007/死ぬのは奴らだ 改訳版 (ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 17-2)
- 早川書房 (1998年3月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151713521
作品紹介・あらすじ
ボンドの今回の標的は、全米の暗黒街を牛耳る男ミスター・ビッグ-彼はジャマイカから大量の古代金貨を盗み出し、世界の金相場を狂わせようと企んでいた。Mの指令を受けたボンドはニューヨークへ飛び、旧友のCIA局員ライターとともに調査を開始した。だがやがて、敵の罠に陥ったライターは瀕死の重傷を負い、ボンドも絶体絶命の窮地に!鮮烈なヒーロー、ジェイムズ・ボンドの名を確立した初期の傑作。
感想・レビュー・書評
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ミスター・ビッグの狂い方が残虐のみ強く印象付けられます。命狙われてる割にはボンドもなんか呑気な感じ。
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2009年の読み初めは、ボンドの原作!しかも大好きなボンドガールソリテアの登場するこの作品。
007の小説、初めて読みました。
映画とは違って、ボンドは意外と人間くさく、ストーリーは意外とハードボイルド。
そして、文章が美しい。さすがシェークスピアのお国、イギリス。
「まばらな木立ちの間で立ち止まると、ボンドは涼しい朝の空気を味わった。木立ちの間をすかして東の方を見ると、星影は色あせてゆき、地平線が夜明けの輝きを見せはじめている。こおろぎの鳴き声はほとんどやんでしまって、島のどこかで物真似鳥が夜明けの歌を歌いはじめた。」(ぱらっとめくってP273)
「ハイビスカスのまわりを飛びまわっていたエメラルドの首飾りのような二羽のハチドリが、最後のひとまわりをすまし、物真似鳥が夜の芳香をただよわすジャスミンの茂みの上で、夜鶯よりも甘い声で夕べの歌を歌いはじめた」(P289)