春嵐〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ハ 1-58 スペンサー・シリーズ)
- 早川書房 (2012年11月9日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151786587
感想・レビュー・書評
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8○Holyoke Center:現在(2021/04/04)は,Richard A. and Susan F. Smith Campus Center(Smith Campus Center)という。2013年に改名された。ハーバード大学の建物。事務所・診療所・売店・レストランなどが中にある。レストランなどがあるMassachusetts Avenueに面するところは,ガラス張りになっている。これがアトリウムなのだろう。1350 Massachusetts Avenue。Googleマップでこの所在地を入力すると,誤った場所が表示される。
15○Riggins:John Riggins。
○Csonka:Larry Csonka。
19○四十(ヤード)の繰り返し:アメフトでの基本。瞬発力と速さ。約36.5m。5秒弱。
20○George Raft:1901年~1980年。米国の俳優。『暗黒街の顔役』などギャング映画に多く出演した。
26○Jim Thorpe:1887~1953。ネイティブ・アメリカンで初のオリンピック・ゴールドメダリスト。アメリカンフットボール、野球、バスケットボール選手。
27○Scampo:215 Charles St, Boston。The Liberty Hotel内。イタリア料理店。
28○Jack Benny:1894年~1974年。米国の コメディアン、ヴォードヴィリアン、俳優。主にラジオ番組やテレビ番組、映画などで活躍した。wiki。
○Burbank:カリフォルニア州ロサンゼルス郡の都市。NBCユニバーサル、ウォルト・ディズニー・カンパニー、ワーナー・ブラザースなどの大手メディア企業や娯楽産業の本社や撮影スタジオがあり、「世界のメディアの中心地("Media Capital of the World")」と謳われている。wiki。
39○五十ヤードのライン:アメフトは全長100ヤードのフィールドで行なわれ,その中央に50ヤード・ラインがある。したがってスタジアムのほぼ中央に位置する。
○病院: Mount Auburn Hospital.ハーバード大学医学部の教育病院。
40○WWE:原文はWWF。World Wrestling Federationの略で,2002年以前の名称。World Wide Fund For Nature(世界自然保護基金)に名称の改変を求める訴訟を起こされて敗訴してWWEに改めた。本書は2011年発行。
42○Hudson River School:ロマン派の影響を受けたアメリカの風景画家のグループによる、19世紀中頃の美術運動である。彼らが描いたのはハドソン渓谷とその周辺や、キャッツキル山地、アディロンダック山地、ニューハンプシャー州のホワイト・マウンテンの景色であった。 wiki。
46○The Battle of the Little Bighorn:1876年6月25日に米国のモンタナ州リトル・ビッグホーン川流域で行われた米国陸軍と北米先住民との戦いの白人側の呼称。カスターひきいる第7騎兵隊が敗北した。
47○かみさんひとりとポニー二頭:かみさん原文:squaw。
50○Mooo Restaurant:15 Beacon Street, Boston, Massachusetts。
○パッションフルーツのカクテル:passionfruit Bellini。
○Halle Berry:1966年生まれ。女優。アフリカ系米国人の父とイングランド系の白人の母との間に生まれた。女優になる以前には,1986年のミスUSA2位、同年のミス・ワールド6位。wiki。
○Sabayon:イタリア語: Zabajone。イタリア・ピエモンテ名物のデザート。フランス語では「サバイヨン」(Sabayon)。wiki。
53○Rose Kennedy Greenway:Rose Fitzgerald Kennedy Greenway。ボストンの道路網大整備(Big Dig)ののち,2008年にジョン・F・フィッツジェラルド高速道路を取り壊した跡地に作られた直線的な公園。
55○サマラの約束:『盗まれた貴婦人』48にも見える。今回,原文ではSamaraとrがひとつ足りない。イラクの都市であるのが,ロシアの地名になってしまう。もともと小説の題名。この題名の由来は,サマセット・モーム経由のメソポタミアの古い話。バグダッドで女の死に神にあった人が125km離れたサマラに逃げる。しかしサマラは二人が会う約束の場所だった。
56○Death is the mother of beauty:Wallace Stevensの『Sunday Morning』の一節。『A Catskill Eagle』 38でも引用された。
