- Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150410964
作品紹介・あらすじ
人は理性の許容範囲を越えた出来事に直面したとき、どのように行動するのか?突如、身の毛もよだつ奇怪な生き物が跳梁をはじめたメイン州のある田舎町。住み慣れた町が異形の世界へと変化したとき人々は…本アンソロジー最大のボリュームで描くスティーヴン・キングをはじめ、デニス・エチスン、リサ・タトルらの名匠が築き上げる、おぞましくも魅惑的な異形のモニュメント。恐怖に痺れること必至の五篇の物語を収録。
感想・レビュー・書評
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映画ミスト原作のキング「霧」収録
ラストが希望が仄めかされて終わるから映画ほどには鬱に陥らない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ミストは期待通り。
映画を先に見ていたので、映画と同じように進行するストーリーにドキドキ。映画とは異なるラストが読みたかったので読んだけど、読み物としてはこちらのラストの方が好き。映画としては映画版のラストの方がいいと思う。
他の作品は・・・・・・・・ -
遅番 (The Late Shift | 真野明裕 訳) / 書き下ろし
石の育つ場所 (Where the Stones Grow | 広瀬順弘 訳) / 書き下ろし
昼、梟の鳴くところ (Owls Hoot in the Daytime | 広瀬順弘 訳) / 書き下ろし
三六年の最高水位点 (The Crest of Thirty-six | 真野明裕 訳) / 書き下ろし
霧 (The Mist | 矢野浩三郎 訳) / 書き下ろし
解説 (風間賢二)
『Dark Forces: New Stories of Suspense and Supernatural Horror』 1980.8 Viking Press 原著 (1981年世界幻想文学大賞 アンソロジー/コレクション) 分冊化
カバーデザイン ハヤカワ・デザイン
印刷 星野精版印刷
製本 フォーネット社 -
後半の半分をスティーブン・キングの『霧』が占めている。
氏の中編の中でも特に人気の高い物の中の一本だ。
映画『ミスト』(フランク・ダラボン監督)の原作として有名。
映画の方ではエンディングが変更されているというので原作を読みたくなり購入した。
読んでみると、結構原作に忠実に作った映画だと分かり、監督の作品に対する愛情が伺える。
同監督、同原作で『ショーシャンクの空に』がある。
そちらも原作、映画共に見たが、微妙にエンディングが変更されていて、個人的には『ミスト』も『ショーシャンクの空に』も映画のほうが好みのエンディングだ。
ちなみに、『霧』以外の収録作品の出来は悪くはないが、結果的に引き立て役になっている感が否めない。 -
以前から気になりつつ、ずっと未読だったスティーヴン・キングの「霧」が読みたくて、手に取った。
他にも短編が収められているが、正直なところ、あまり読む価値はない。
「霧」はさすがのデキ。細かいことは省くが、怪物よりも人間同士の怖さを浮き彫りにする手法、悪夢に出てきそうな怪物を描く筆致(終盤近くアレが素晴しい!)、やはり天才だなーと確信できる。
映画も観てみようかなと思う。 -
「遅番」デニス・エチスン
「石の育つ場所」リサ・タルト
「昼、梟の鳴くところ」マンリイ・W・ウェルマン
「三六年の最高水位点」デイヴィス・グラップ
「霧」スティーブン・キング ◯
やはり「霧」ですね。先に小説を読んで、それから映画を見ましたが、どちらも良作だと思います。結末が違いますが。 -
印象的なのは、やはりスティーヴン・キングの『霧』。ページ数的には長編といえる長さなので、余計に印象が濃いのかもしれません。前半は少し冗長に感じたものの、主人公たちがスーパーに閉じ込められてから繰り広げられる極限状態での人間ドラマの描き方が見事!
他の短編ではリサ・タトルの『石の育つ場所』デイヴィス・グラッブ『三六年の最高水位点』アメリカのホラーは何かしらのモンスターが出てくるといった印象が強かったのですが、両作ともどこか幻想的な雰囲気の話で意外な感じであるとともに楽しめました。
特に『石の育つ場所』は石からこんな発想が出来るのか、と感心してしまいました。 -
なんといっても「霧」。極限状態におかれた人間の壊れっぷりをここまで描ける人ってそうはいないと思う。あと、オチは映画よりも救いがあって好きかな。
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「霧」のみ読破。と言いますか、霧が他の作品4編よりも分厚いってどういうことなんでしょう。充分普通の長編の長さでは?普通の人が未知の怪物に怯え団結したりする様が怖かった。(沢山の人がいるんで、怖いことが起こるんですよ)。映画と原作のラストが違うんですが、私は映画派かな。映画の方が衝撃が凄いんで……。