裏世界ピクニック2 果ての浜辺のリゾートナイト(ハヤカワ文庫JA)
- 早川書房 (2017年10月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150313012
作品紹介・あらすじ
この現実と隣り合わせの「裏世界」で、女子大生コンビの空魚と鳥子はお互いの仲を深めながら人捜しと怪異狩りを続けていく……。
感想・レビュー・書評
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第2巻。裏世界の恐怖と危険度がグッと上がった。きさらぎ駅の米軍救出作戦はまだ一度突入していた経緯があるからまだしも、脱出後からは襲いかかる恐怖がかなりハードになる。鳥子と小桜の共通の友人である冴月は未だ行方不明だが、それらしき人物(?)は何度か登場する。しかし、その時は恐怖と危険度が最大級であり、果たして冴月本人かどうかは分からない。手がかりや情報らしきものもまだほとんどないので、これから少しずつ分かってくるのだろう。
「きさらぎ駅米軍救出作戦」
前回偶然に裏世界に入り込みきさらぎ駅へとたどり着い方法をなぞり、空魚と鳥子は再度向かう。出会った米軍兵士を無事に表世界へ返す救出作戦を決行する。
「果ての浜辺のリゾートナイト」
なんとか米軍兵士を救出し、2人も無事に別のゲートから帰還する。そこは沖縄で、せっかくなので海に行くことを計画する。タクシーで向かうが気づくと裏世界のビーチだった。
「猫の忍者に襲われる」
空魚は大学の後輩である茜理から、猫の忍者に襲われて困っていると相談を受ける。鳥子に報告してから徐々に巻き込まれていき、茜理と3人で会っている時に猫の忍者に襲われる。
「箱の中の小鳥」
小桜の家に来客として現れた汀は、以前に小桜から聞かされていた裏世界の研究をしているというDS研の事務局長だった。3人は汀と共に研究施設に行き、そこで今の活動を知る。
今回も巻末に参考文献として怪談やネットロアのことが書かれている。どれも知らないものばかりだったが、きっと当時目にした人もいるのだろう。物語は少し空魚と鳥子の関係が進展(?)もして、この先の裏世界探索や冴月の謎と共にどうなっていくのか気になる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
飛行機で読了✈️
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作者が百合について語るネットのコラムで知り、気になって読んでみた。
ライトノベルが苦手な身なうえ、ホラーもいまいちわからないタイプなので読み切れるか不安だったが、比較的読みやすかったように思う。
ホラー・オカルト的な事象の裏に少しずつSF的な裏付けがされていたり、有名なネットロアが下敷きになっていたりして、興味深く読めた。
おそらく、同世代で同じようにネット文化に触れてきた人には、元ネタだけでなくギャグや軽快なテンポも合って楽しめるだろう。
それぞれ独立したエピソードが軽妙に語られていくので、気軽に何か読みたい気分のときにおすすめ。
キーとなる人物「鳥子」についてはまだまだ謎が深まるかぎりなので気になっている。
【内容】
・きさらぎ駅(1巻の続き)
・リゾートバイト/須磨海岸にて
・猫の忍者
・コトリバコ -
早川書房オリジナル電子書籍 2017年6月30日配信:ファイル5 きさらぎ駅米軍救出作戦、7月31日配信:ファイル6 果ての浜辺のリゾートナイト、8月31日配信:ファイル7 猫の忍者に襲われる、9月30日配信:ファイル8 箱の中の小鳥、の4つの連作短編を2017年10月ハヤカワ文庫JAから刊行。シリーズ2作目。米軍特殊部隊の救出の話から、最終話まで、一気に読んでしまいました。前作に劣らない良い出来のお話でした。次作が、待ちきれないです。
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猫の忍者どうがんばってもかわいいじゃん……。
米軍良かったね米軍!
冴月さんこわい。 -
前作に引き続き、ネットロアが具現化してしまっている裏世界へ人探しと宝探し(?)に行く鳥子と空魚。
深刻度が薄いため、結構グロい部分も面白く読める。特に主人公である空魚の感情の起伏は自分に似ていて感情移入でき楽しい。
ストーリーはだんだん核心に迫って来てる。あと2冊くらいかな。楽しいのでもっと読みたいけど。 -
カテゴリがラノベ周辺かSFかホラーオカルトか自信ないけど、一応ラノベで登録……
レーベルは早川だからSFに近いかなとも思う
KIndle版を待ちきれなかったので紙で買いました!
前巻に引き続きネットロアネタのオカルト仕立てだけど、ネタについて深く突っ込んでるというわけでもなく、フレーバーテキストめいてるというか、空魚ちゃんの持ってる知識のなかのネットロア情報を裏世界が表面だけ利用してる?みたいなそんな感じもする
お話はだいぶ核心に近づいてる感じなので続刊を期待 -
季節は夏。 裏世界に米軍を救出しにいったり、裏世界のリゾートでバカンスを楽しんだり、裏世界への探険を進める空魚と鳥子。 そして怪異に襲われる新しい人物の出現とDS研の局長登場。 冴月の謎に迫る第二巻。
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一冊目の世界観のままなので、このまま行ってみよー。
それにしても若い作家たちのセンスオブワンダーには、いつも驚かされる。
のに、ラノベで止まるところ、その面白さに悶える。
ガチにレンズマン超える作家って、出んですか。