- Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150501235
作品紹介・あらすじ
映画論をたたかわせたり、俳優の顔に見とれるばかりが映画を見る楽しみじゃない。たとえばジェイムズ・ボンドのお気に入りのカクテル。ヴィスコンティの贅を尽した宮廷料理。チャップリンはドタ靴をきれいに平らげ、『駅馬車』の酔いどれ医者は、酔いざましにコーヒー15杯を飲みほした。映画の数だけ人生があり人生の数だけ食卓がある。-おいしいものには目のない3人の映画評論家が、250本の映画に出てきた食べものにウンチクを傾けた。サイレント映画からSFXまで、映画をおいしく楽しみたい、映画ファン、食いしん坊に贈るエッセイ!
感想・レビュー・書評
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こういう方向から映画をみるのも楽しい。
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しつこく「映画とたべもの」シリーズです。今回は渡辺祥子氏だけではなく淀川長治御大や田中英一氏のコラムものっています。渡辺氏にくらべ後のお二人は圧倒的に年代が古く、無声映画時代の弁士がどのように食べ物のにおいや味を表現したかなんてことも書いてあっておもしろいです。やはり一番おもしろいのは淀川氏のエッセイで、一回のコラムに山盛りの映画の思い出、うんちくで、読みがいがあります。さすが御大。なにより、その当時の日本でグレープフルーツをさがしてみたり、試しに料理してみたり、食べ物に対する興味にあふれていて読んでいて楽しいです。これ以外に淀川氏の食べ物エッセイは見つけていないのだけどあったら読みたいなあと思わせてくれます。
面白かったのは人によって映画の中の俳優さんの食べ方が「なってない」という話と「洗練されていてまねできない」という話が両方でてくること。もちろんみている人の主観なわけだからそういうことになるのですが、ちょっと「変なの」という感想です。