいろんな人を苦しめているなら、その原因を除去すればいい。そんな単純な発想から荻上は語っているはずだが、きっとあるスタンスの人間が読めば「左翼」の戯言で片付けられるだろう。かつての自分ならきっとそうしていた。

    しかし思想は現実で使えないと意味がない。評論家では意味がないのだ。

    だから荻上チキのこのスタンスはとても勉強になる。これを「左翼」で片付けていては状況は何も変化しない。

    現実への処方箋。そんな本である。



    おまけに。
    荻上チキがここまで自分のスタンスを明らかにしたのは初めてではないか?

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著者プロフィール

1981年生まれ。評論家。メディア論を中心に、政治経済、社会問題、文化現象まで幅広く論じる。NPO法人ストップいじめ!ナビ代表理事。ラジオ番組『荻上チキ・Session-22』(TBSラジオ)メインパーソナリティー。同番組にて2015年度、2016年度ギャラクシー賞を受賞(DJパーソナリティー賞およびラジオ部門大賞)。

「2019年 『ネットと差別扇動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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