007/ドクター・ノオ 改訳版 (ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 17-5)
- 早川書房 (1998年10月1日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151713552
作品紹介・あらすじ
紫紺の影が波のように通りを覆う黄昏。英国情報部カリブ海域地区の責任者は、本部に定期連絡を取るため静まり返ったジャマイカの高級住宅街を歩いていた。彼が道にうずくまる三人組の男のそばを通りすぎたとき、突如、三挺の消音銃が火を噴いた。数分後、今度は支局内で悲鳴が…Mの密命を帯び、ボンドは事態を探るためカリブ海に浮かぶ孤島へと飛んだ。だが、そこは恐るべき陰謀を企む怪人ノオ博士の根城だったのだ。
感想・レビュー・書評
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ジェイムズ・ボンドシリーズ第6作。ジャマイカ近辺の孤島で怪しげな動きをする謎の人物ノウ博士の企みを探るべくボンドが派遣される。現地工作員の助けを借りて孤島に辿り着くと、金になる貝を採取中の女と出会うのだが、これが特にプロットに必要あるとはいえず、単に〝ロマンス〟の要素を盛り込むだけの存在である。当然ノウのアジトへと連れて行く羽目になり、一行はジャングルの中で竜の様な形態の火を噴く車との戦闘に突入…というストーリーが展開していく。007シリーズは、読み手が「大人の童話」と割り切れるか否かで楽しみ方が随分と変わる。私は「駄目」な方で、本作は発端から結末まで醒め切っていた。わざわざタイトルに冠しているにも関わらず、読み過ごしてしまうほどあっけないノウ博士の最期には唖然としたほどだ。恐らく読者サービスなのだろうが、女とたわむれる最終章自体も余分。過剰な演出は、映画だけで充分だ。
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