竜の挑戦 上 (ハヤカワ文庫 SF マ 1-25 パーンの竜騎士 8)
- 早川書房 (2001年8月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150113667
作品紹介・あらすじ
2500巡年以上の年月にわたり、パーンの人々を悩ませてきた糸胞。大巌洞の竜騎士たちは、竜で空をとびまわり、宇宙からやってくる糸胞を退治してきた。だが、南ノ大陸で発見されたコンピュータ、アイヴァスがすべてを変えようとしていた。植民初期の歴史にはじまり、今では失われた物理、天文学、情報技術など、さまざまな知識をアイヴァスは明らかにしていくのだ…糸胞と戦う竜騎士たちの活躍を描く、シリーズ第八弾。
感想・レビュー・書評
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アイヴァスが出てきてSFらしくなってきた
表紙 6点木嶋 俊 小尾 芙佐訳
展開 7点1991年著作
文章 7点
内容 740点
合計 760点詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これまでのファンタジーな世界観とまったく異なり、発見されたアイヴァスっていうコンピュータを中心にストーリが進む。中世的な世界が、失われた技術を得ることで工業化していく過程が面白い。
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パーンの竜騎士シリーズ8作目。1991年の作品、翻訳発行は2001年。
中世的な農耕社会で、全てを焼き尽くす糸胞が降れば竜に頼るしかない、しかし糸胞が降らない時期には竜騎士への十分の一税への不満が高まる。
先祖に当たる植民者の残したコンピュータ・アイヴァスが南ノ大陸で2千500巡年ぶりに発見され、人々は驚異に打たれながら科学を学び始めます。
しかし、保守派の抵抗は根強く…? -
失われた科学を取り戻し、竜騎士の悲願たる糸胞殲滅作戦までの長い話。
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パーンの竜騎士シリーズ・正史。
「惑星パーンがIT革命する話」と要約したら怒られるでしょうか……。あるいは、
「パーンの皆ががんばって、スーパーコンピュータを自作する話」とでも。
ストーリーの主役となるのはレサたちではなくて、メノリやピイマア、ジャクソムといった次世代の若者たちです。
南の大陸の遺跡でスーパーコンピュータ=アイヴァス(「竜の夜明け」の移民船にのっかっていたアレ)が発見されて以来、パーン人たちは急速に科学的知識を身につけてゆきます。
そんな人々に、ある日、アイヴァスはあるプロジェクトがあることをほのめかします。糸胞発生の地である赤ノ星に、竜と騎士とを送りこみ、糸胞が永遠にとんで来ないようにする、というのです。
ストーリーの主役となるのはレサたちではなくて、メノリやピイマア、ジャクソムといった次世代の若者たちです。それがちょっと寂しくもある一冊でした。