アレクシア女史、女王陛下の暗殺を憂(うれ)う (英国パラソル奇譚)

  • 早川書房
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感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150205423

作品紹介・あらすじ

異界族と人類が共存するヴィクトリア朝ロンドン。伯爵夫人アレクシアは妊娠八カ月を迎えた。お腹の子の異能を恐れる吸血鬼の執拗な攻撃に、人狼団はある秘策を打つ。そんななか消滅寸前のゴーストが現われ、女王暗殺をほのめかした。凶事を防ぐべく暗中模索の捜査を始めたアレクシアは、やがて夫マコン卿と人狼団にまつわる過去の秘密と出会う――謎解きとユーモアと叙情が贅沢に織りなすスチームパンク冒険奇譚、第四弾

感想・レビュー・書評

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  • 妊婦さんなのに動く動く。よたよた歩きと言いつつ、普通の人でもできないようなことしてますよね
    この巻では、なんといってもライオール教授!まわりのキャラクターたちが立ち位置変えたり過去が明らかになったりしていくなか、わりと変わらずマコン卿の副官で常識人で善い人だったわけですが。なんとまあ。
    アルファ、ベータ、ガンマという人狼団での立場と役割、個人的な関係と付き合いの長さは別物なのですね…吸血群も出張ってたけど、ついつい人狼団に注目してしまいました。
    教授にはぜひとも幸せになっていただきたいなぁ

  • アレクシア女史の英国パラソル奇譚4作目。
    おなかの子を守るためと、女王の暗殺計画を阻止するため、にぎやかな大騒動が展開します。

    人狼、吸血鬼、ゴーストという異界族が、人間と共存するロンドン。
    ただ一人の反異界族ソウルレスであるアレクシアは、人狼団のボス、マコン伯爵の夫人となった。
    誤解も解けてラブラブに戻り、妊娠8ヶ月になる身重の妻に、マコン卿はすっかり過保護に。
    人狼とソウルレスの女性との間に子供が生まれた例はなく、恐ろしい能力を持った存在になる可能性もある。
    警戒を強める吸血鬼に狙われ続けるアレクシア。
    吸血鬼をなだめるために取った秘策とは?
    最長老の吸血鬼アケルダマ卿の力を借りることになる。

    一方、消滅しかけているゴーストが必死で伝えてきた警告は、女王が暗殺されそうだという内容。
    女王陛下を支える陰の議会は(アレクシアも含めて)バッキンガム宮殿に集い、事態を憂慮する。
    捜査を始めたアレクシアは、夫が前にいた人狼団による事件との関連に気づく。
    男装の発明家マダム・ルフォーもまた、何か悩みを抱えている様子。
    絡み合った事件の真相は?
    アレクシアは大きなおなかを抱えてロンドン中を移動し、引越しの指揮を執り、破壊力の強いオクトマトン(オクトパス型のロボット兵器)の狙う宿敵を救うべく大立ち回り!

    マコン卿が、有能な妻の判断に頼り始めているのもほほえましい。
    人狼団の副官ライオール教授の存在が光ります。
    きちんとしているがわざと目立たないようにしている、リーダー格の狼の中では一回り小柄な彼。怜悧なライオールの過去が、明らかに! アレクシアの父と、実は?
    具体的な描写はないのですが、おおっと、これは‥

    3番手の人狼チャニングも出番は少ないけど、やたら見た目がいいのでちょっと楽しい役。
    アケルダマ卿が可愛がっていた若者ビフィは、やむをえない事情で人狼になり、不本意な変身を半年たっても受け入れられずに苦しんでいます。その試行錯誤と落ち着く先も興味深いところ。
    アレクシアの困った妹フェリシティもまた違う方面でやらかしてくれます。
    親友アイヴィは意外な形でだんだん役に立つように。親友だけのことはありますね。

    チビ迷惑はすごい状況で生まれ、その可愛さもさることながら、その能力は?!
    満足な読み応えでした!

