NHK出版 学びのきほん 感性でよむ西洋美術 (教養・文化シリーズ)
- NHK出版 (2023年1月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (110ページ)
- / ISBN・EAN: 9784144072918
作品紹介・あらすじ
著者初、美術の入門書。
2500年もの歴史をもつ「西洋美術」。その膨大な歴史や作品を理解するのは至難の業だ。しかし、5つの様式から「大づかみ」で概観すれば、「この時代の作品はこんな感じ」という全体像が見えてくる。キーワードは「感性」。古代から20世紀まで、約40点の名作を鑑賞して、感じたことを言葉にしてみれば、作品理解がぐっと深まる。「ルネサンスはなぜ重要なの?」「マネの何が革新的なの?」「ピカソはなぜ不思議な絵を描くの?」。美術館に行くと、まず解説を読んでしまう鑑賞法から卒業できる、新感覚の美術入門! カラー口絵32ページ。
感想・レビュー・書評
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ルネサンス、バロック、モダニズム、キュビズム、抽象画まで、人同士を比較して見ていくので、違いが分かりやすく、面白かった。
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短いし難しいことはひとつも書いてないから
誰でも楽しめる
すごくためになるし美術館にいくのが
ちょっと楽しみになると思う -
展覧会では、展示作品の横に解説文が付いており、それを読みながら作品を見ているけど、それでは作品鑑賞というものは結局、解説に書いてあることの確認作業になってしまうのでもったいないと。図星でした。
「感性でよむ」というと「センスを磨く」ことだと思うかもしれませんが、感性でよむとは必ずしも直感を鍛えることではなく、むしろ言葉をしっかり使うことで、感じ方も深まるし、言葉も磨かれる とのことで、類似した作品ではあるが、異なる時代背景や作風を並べて、それぞれの特徴を解説してくれる。
中世絵画は宗教(キリスト教)画が中心だが、その終わり頃には宗教的な重しを取り払い、古代的(人間的)価値観の復活を意識したルネサンス画が主流となる。遠近法を用い明瞭な輪郭線、層構造や整然、統一感、永遠がイメージされる。
続いてマニエリスム、そしてバロック。
バロックでは曖昧な境界、渾然一体、流動的、運動性、瞬間、アンバランスがイメージ。
その後は、より甘美な作風のロココ、続いて新古典主義、ロマン主義とバロック風とルネサンス風に行ったり来たりし、19世紀になると根本的に違うモダニズムが登場する。
19世紀後半から20世紀初頭にかけては、写実主義(クールベ等)、モダニズム(マネ)、印象派(モネ)、キャビズム(ピカソ)と絵画様式が移る。
このような作風の様式の特徴を伝えつつ、「この絵すごい」で終わらせるのではなく見るポイントを教えてくれるので、今後はもっと違う視点で捉えることが出来るようになるでしょう。(忘れそうだけど) -
2023/07/07 amazon p249
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ルネサンス前後の絵画を中心に解説をしてくれる本。
昔の絵画についてあまり知らなかったので、ためになりました。
他の比較しながら説明をしてくれるので結構わかりやすいです。 -
西洋美術の流れを大まかに伝えてくれる。要所を押さえているので分かりやすい。芸術の持つ一つの意義を提示してくれる。
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古代、中世、近代と時代の変化とともに絵画の様式が移り変わっていった様子を、初心者にとてもわかりやすく伝えてくれる本。
絵画はなんとなく苦手だなぁと常々思っていたけれど、少し興味が湧いてきた。
この本のおかげで、これから作品を見たり別の本を読んだりしたときに、自分の中で知識の整理がしやすくなる気がする。
建築の装飾
→物語るための・文字の代わりとしての絵画
→ルネサンス(理性・理想的な美・消失点・遠近法・静的)
→マニエリスム(上下に伸びた絵)
→バロック(動的・光・流動的・瞬間・プロテスタントの台頭の反動)
→ロココ(バロックをより甘美にしたもの)
→新古典主義(ルネサンスのように理性的)
→ロマン主義(バロックのように情感豊か)
→モダニズム(神の不在・理想化の除去・理想化されていない生々しい人間の姿・何気ない瞬間)
→印象派(絵具の発明・屋外での描写)
→キュビズム(複数の視点の組合せ・形の単純化・迫ってくる、飛び出してくるような絵)
→未来派
→抽象画(色彩や形が与える印象の探求)