ママのトランクを開けないで (イソラ文庫) (ハヤカワ文庫 シ 2-1 イソラ文庫 15)

  • 早川書房
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本棚登録 : 32
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151500152

作品紹介・あらすじ

ここは華やかなフロリダのイメージとはほど遠い田舎町、ヒマーシ。わたし、メイス・バウアーは森林公園に勤め、副業でワニやスカンクなど迷惑動物を駆除してもいる。母のロザリーは、いつもおしゃれで誰とも親しく接する典型的な南部のおばちゃま…だけど、彼女の車のトランクから男の死体が見つかった!殺人容疑をかけられた母の汚名を晴らすため、わたしは姉や妹と真犯人をさがすことに。でも周囲には怪しい人ばかりで-フロリダの肉牛地帯を舞台に、軽快なユーモアを盛大にもりこんだ、全米で人気の絶品コージー・ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • こういうの久しく読んでないので懐かしくなって借りてきました。表紙の絵の感じと帯に「全米で人気沸騰の必笑コージーミステリ」と書いてあり、どうかなと思いつつ読み始め、最初はブリジット・ジョーンズの日記のように主人公メイス(芯は強いものの可愛らしく世渡り上手な母親と母に似て可憐でしとやかな妹、可憐ではないけれど頭脳明晰で中学校校長を務めながら家庭も持っている優等生の姉に囲まれコンプレックスだらけの女性)のノンストップのモノローグで始まり、慣れるまではちょっと面倒くさいなーと思いながらも読み進め、途中でだいぶ慣れてからは読みやすくなりました。一応はミステリの体裁をとっているものの犯人や動機はいまいち軽い感じ、囮の怪しい人物に見かけとは違う人物に、居丈高だけれど悲劇的な過去を持つ魅力的な警察官と、コージーミステリというよりは漫画を読んだような感じでした。悪くはないけど、好みとは少し違いました。磨けば光るけどファッションより動物が好きな不器用な女性が仲間たちとドタバタ奮闘して途中悪い男によろめきそうになりつつも最後は王子様的ないい男とデートする、という安心して読めるやつでした。ちなみに原題は MAMA DOES TIME とあり、調べたところ do time で服役する、という意味だそうです。愛すべきママの車のトランクから男の死体が見つかったことから始まる騒動を描いた話。行ったことはないしおそらく行くこともないけれどフロリダの話が好きで借りてきました。

  • コージー・ミステリの謎解きにどの程度重きを置くか、何をもって解決とするかは人によって違うでしょう。事件は二の次でも、お料理のレシピだったり、個性的なキャラクターだったり、シリーズが続けば人間関係だったり、そっちがメインになっても楽しめる作品は確かにある。この作品においては、刑事がやたらと秘密主義だというハンデもある。あるけれども…主人公が感じた印象と動機でしか犯人探しが進まないというのはどうなんでしょう。結局犯人は捕まったけれども証拠は自供のみ。せめて事件当日のアリバイとか、殺害現場がどこで、どうやってママのトランクにいれたのかとか、それくらいはっきりさせないとまずいんじゃなかろうか。物事を批判的に見るキャラクターは好きだし、森林公園の動物の管理官というのも職業としては珍しいし、設定だけ聞いて楽しみにしてた分落胆も増してしまいました。

  • 長い!なんかいうか…ミステリではあるんだけど、日記なの⁇と思うくらい、平坦な日常生活の場面を書きすぎると思いました。キャラはみんな良かったんだけど、主人公さん、仕事してるの⁈と思うくらい事件にクビ突っ込みすぎf^_^;犯人は後半くらいでわかって意外でもなんでもなかった。全体的に残念。アメリカではシリーズ化されてるみたいですが、日本ではこれだけみたい。なんか納得しちゃう(笑)

  • シリーズタイトルにすべて「ママ」が入っているので今後も主人公は母親にふりまわされるのか?表紙イラストに小さく描かれているママが著者そっくり(^^)。


    ”Mama Does Time” by Deborah Sharp

  • 普通。主人公の性分が気持ちはわかるが…という部分が多かった

  • 小さな田舎町が舞台のユーモアミステリ。みんなが知り合いみたいな小さな田舎の町で、家族もみんな近所にすんでて、なにかっていうとカフェやレストランに集まっておいしいものを食べる、みたいな。基本、軽くて陽気で、好きなタイプのミステリだ。個性的な母親と三姉妹、っていうのがお菓子探偵ハンナシリーズに確かに似てるかも。姉妹、家族ならではの葛藤とかもあって、なかなかおもしろい。姉妹それぞれユニークなので今後いろいろと活躍しそうな感じ。次作も読みます!主人公が森林公園に勤めていてワニとかヘンな動物が出てくるのもおもしろい。

  • 2010.08.15
    飽きない展開で面白かった。
    主人公が意外と素直で、皆の性格がきっぱり描き分けられてたのもよかった。実際、こんなにわかりやすかったらいいよなーと思ったり(笑)。動物園とかがメイン舞台でなくて残念。

    うむー、しかし、最近この登場人物パターンに食傷気味。
    良いんだけどね。
    好きだし。
    そしてまた手を出すのでしょうなー

  • ママの車のトランクから死体が発見され、ママが勾留された。
    田舎町の森林公園で働くメイスが、ママのために犯人捜しに乗り出す。

    コージーではあるものの、表紙イラストほどは甘くない。ミステリ部分も比較的きちんと描けている。
    もちろん穴はあるし、凝ったものではないけれど。
    キャラクターも常識の範囲内で個性的で魅力的。主人公のメイスはよくあるタイプではあるけれど、この先の話の展開によっては面白い活躍を見せてくれそう。
    冒頭部分からトップギアなので話についていくのがちょっとしんどいけれど、いったん世界に入ってしまえば大丈夫。というか、最初から最後までテンションが変わらないので、最初がダメだと最後まで辛いかも。
    あとがきに「女性版カール・ハイアセン」とあったけれど、ハイアセンよりデボラ・シャープの方が読後感もいいし、脱線が少ない感じがした。
    シリーズだそうなので、次作以降が楽しみ。

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