途中の家 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-19)

  • 早川書房
3.71
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本棚登録 : 70
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150701192

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】
    第一章から第四章までのストーリー展開は非常に面白い。これでトリックがすごかったら文句なしで★5なのだが・・・意外とあっけなかったので減点1。

    エラリーに贈られた煙草に付いていたマッチのくだりが唐突で、読んでいて違和感を感じたが・・・少しあからさまだったかな。また、マッチ=タバコを吸うため、と結びつけたり、葉巻 or パイプを使っているのは男だ、という説明は一方すぎて受け入れ難かった。

    あと、最後に主要人物がゴールインするのはクリスティの常套手段で、エラリーぽくないような気がする。

  • いやすごい。すごいすごい。
    何がすごいって、謎解きの論理が。今までのクイーン作品の中で、もっともロジカルなんじゃないかな。
    特に、「なぜ〇〇で△△をして、××で△△をしなかったのか」の説明には鳥肌が立った。論理の美しさを感じられる傑作。

  • 陪審員にはなりたくないなあ…

    と思う一冊でした。
    エラリイ・クイーンシリーズですが、ちょっと毛色が違う感じ。
    面白いんですが。

    しかし、内容についてぐたぐた考えていたら、犯行の(というか陪審員の判決の)決め手となったあの証拠が矛盾過ぎるだろうと思ったので、ネタバレにでも書こう。
    なんか勘違いしていたら申し訳ないと思いつつ。



    -----ここから

    証拠、つまりナイフの指紋なわけですが。
    あの家にはルーシィの指紋はないわけですよね。
    事件後に駆け付けた時以外のものは。
    つまり、家に指紋がないのに凶器のナイフにはあった。
    刺殺する時以外は手袋をしていたのに、犯行時のみ手袋をはずした。
    あるいは家に指紋が残らないように注意を払っていたのに、肝心の凶器の指紋は無視した、というわけのわからんことをしているわけですよ。
    凶器の指紋を犯行時の指紋と認識した場合の、そのおかしな行動は誰も気にしてないのかなぁ・・・

  • 「途中の家」なのか「中途の家」なのかはっきりして欲しい。未読。でも本棚の最前列には鎮座してる。

  • 1936年発表
    原題:Halfway House

  •  ニューヨークとフィラデルフィアの中ほどにあるあばら家で起った殺人事件。被害者は二重結婚者の男。法廷では片方の妻が有罪とされるが、ここから先にどんでん返しが待ってます。
     最後にエラリイが消去法で犯人を絞っていくくだりは、作品群の中でも5本の指に入る程理路整然としていてすっきりする作品でした。

  • ニューヨークとフィラデルフィアの中間地点トレントンで殺害された男。エラリーの友人ウィリアム・エンゼルの義弟ジョジフ・ウィルソン。現場で目撃されたベールで顔を隠した女。現場でウィリアムが拾ったダイヤ。残された焼け焦げたコルクとマッチ。二重生活を送りニューヨークで有力な家系であるボーデン家の娘ジェシカと結婚していたジョジフ。ジョジフのもう一つの名前ギンバル。目撃者の証言とナイフに残った指紋、保険金の受取から逮捕されたウィリアムの妹ルシー。裁判で有罪宣告を受けたルシー。何かを隠しているジェシカの娘アンドリア。殺害現場でアンドリアが目撃した物。焼け焦げたコルクの秘密。

  • ニューヨークとフィラデルフィアの中ほどにあるあばら家で殺人事件が起った。エラリイの手腕で被害者の男の意外な事実が暴露された。つまり彼は二つの町に妻を持つ二重結婚者だったのだ! 二人の妻はその名誉と潔白を賭して法廷に立つことになる。自選ベスト3に選ばれた、読者への挑戦状を付す迫力篇。


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