○死ぬにはいい日だ:ニューメキシコ州のプエブロ族の死生観をつづるNancy Wood『Many Winters』Today is a very good day to Die./金関寿夫訳:今日は死ぬのにもってこいの日。
58○Little Bo Peep:童謡の一つ。"Little Bo-Peep has lost her sheep"。童謡の楽譜とともに,Shepherd's Crook(羊飼いの杖)をもって,いなくなった羊をさがす少女の絵が描かれることが多い。『Paper Doll』4,『Hugger Mugger』54にも。
60○Gene Autry:1907~1998。歌うカウボーイ。ロデオ・パフォーマー。連作映画『The Phantom Empire』など,西部劇の主役を演じた。
○Marshmallow fluff:マシュマロ風味クリームの商品名。ニューイングランドの伝統的食物 fluffernutter sandwichに使用される。
63○もちろんそうだろう。I'll bet you do./終わりか?We done?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これでシリーズ39冊目。
そしてシリーズ最終章。
ホークの不在がさびしい。
が、著者自身もこれが最後になるとは思っていなかったのだから仕方がない。
著者亡きあと、エース・アトキンスがシリーズを引き継ぐそうだが、どういう内容になることやら。
僕自身、20年以上このシリーズと付き合ってきた。
新作が出版されるたびに購入し、一気に読んできた。
寂しい限りだ……。 -
シ、シリーズものだと知らずに読んでしまった。
そして、一人称で淡々と進むスタイルに馴染めぬまま
あっさり読了。
探偵スペンサー シリーズ、39作目だそうで。。。
ちょっと反省。
ここのところ、先に「あとがき」を読んでから
読み始めた方がよいケースが続いていてガックシ。 -
スペンサーシリーズ39作目シックスキルと云うインディアンの登場。脱線した若者をスペンサーが構成させて教育し頼もしい相棒へと成長させた。いずれはホークが帰ってきて新たな展開になったと思うと残念。
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これでもう、スペンサー・シリーズの新作は読めないのか。寂しい。
ほかの作家によってシリーズが続くって言っても、それって、ディズニーが作る「スター・ウォーズ」みたいなもんだもんなぁ。
シリーズを最初から読みなおそう。 -
これが最後だと思うと残念
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主人公スペンサーと会話をするのはちょっと疲れそうな気がしますが、そのスタイリッシュな実存は我が心の永遠のヒーローです。私も好きなボストンの風景と相まってなんとも味わい深いシリーズです。著者急逝により奇しくもこの巻で潰えてしまいましたが、何か転生の予感を感じた本編でした。
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スペンサー・シリーズの第三十九作目。
今回は帯を付けたままスキャンしました。
その帯の言葉が全てです。
「スペンサー・シリーズ最終作。40年に及ぶ人気シリーズが、ここに完結」です。
敢えて付け加えれば、前作の「盗まれた貴婦人」に続き本作でもホークの登場がなかったこと。
著者、パーカーさんもご高齢でしたので、ある程度の覚悟だか思いをもって書かれていたのではありましょうが、未だこれが最後だとは当然のことながら考えていなかったと思われます。
ホークは不在(中央アジアに傭兵)と云う設定のなか、シックスキルと云う新たなキャラクターを生み出していました。
主人公スペンサーと相棒ホークを合わせたようなこの新しいキャラクターが、この後如何に動きまわるのか・・、まぁ、云っても詮無いことではあります。
後半七作の訳をされた加賀山卓朗さんが、あとがきに書かれています。
~かけがえのないものを本当にたくさんもらった。
~ロバート・B・パーカーと、彼が生み出したものすべてに、心から感謝します。
世界中のすべてのファンが同じ思いをもっているとおもいます。 -
アメリカの作家「ロバート・B・パーカー」のハードボイルド小説『春嵐(原題:Sixkill)』を読みました。
春嵐(原題:Sixkill)
『盗まれた貴婦人』に続き、「ロバート・B・パーカー」作品… 『初秋』以来、7作連続で「ロバート・B・パーカー」作品ですね。
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【40年におよぶ人気シリーズが、ここに完結】
ボストンで新作映画を撮影中の俳優「ジャンボ・ネルソン」の部屋で、若い女性が変死した。
人気スターのスキャンダルにマスコミは大騒ぎし、誰もが断罪を求める。だが事件を担当する「クワーク警部」は証拠もなしに彼を逮捕する気はなかった。
「クワーク」の示唆を受けた「スペンサー」は、弁護側に雇われる形で調査に乗り出したが、そこで「ジャンボ」の護衛についていた一人の青年と出会う……
圧倒的な支持を受けてきた人気シリーズの最終作。
現代の騎士が挑む最後の難事件!
