- Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150309305
作品紹介・あらすじ
「私は人類をたいらげたい」-火星やまと基地の隊員4名が体験した、あまりにもあっけないファーストコンタクトを描く表題作、太陽系開拓時代に孤独な宇宙船を駆るニートの日常「Slowlife in Starship」、いつのまにか不老不死を獲得してしまった人類の戸惑い「千歳の坂も」、そして傑作長篇『時砂の王』に秘められた熾烈な闘いを描くスピンオフまで、心優しき人間たちのさまざまな"幼年期の終り"を描く全5篇収録。
感想・レビュー・書評
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SF。短編集。
粒揃いの作品集。どの短編も良い。
「フリーランチの時代」
ファーストコンタクト。軽く読めて良い。
「Live me Me.」
医療。人間と機械の境界。
「Slowlife in Starship」
スペースオペラ。これも軽い。AIのキャラが好き。
「千歳の坂も」
不老不死。森博嗣さんのWシリーズに似た設定。近未来はこうなるのかも。ディストピアですね。
「アルワラの潮の音」
長編『時砂の王』のスピンオフらしい。世界観もストーリーも濃密。長編も期待大。個人的ベスト。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「Live me Me」が特に面白かった。ポップな感じを想像してたけど、いい意味で裏切られた。
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あったかい。2、3、4がすき
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長編もいいけど、短編もおもしろい。
さすが小川一水!! -
フリーランチとはどういう意味かと思ったら、まじでフリーのランチだった。slowlife in starshipが、SF界のニートって感じで面白かった。この設定でライトノベルとかSFほのぼのコメディとか、いくらでも話が広がりそう。
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さっぱりとした文章と豊かな人間の感情。すごくおもしろかった。
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面白かったです。未来の話、過去の話。
「千歳の坂も」がとても好きでした。いつのまにか不老不死を獲得した人類が辿る混乱と争い…老衰や病死が無くなるのと引き換えに、老いているから新しいものに目が向かなくなって産業も衰退するというのは現実感がありました。死なないから新しく命を生み出すのも一握りの人々で。
そんな世界で、不老不死になることを拒否した人物と、彼女を追い続ける役所の男の、何百年ものお話。
「お互いによくもまあここまで」となるラストが好きでした。羽島さんも安瀬さんのなぜ生きる、いつ死ぬ…が知りたくてずっと、それこそ姿が変わってまで、何十光年もかけてたどり着いたと思うと。途轍もない時間でした。
「Live me Me.」「アルワラの潮の音」も好き。「時砂の王」を読んだのは昔々だったけれど、こちらもハードな古代SFでした。