NHK 社会福祉セミナー 2022年10月~2023年3月 (NHKシリーズ)
- NHK出版 (2022年9月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (109ページ)
- / ISBN・EAN: 9784149110660
作品紹介・あらすじ
福祉をよく知り、学ぶNHKラジオ「社会福祉セミナー」のテキスト
10月「高齢者福祉の課題」4回 斉藤弥生 / 11月「福祉教育とボランティア」4回 中島 修 / 12月「ソーシャルワーク(社会福祉援助)の基本」4回 空閑浩人 / 1月「障害者福祉の現在」4回 小澤 温 / 2月「社会福祉の考え方の歴史」4回 野口友紀子 / 3月 「ヤングケアラーの現状と課題」4回 濱島淑恵ほか
感想・レビュー・書評
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NHKラジオ(らじるらじる)で社会福祉セミナーを視聴(二〇二二下半期分)。勉強になった。テキスト全体の主旨を理解するというよりは、日頃のなんとなくの問題意識に共鳴するところだけ拾うような読み方だが、ほんのりと気付きの概要だけでもメモしたく。…って、メモしていたのが前半だけだったので、前半だけ。捉え方も相当偏っている。
■高齢者福祉の課題
・オイルショックごろから、「日本型福祉」として、親孝行な家族への税免除始まる。高齢者扶養控除、配偶者扶養控除(これはつまり、性差による役割分担の促進であった)。
・消費税3%の年、介護十ヵ年計画として数値目標のきちんとある改革が計画された。ホームヘルパーやデイサービスの整備など。→一九九七年介護保険法成立、二〇〇〇年施行。介護問題が家庭ではなく社会の問題とされた。
■福祉教育とボランティア
・「地域共生社会」「断らない福祉」=誰もがあるときは助けあるときは助けられるお互い様の社会、を目指している。年齢や障害などの基準、制度ありきの福祉だと、そこから漏れる人がいる。各人のニーズを起点とした福祉を。
・引きこもりの例。子供だけのものと思われていたが、大人も困っている。など。
■ソーシャルワークの基本
・地域に居場所を作ることが福祉。★職場に居場所を作ることもじゃあ福祉か
・ひとりひとりの困りごとに対し、創造的、開発的に解決策を探して具現化していくことがソーシャルワーク。ひとりひとりのライフスタイルや状況に立ち入る行為である。またひとりひとりの生活の場(環境)である地域にも深く関わり改善していく。正解やマニュアルはない。★ソーシャルワークとしての新人育成?地域は職場と読み替える。
・ノーマライゼーション=弱者とされるような人も排除せず多様さを認め受け入れる社会が理想であるとする理念。
・ソーシャルワークにおける人間観を表す言葉「環境(状況)の中にある人」。その人が困っているのは、その人自身に問題があるためではなく、その人と環境との関係に問題があるからだと考える。ソーシャルワーカーはその関係を改善していく。★「ソーシャルワークとしての新人育成」理論でいくと、「新人=知識や経験がないから(まだ)仕事ができない弱者で、だんだんそれらを積んでいくことで弱者でなくなっていく」という捉え方だけではなく、「新人さん=環境(職場)との関係構築が浅い(問題がある)ために困っている」と考えると、新人側を鍛える(変える)ことだけでなく迎え入れる職場側の空気作り(変わる)も育成の一環となる。また、新人を鍛える(変える)目的も、その人自身を有能にするためというよりは、わからないこと、一人じゃできないこと、困ったこと、に出会ったときに周囲からサポートを引き出しやすくするためと考え、本人にもそう意識しておいてもらった方が良いかも。
・その人の出来ないことや足りないことに目を向けるのではなく、できることを生かして解決策を探していく、エンパワーメントの考え方。★変わらないところは、変わらないしな。詳細をみるコメント0件をすべて表示