  • いろんな情報が一気に明かされ、頭を整理するのが追いつかない。
    プルーデンスはつまりどういうことなの?触れてる人の性質をコピー、でいいのかな?

    次巻を読むまでに今回明かされたことはなんとか整理をつけるとして、とりあえず。

    ライオール教授好きだ!
    彼が幸せになれますように。

  • アレクシア女史の英国パラソル奇譚第四作。次で最終巻だそうです。
    臨月を迎えたアレクシア、ゴーストの不穏な忠告を受け、チビ迷惑を抱えて走る走る落ちる(!?)運ばれる走る!!

    ……怒濤でした。
    本屋で四巻の表紙と三巻のあらすじを読んで、シリーズに興味を持ったのですが、そのときは、アレクシア女史というのは潜入捜査をする鉄の女かと……。まさか出産間近でアクションをするような淑女とは思いもよらなかった。
    終盤、満月の人狼団がアルファ雌を守るために戦う描写にはとてもわくわくした。ここはぜひ絵で見たい……っ。漫画版が気になるところ。
    アレクシアの父親の過去とライオール教授の秘密が暴かれるが、なんといってもライオール教授!そうだったのあなた!先代アルファに何をされていたかも推して知るべしと描写は少ないが、あえて語らないせいで逆に悲惨な想像をしてしまいそうだ。……教授には幸せになってほしい。チャニングがその心配をしているのはなんだか微笑ましい。

    ぶっちゃけ、ルフォーを見逃してナダスディとフェリシティが死んだほうがアレクシアにとってはよかったんじゃ、と思った。

  • 前回の妊娠騒動も落ち着いて、ふたたびラブラブ夫婦に戻ったアレクシアとマコン卿。
    英国に戻ってからは、お腹の子供に危険視するあまりにアレクシアを暗殺しようとする吸血鬼たちから、マコン卿はしっかり守っていたようです。人狼団しかり、BURしかり、更には彼が指揮権を持つ軍隊まで呼び寄せようとするほど。
    そんなわけで、臨月近くなった妻の安全を図るため、副官であるライオール教授とアレクシアと仲の良いはぐれ吸血鬼のアケルダマ卿と3人で考え出した案が、生まれてくる子をアケルダマ卿の養子にすること。
    異界族と反異界族の間の子、ということで不安になっている吸血鬼たちに、子供を養育するのが同じ吸血鬼であれば安心するだろうという見解で始まった考えですが、アレクシアは怒りだすわ、ゴーストが出てきて女王暗殺計画が立っていることを告げてくるわで、事態はあれこれ目茶苦茶に。
    夫婦の仲の良さは毎度のことですが、今回驚いたのはライオール教授とサンディの関係です。アレクシアのお父さんってほんと何やってんだろ…という感じですね。ウールジー団とキングエア団の真実も垣間見えて興味深い。
    最後には待望の赤ちゃんも生まれて、いよいよ次巻はフィナーレです。赤ちゃん、不思議な力を持ってますねえ。
    親馬鹿ぶりをすでに見せてるマコン卿とアケルダマ卿。
    毎日、様子を見に行くんだろうなと思うと微笑ましい。
    内容ぎっしりで面白かったです。個人的にはどうもアレクシアに惚れてるっぽいブーツくんが気になりますが。

  • アレクシア女史、女王陛下の暗殺を憂(うれ)う (英国パラソル奇譚)

  • やっと出ましたシリーズ第4弾!!
    本国では最終巻も出た模様。

  • 原書名:HEARTLESS
    著者:ゲイル・キャリガー(Carriger, Gail)
    訳者:川野靖子

  • 出産間近なのにむちゃくちゃやってるなぁという感じ。
    アレクシアがかき回すおかげで皆に交流が生まれて、大団円的になっているのが良かったなと思います。
    ビフィには幸せになって欲しい。

  • シリーズ4作目。
    終盤のドタバタっぷりが凄い。
    シリーズで一番派手に物語が動いた一冊ではないか。

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