猫とねずみ (ハヤカワ・ミステリ 472)

  • 早川書房
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150004729

感想・レビュー・書評

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  • 段々ブランドの作品の楽しみ方が分かって来て、
    こうしてリラックスして
    ただただ面白がれるようになったのが嬉しいや。

    昔なら、「こう言うのは本当じゃない」と
    心のどこか片隅で思いながら読んでいたから。
    (当時の私のいう「本当」と言うのは
    もちろんホームズ的な作品のこと)

    さてさて、この作品の主人公
    雑誌「乙女の友」で人生相談コーナーを受け持っている
    カティンカ・ジョーンズは休暇を利用して、
    人生相談コーナーに投稿してきたある少女を
    訪ねることに。

    しかし、ウェールズの田舎にたどりつくと、
    確かにそのお屋敷はあるけれど、
    お屋敷の主人も、召使いも
    アミスタと言う少女などいないと言う…

    なにか秘密を嗅ぎとったカティンカは
    策をこうじてお屋敷に潜り込む…

    推理に続く推理のところ、
    今回も、こうでしょう、いやそうじゃない、
    じゃあこう?でもない、それでは?違う、
    の繰り返しのところ、これがブランド名物だと言うのに、
    いちいち、あ、そうだったのか!あ、違うのか!
    と思ってしまう単純な私でした。

    最初の献辞のところにノーサンガーアビーが云々とでてくる、
    まさしくそう、
    あのお洒落とロマンスと怖いお話が大好きなキャサリンちゃんなら
    大喜びで没頭して読みそうなお話だわ!

    田舎の村の様子とかお屋敷の設えとか、
    断崖絶壁とかの舞台設定や、きれいなお洋服の描写が楽しい。

    また絶妙なタイミングで現れまくるあの人とか、
    「え?うそでしょ?」のあれとか、
    ほら、あの、あれなんてあれじゃない、最初に…って
    ネタバレになるから言えないけれど、
    なんだかんだ、私もキャサリンちゃん並に楽しく読んでるわ。

    ラストもなんだか可哀想と思う一方、
    これは乙女が好きな展開だわ…、で納得!

  • 思い込みの激しい女性雑誌のお悩み相談の回答係の女性が語り手で、
    結構印象にゆがめられてるかんじでもどかしいミステリ。
    ミステリというより人間ドラマのよう。
    ブランドはセイヤーズよりも、クリスティに近い気がする。
    セイヤーズのようなパズル的でガツガツしたミステリというよりもクリスティが書くドロドロした人間ドラマとミステリで好みだなぁ。
    もっと復刊して欲しい。

  • 初ハヤカワ・ポケット・ミステリ・ブック。二段組の本は苦手なんですが、全く気にならなかったです。二転三転するストーリーにハラハラして、途中で推理することをやめました。女性作家らしく、衣装やお屋敷の描写がロマンティックで、ゴシックロマン好きの女子にはたまらないかもしれません。

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著者プロフィール

Christianna Brand

「2007年 『ぶち猫 コックリル警部の事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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