欺しのD (ハヤカワ・ミステリ文庫 ク 4-4)

  • 早川書房
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150763541

感想・レビュー・書評

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  • 死ぬなー。必ず一人は死ぬんだね。そこはすっかり忘れてたなぁ。Aから読み直していて今のところこれがストーリー的に一番好き。特に話を聴きに行くこと自体は好意を持たれない点と、若者の心の機微、アウトローな人達の行動。なんだかリアル。

  • 「学生時代に読んだお気に入りのシリーズを読み直してみましょう(途中までしか読んでないので続きを読みたいのだけれどドコまで読んだか忘れちゃったのでモウこの際、最初から読み直しましょう)」のキンジー・ミルホーンシリーズ4冊目。

    ・・・私がこのシリーズを熱心に読んでいたのは、確か高校生の頃だったと思うのですが、はたして当時、この本をどこまで深く読めていたかなあ・・・と疑問を感じる4冊目でした。
    犯人判明からラスト、(ネタバレなので書きませんが)高校生の頃の私がこのラストをどう思ったのかおぼえていませんが・・・今、おばはんになったからこそ、このシリーズの「味」が改めてわかる気がする「D」でした。

    内容はさっぱりおぼえてなかった「D」ですが、パっと情景が浮かぶ部分があり、「ああ、10代の頃読んだ本なんだよな」と少し嬉しくなったり。

    このDだけでも読んでみるといいかも。(個人的に、10代の頃一番印象に残っているのは「G」なんですけれどもね)

  • 珍しく、最後に暴力描写が
    皆無な作品。
    ただしそれでも犯人の切なさは
    実に目を引くものがあります。

    依頼主はなんと詐欺師!
    そして小切手は不渡り!
    挙句の果てに依頼主は死亡!
    なんともはやなキンジーであります。

    この作品のメインは最後ですね。
    そう、犯人の影が明らかになったとき、
    どうしても消えないものは消えないのです…

  • キンジー・ミルホーン・シリーズも脂がのってきた!という感じです。今までの中で私は一番好きです、この作品。脇役たちにも愛着がわいてきたし〜。犯人は思いもつかなく、悲しい結末にはウルウルもんです。いつもはタフなキンジーも今回の事件はちょっと応えたと思います。うん、やっぱりこの作品はよかったわ〜と改めて今感じました。途中から読んでも差し支えはないシリーズですよ。

  • オフィスを訪れた初老の男の依頼はなんとも奇妙なものだった。ある少年を見つけ出し、2万5千ドルの小切手を渡してほしいというのだ。うさん臭さを感じながらも、わたしは仕事を引き受けた。しかしそれが間違いだった。男が調査料として切った小切手は不渡りだったうえ、調査してみると、男は札つきの詐欺師であることが判明したのだ。そして数日後男の溺死体が浜に上がった。……秋をむかえたサンタ・テレサの街で、事件に深入りしていくわたしの目には、苦く悲しい風景が見えてきた。女探偵キンジー・ミルホーン・シリーズ、待望の第4弾。
    原題:“D"is for deadbeat
    (1987年)

  • 探偵キンジー4作目。

    依頼に来た男は偽名で、払いだした小切手は不渡り。
    過去に酔っ払い運転で夫婦と娘、さらに知り合いを殺し、
    刑務所に入っていたこともある。
    しかも妻は二人。
    男は海で亡くなるが本当に事故なのか。

    キンジーが訪ねた最初の妻が
    (離婚したわけではないので、この表現もどうかと思うが)
    宗教に熱狂的にのめり込んでいたので、
    男は身代わりになっただけで、
    妻が事故を起こした罪悪感からそうなっているのかと勘違いしてしまった。

    依頼されたのは、事故の生き残りである少年に、
    多額の小切手を渡すこと。

    屋根の上に登ってまで、
    少年を追いかけていったのに
    残念な最後だった。

  • 状況や行動の描写がひとつひとつ丁寧で読むのに時間がかかったけれど面白かった。
    主人公が女1人で探偵として自活していく様がカッコいい。
    1988年日本版発行らしく、今の小説では当たり前の電子機器スマホやそれ以前の携帯もなく、主人公周辺の会話に滲み出る価値観(容姿のディス)など最近読んでいる小説では見ない描写も多くて、すごく新鮮に感じた(1988年、とっくに生まれてたのに)。時代の空気感が感じられるのが楽しい。
    現代の社会問題にも通じるセリフがあったりして、ハッとする。

  • この作者のお得意なんですが、とにかく最後の最後の最後まで犯人が明かされない。そしてわたしもわからないf^_^; 犯人を追い詰めるシーンがほんとに最後のほうです。 今回は主人公が友達以上恋人未満の彼と一線を超えてしまって今後が気になります!そして最後は切なかった…悪党にも心はあったのか。残された遺族の思いも切なかった…殺されたほうも殺したほうも。

  • My name is Kinsey Millhone. I'm a private investigator ...female, single and self-employed, with a constitutional inability to work for anyone else. I'm a purist when it comes to justice, but I'll lie at the drop of a hat. Inconsistency has never troubled me ...' It was late October, the day before Halloween. He introduced himself as Alvin Limardo. The job he hired Kinsey to do seemed easy enough ...until his cheque bounced. His real name was Dagett. John Dagett. Ex-con. Inveterate liar. Chronic drunk. And dead. The cops called it an accident death by drowning. Kinsey wasn't so sure. The man, it seemed, had a lot of enemies ...D is for deft and diverting' Guardian Heart-pounding, totally mesmerizing suspense' New York Times --This text refers to the CD edition.

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