- Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150307011
感想・レビュー・書評
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かなりツボな内容で、作品自体も読みやすかったと思います。終わり方も好きです。
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内容
精神感応者と普通人が共存する月開発記念市。
テレパスの少女ルシアは信じていた恋人に裏切られ、命を落とそうとしていた。
男は、他者の脳内感応細胞を奪いながら逃亡を続ける犯罪者だった。
やがて彼女は脳死を迎えるが、体内に残存した憎悪の念は、周囲に災厄をもたらしはじめる。
いっぽう遙か地球では、その強烈な念により危地を救われた男がいた。
無限心理警察刑事OZは月へ向かう、ルシアの魂を救済するために…。 -
とある女性が恋人に裏切られ、非業の死を遂げる。やがて彼女の思いは周囲に死を振りまいていく。ホラーによくある展開です。
しかしそこにSF要素を足して神林氏が書くとまったくの別物になるのがなかなか面白いところでした。
内容は、あらすじにもあるようにテレパスの少女ルシアの死後の感情が暴走し、次々に人を殺していくというもの。それを止めるべく、無限心理警察刑事(テレパシー能力を持った超法規的存在=テレパシーを持った海賊課のような感じ)であるOZが絡んでいく。という内容です。
神林氏らしい淡々とした切り口であるにも関わらず意外と読みやすく、スラスラと最後まで読み終えることが出来ました。読む前は異色作かと思っていたのに、読み終わった後は大分印象が変わりました。
ああ、でも雰囲気的にはやっぱり異色なのかもしれません。なんか説明しにくいんですが。なんというか、突き放し感が抑え目?
内容としては「敵は海賊」に似ていたけど、受けた印象がまったく違うからそう感じたのかもしれません。 -
不滅の愛があるならば、憎しみもまた……
解説 永瀬唯 -
テレパシーをつかえる人と使えない人がいる世界。恋人に裏切られたテレパスの少女は、憎悪の思念を残す。少女を救いたい男と永遠の憎しみを抱く少女の物語。