クシエルの矢〈2〉蜘蛛たちの宮廷 (ハヤカワ文庫FT)

  • 早川書房
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本棚登録 : 165
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  • Amazon.co.jp ・本 (430ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150205010

作品紹介・あらすじ

テールダンジュを司る高貴な人々の秘密を探るべく、謎多き貴族デローネイのもとで神娼として奉仕するフェードル。彼女は、力を増す諸外国に囲まれ、野心に満ちた地方領主たちを抱えて揺れる国家のさまざまな闇を目の当たりにする。老いた王とその孫娘を待つ罠とは、そしてデローネイが忠誠を誓う相手とは?予言によればそれを知った日、フェードルは絶望するだろうという…ローカス賞、ロマンティック・タイムズ賞受賞の歴史絵巻、怒涛の新展開。

感想・レビュー・書評

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  • 捕まってから脱出するまで、脱出してから本国に帰るまでの息もつかせぬ展開に読む手が止まりませんでした。
    ゆるやかに話が進んでいった1巻とは真逆の、スピーディかつ緊張感あふれる2巻となっています。
    面白い!

  • 夢中で読みました。
    それにしてもアルクィン…(涙)。フェードルと二人でスパイとして暗躍ってのを読みたかった。
    ジョスランとフェードルという組み合わせは、それはそれで良いんですが。
    次巻が気になる。

  • メザリンドの手に落ちて蛮族へと売られた主人公。1巻が優雅な神娼としての幸せな子ども時代だったとしたら、2巻は屈辱的な奴隷の時代。主人公の戦いの舞台である重要な寝室も1巻よりは単調かも。
    とはいえ、1巻であれだけ反発しあっていたジョスランとの間に芽生える友情は見物です。ジョスランの神への誓いが、今の現実かの懊悩が2巻では一番好き。

  • 原書名:KUSHIEL'S DART(Carey,Jacqueline)

    著者:ジャクリーン・ケアリー
    訳者:和爾桃子

  • 高級娼婦兼スパイとなるべくして育てられた女の子(真性のM)が主人公。娼婦が神聖なるものという神話がある国で、天使様にお使えすること=娼婦としての仕事をすることという倫理観がある。逆境キター!
    一巻のきらびやかで残酷だけど幸せな日々から一転して、サバイバル編ですよ!「流血女神伝 砂の覇王」+「デルフィニア戦記」の第一部ラストみたいな面白さでした。ぐほほ。しかし、フェードルは娼婦とはいえ、今まで箱入りだったのにここまで落とされてもまだ這い上がるか……!というぐらい憎しみで力を得るところがすごかった。そこが「流血女神伝」のカリエとはかなり違うところ。カリエはなにやっててもコメディかっというところがありましたから。
    エロティックなシーンはなく、におわすぐらいで終わっているので、そういうのが苦手な人も大丈夫だと思います。なんでこういう<アングィセット>(真性のM)という設定にしたのかなーと思っていたですが、この二巻目のためだったのかなあと思いました。この国では、たとえ娼婦であっても意に沿わない客はとらないということになっている。その彼女がこういう立場に遭ったら、どうしてもそういう展開になる。そこで、屈辱を受けても、まだ立ち上がれるのは、彼女が<アングィセット>だから、そういうことなんじゃないかなと。しかし、これデビュー作なんだ>作者。すげー……。

  • クシエルの矢は翻訳されて手軽な文庫サイズで3つに分けられているのだが、分冊の真ん中にあたる。
    物語は動き出してめまぐるしく進みだす!
    スカルディアにて生活を送ることになったフェードルとジョスランふたりが、くじけそうになりながらも女王への重要な手がかりを握り締めて、故郷に帰還するためにアレコレ策をめぐらす。その姿がはらはらドキドキもので…テールダンジュの土地が待ち遠しかったのは読者の自分もだ。
    それに裏で仕組まれて着々と進む策略の行方も見逃せない展開、波乱万丈尾の幕開けはここからスタートするといっても過言ではない。
    1巻が出生や世界観の説明で淡々と進んだだけに、転がり落ちるようなこの巻が楽しくて、クシエルワールドに釘付けになり続きが待ち遠しくて仕方がなかった!
    フェードルの度胸と賢さのも見所。1巻でくじけそうになった方にぜひ手にして欲しい、間違いなくこの世界に惚れ込むだろう。

  • 絵に惹かれて読み始めました

  • 表紙のイケメンがジョスランだと知ってびっくりしてから、急にジョスランに好意的になった私。「キャシリーヌ修道院の干からびた老いぼれ」というフェードルの悪態が頭に残っていたらしい。
    最初は嫌いあっていた二人が辛い経験を通して互いを信頼していく様子はそれが簡単な愛情に結びつかないだけに心に響く。フェードルの回想記のかたちで語られているのでフェードルが無事であることは確かなのだけど、ジョスランがいつか死ぬんじゃないかとどきどきしながら読んだ。(美形だから贔屓してるんじゃないよ。テールダンジュ人基本的にみんな美形だし。)1巻では本人うはうはだったフェードルがこの巻では自身の性癖を嫌うあたりがお話に陰影を添える。
    しかしこのシリーズ既に6冊刊行されているそうだけど、原書の1冊を3分冊で文庫にしてるってことは同じペースだとあと16巻読まないといけないのか?(そこで終わっているかどうかも分からないけど)できれば1冊ごとに主人公を変えるとかでそれぞれの人生を締めて欲しいんだけど。

  • 衝撃の超展開が待っていた。フェードルの運命が気になるー!

  • 一巻はまだ世界観の魅力でなんとか読み込めたのだけれど、ここからはキャラクタに対して愛情がないと読めない。ストーリーは面白いんだが、ファンタジーとしては描写が浅すぎてつまらなかった。

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