豊臣探偵奇譚 (ハヤカワ文庫 JA シ 15-1)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 122
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150314866

作品紹介・あらすじ

少し気弱だが頭脳明晰な少年・豊臣秀保と、強く美しい散楽芸の娘・日魅火は、魔性や災厄など超常的に見える事象を解明してゆく!

感想・レビュー・書評

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  • 刻々と近づいてくる豊臣の滅亡。

    その間を上手く切り取った歴史ミステリでした。

    こういう視点があるかぁ、と思いながら読んでました。

    次の作品が楽しみ(^^)

  • 新聞で澤田瞳子先生がおすすめ文庫にしてたので買ってみたのですが、これはライトノベル?とビックリしました。しかし、ライトノベルにしては時代考証がしっかりしているし…メインの人が死なないのは良かったです。

  • 十三歳で当主となった豊臣秀保。彼が出くわすさまざまな怪異にも似た不可思議な事件の数々を、その知力によって見事に解き明かしていく時代ミステリです。
    めっちゃ地元なんだけど……知らなかった。郡山城の城主ってこの人だったんだ。そして第一話に登場する頭塔もとんでもなく近所なのに由来を知りませんでした。地元ほど知らないんですよね、こういうの。
    豊臣秀保、年端も行かないんだからしょうがないといえばそれまでなのですが。それにしても子供子供していてヘタレで、軽く見られがち。しかしそれを補って余りある知力と人間性のおかげで、好感度はばっちりでした。散楽芸人の少女たちの助けを借りながらも事件を解き明かすさまは見事だし、実は人望もきっちり集めていますよね。とはいえ、この時代に当主として生きていくのはあまりに困難だったのでしょうね。「序」にその末路までが描かれていて、読む前からしんみりしてしまいます。
    インパクト抜群の奇怪な事件と、壮大なトリックが読みどころでしたが。第四話で明かされるあれこれがとんでもなさすぎます。歴史に詳しくなくてもびっくりですよこれは。ありうるのかもしれない? なんて思ったりも。

  •  歴史ファンタジーと言っては失礼か。それほど現実間はなくて、ゆアニメ寄りな気もする。ただし、軽く読み飛ばす感じはしない。楽しくしっかり読める。

  • 2021/05/26読了

  • 主人公のダメダメぶりがさすがに引くレベルなのだが、お話的にはそうでないといけないので、仕方のないところ。キャラクターは総じてイマイチなのだが、最終話で魅力的なキャラが幾人も出てくるのはなんとももったいない。ミステリ的にはオカルトがかった不可能犯罪物の連作ということになるだろうが、「夜歩く関白」での扉のない部屋での密室殺人を除けば、トリックそのものは力技的な感じで、少し軽め。全体的な印象は悪くはないんだけど、どこかもったいない感じがする。

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著者プロフィール

奈良県生まれ。龍谷大学卒。1990年「小田原の織社」(別名義)で第29回オール讀物推理小説新人賞を受賞。2003年「神国崩壊」』で第10回創元推理短編賞を受賞。著書は『砂楼に登りし者たち』『神国崩壊』『天命龍綺 大陸の魔宮殿』『君の館で惨劇を』

「2013年 『卑弥呼の密室』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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