- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150018894
作品紹介・あらすじ
〈フィリップ・K・ディック賞受賞作〉小惑星が地球に衝突するまで七十七日。元刑事のパレスは知り合いから失踪した夫を捜してくれと頼まれるが……。『地上最後の刑事』三部作、待望の第二弾!
感想・レビュー・書評
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77日後に直径6.5kmの小惑星が地球に衝突する確立が100%となった世界。3部作の2作目です。もと刑事のパレスが知人から失踪した夫探しを依頼されます・・・
人間いつかは死ぬのでしょうが、はっきり終わりが見えたらどう生きていくのでしょうか。自分の周りでは、働き盛りの同期や先輩が、病気などでなくなっていく方が徐々に増えていっています。もはや他人事ではない年齢層に入っている自分としても、あと何年生きられるとして、あれをやろうこれをやろうなんて整理し始めています。
でも、77日となると・・・じゃぁ半年後だったら、10年後だったら、明日だったらと考えさせられてしまうところが、ミステリーでもない、サイエンス・フィクションでもないスペキュレイティブなところでしょうか。
パレスの行動に、なんでそこまでするかなぁと思いつつ、自分のこころの奥を常に覗かせられてしまう、実に悩ましい物語でした。
さらに悩ましい3作目を期待!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シリーズものの第二作。地球最後の日が近づいて荒廃した雰囲気の中で話が進むのが面白い。シリーズ最後となる次の本も図書館で予約しているので早く読みたいと思った。
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「地上最後の刑事」シリーズ三部作の第二作目。終末世界を舞台とした地味な警察小説という秀逸な設定は前作でその役目を終えてしまったが、今作は小惑星<マイア>の衝突がより一層間近に迫り、社会秩序が加速度的に崩壊していく中、主人公・パレスが人探しに奔走する特殊設定ハードボイルド探偵小説に様変わりしている。肝心な事の真相はミステリーとして些か精彩を欠くが、学生自治会や移民問題は作品世界の重層化に一役も二役も買っており、パレスの妹・ニコがのめり込む陰謀論の真偽も含め、最終作への繋ぎとしては上々といったところだろうか。
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元刑事パレスの物語、第2部。 今回については、スケールがデカいのか、小さいのか良くわからないが、舞台設定が好きな小説。次回作でラストの3部。楽しみだなぁ。90分位の映画にならないかな(笑)
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このキャラの楽しみ方がわかってきた。粘り強く、いったり来たりしながら人探しを続ける。
だが、ついに秩序は乱れはじめ中盤あたりから物語は加速する。
それでもまだ、小惑星は落ちない。続編へ。 -
三部読んでこその評価になるかな。
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面白かった。ディストピアに向け混乱する世の中が、どうなっていくのか興味津々。俺だったら、どうする?な妄想を楽しみつつ、主人公のブレない行動規範に好感。早く三作目を読みたい!
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『地上最後の刑事』の続編、3部作の2作目。
一層荒廃が進んだ世界で、黙々と自分に課した任務を遂行するヘンリー。
彼がなぜそこまで刑事"業"にこだわるのか詳しく書かれていないところがちょっとモヤッとするけれど、
勝手に解釈してね、ということなのか。
なにしろ読みやすい。
ミステリーとしての謎はたいしたことなくても、なんだか読めちゃう。
そこがいい。
いちおうSFジャンルに括ってみた。
本人いわく、スペキュレイティヴ・フィクション、とのこと。
ま、ジャンルなんてどうでもいい。 -
カウントダウン・シティ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)