- Amazon.co.jp ・本 (624ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150122782
作品紹介・あらすじ
何の前触れもなく月が7つに分裂した! ビル・ゲイツが絶賛しオバマ大統領が楽しんだ、人類滅亡の危機に挑む近未来宇宙開発ハードSF
感想・レビュー・書評
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ディストピアはなぜか心地よい。
月の分裂にはじまるパニック、分断、希望の象徴としての箱舟宇宙ステーション建造とここまでは地球・人類滅亡の物語だ。
中盤、いよいよ地上最後の日の描写がとても心地よい。
心地よい分、もう少し長く楽しみたかった気もする。
いかんせん最後の日の描写が短いのだ。
もちろん、この物語の視点は箱舟が中心になるから、地上の最後は通過点に過ぎないのだが。
後半以降はいよいよ箱舟だけの人類史がはじまる。
しかし、ここでも権力、対立、分断という人類を人類たらしめている醜く愚かな一面がのぞいてくる。
滅亡を控えた地上がディストピアであったように、地上滅亡後の箱舟も等しくディストピアなのか。
ここで上巻が終わる。
この物語はどちらかというとハードSFでもあるから、難解さや説明過剰な点、いわゆるオタクっぽさもあって宇宙船の姿や動きを思い描くのが難しい。
その一方で時折挟まれるユーモアは、ディストピアSFにふさわしい皮肉やブラックユーモアに溢れている。
P.113『驚異的な身体持久力をそなえ、生死に関わる危険を完全に無視できて、宇宙服を着た状態で生き残るすべを身につけていなくてはならない。その結果、すべてがロシア人ということになった。」
そんなことあるかい。
ロシア人をなんだと思っているんだ。 -
長い!けど面白い! 普通の単行本の2~3冊分ぐらいあるけど、これでまだ上巻。
これだけ長いのは、説明にすごくリアリティがあって、話も具体的でかなり細かいからですが、その割には冒頭でいきなり月が7つに分裂して、その原因とかはまったく追求されない 笑。きっと月が分裂する理屈より分裂した後のストーリーにリアリティを持たせようということなんでしょうね。何があったら月が分裂してしまうのか気にはなりますが。
過去にも「ノアの箱舟」的な小説や映画があったが、宇宙に箱舟をもっていくというところが今の時代らしい試み。
下巻でどう展開するのか楽しみです。 -
文庫が出たので再読。
月の破裂による人類滅亡までわずか2年。
人類すべてが生き残るための時間はなく、混乱せず死を迎えるための政治が行われる。
ノベルズ版では3分冊が、文庫版では上下巻。
ノベルズ版の方が区切りはよく、テンポよく読めたかも。 -
大作の上巻。突然、月が分裂、あと2年で人類滅亡。こんな危機に対して人類はどうする!
テクノロジー、コミュニティ、そして政治、様々な事柄が交錯する。
次々に起こる問題に対する人々を描く作品、さぁ下巻を読もう! -
2022.1 説明口調で途中離脱
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2020-06-15