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私立探偵「スペンサー」を主人公とするシリーズ全39作品の最終作にあたり、著者が2010年(平成22年)に心臓発作で急死した後の2011年(平成23年)に発表された作品です、、、
新たな仲間として「ゼブロン・シックスキル(通称:Z)」を迎い入れて、育成していく展開が中心… タイトル(原題)は、彼の名前「シックスキル(Sixkill)」になっているくらいですから、「ロバート・B・パーカー」が急逝しなければ、本シリーズの準主役くらいを与えられる予定だったのかもしれませんね。
ボストンで新作映画を撮影中の人気スター「ジャンボ・ネルソン」のホテルの部屋で、若い女性「ドーン・ロパタ」が変死した… アクの強い個性でのし上がった「ジャンボ」は決して好感度の高い男ではなく、マスコミは大騒ぎし、誰もが「ジャンボ」を殺人犯であると信じていた、、、
だが、「クワーク警部」は証拠もないまま「ジャンボ」を逮捕する気はなかった… 「クワーク」の示唆で、「ジャンボ」の弁護士「リタ・フィオーレ」からの依頼という形で、「スペンサー」は事件の調査にとりかかる。
だが不愉快きわまりない人格を有する「ジャンボ」とたちまち衝突し、「スペンサー」は「リタ」とともに解雇されてしまう… 依頼人がないまま、しかし看過できないものを感じた「スペンサー」は調査を続ける、、、
そして「ジャンボ」とのいざこざの際に、「ジャンボ」の用心棒の一人でネイティブアメリカンの青年「ゼブロン・シックスキル(通称:Z)」と出会った… 人気スターをめぐるスキャンダラスな事件の裏には、さらなる深い闇が潜んでいた。
「スペンサー」は、道を見失いつつあった青年「Z」を心身ともに鍛え上げて泥沼から救い上げる、、、
そして、彼を相棒として「ジャンボ」の影に潜む大きな闇に挑んでいく… ロサンジェルスのギャングによる「ジャンボ」を利用した資金洗浄の仕組みを知ったことから、殺し屋の「ステファノ・デローリア」から命を狙われることになります。
クライマックスでは「スペンサー」と「Z」の二人で死地へと乗り込み、「ステファノ」一味との命懸けの瞬間を共有するに至り… 二人の間柄はお互いを認め合うまでに高まります、、、
クライマックスの決闘シーンが淡泊な感じがしたことと、被害者「ドーン」のポン引きのような行動を取っていた父親「トム」へのお灸を据え方がちょっと甘い部分には、やや物足りなさを感じましたが… 『初秋』での、「ポール」の交流に近い感慨のある作品でしたね。
「Z」が「ホーク」とともに、「スペンサー」をサポートしていく物語を読みたかったなぁ… そこだけ残念ですね。
以下、主な登場人物です。
「スペンサー」
私立探偵
「スーザン・シルヴァマン」
スペンサーの恋人
「ジャンボ・ネルソン(ジェレミー・フランクリン・ネルソン)」
俳優
「ゼブロン・シックスキル(通称:Z)」
ジャンボのボディガード
「アリス・デローリア」
ジャンボのエージェント
「ニッキー・フェルスクロフト」
アリスの父親。ロサンジェルスのギャング
「ステファノ・デローリア」
アリスの夫。ニッキーの用心棒
「ドーン・ロバタ」
若い女性
「トム」
ドーンの父親
「バフィ」
ドーンの母親
「マシュー」
ドーンの兄
「リタ・フィオーレ」
弁護士
「マーティン・クワーク」
ボストン市警の警部
「ヘンリイ・シモリ」
ハーバー・ヘルス・クラブのオーナー -
20180217