- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151827518
作品紹介・あらすじ
演劇の才能に恵まれ、誰からも愛されていたはずの少女は、なぜ命を落としたのか。保安官が突き止めたあまりにも切ない真相とは?
感想・レビュー・書評
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ミステリとしての「真相」は意外なものではないし、特に目新しさがあるわけでもないけれど、しみじみとした余韻が心に残った。そうだよねえ、若いってことは未熟で愚かで、それでいてむやみなエネルギーがあって、何かのはずみで、歩いている道の崖の側に転落してしまうかもしれない危うさをはらんでいるんだよね。それを見つめる大人たちの悲嘆が胸に痛い。なかでも保安官デルの造型が強い芯になっていると思った。
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デキがいいことは間違いないのだけれど、読後感が甘い切なさじゃなくてなんかこう激しい寂寥感なのがつらい。その理由を述べたいがネタバレになってしまうので言えません。
ただ、ワカモノ(に限らないけど)よ、いい恋をしよう! -
あらすじとしてはよくある話だ。田舎暮らしから飛び出す未来を夢見る女子高生ハティと、置かれた状況への不満にくすぶる若い教師ピーターとの禁断の恋が大きな悲劇を生む。どこかで何度も読んだような話だが知らず知らずに引き込まれ、特に終盤のハティとピーターのやり取りには胸がわしづかみされるようだった。周りからどれほど愚かで罪深い行動に見えても家族や友人を傷つけても、本人たちはそれを承知の上で互いを欲せずにはいられない。作者の筆力の確かさを感じた。
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やっぱ10代というか高校生というのは、自分の器の狭さに気がつかないんだよな。それゆえに怖いものなしで魅力的とも言える。SNSで知り合った他人同士が同じ学校の生徒と教師であった。教師全力で引く。女子運命だわ。→死亡。「好きだ」という気持ちの単位が7とする。器8の女子にはそれ以外目に入らんだろうが、器21のおっさんには人生捨ててまで付き合ってやろうと思わない。結構軽薄な題材を丁寧に書きまとめていて、好感もてる著者だった。
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読んだはずなんだが ラスト記憶なかった
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面白かった。フーダニットとしてはもの足りないのかも知れないが、事件が起こるに至った理由への興味に惹かれて読み進めた。またミステリーの本筋とは一見関係ないが、登場人物の生活や内面に記述を篤く割いていて、読み応えがあった。邦題が良い。
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ミステリというより、ちょっと火曜サスペンスみたいな読後感。
結果は知りたいので一気に読みましたが、終わってみたらなんてことはない結末にガッカリ。
登場人物が魅力的でないのも火曜サスペンス的
「ハティの最後の舞台」、題も大げさかなあ。 -
いやー、読みすすめるのがたいへんつらい小説であった。だって、当事者の一人称なんですよ? しかもこのハティという女の子が、ちょっと魔性の女なんだよね。彼女にどの程度感情移入できるかで、好き嫌いがかなり変わってくるかも。あとピーターね。自分で自分をどんどん追い詰めていないか? もう少しうまく逃れる手もあったんじゃないかい。全体として人間性の極端な登場人物が多かった気がする。