パブロを殺せ: 史上最悪の麻薬王VSコロンビア、アメリカ特殊部隊

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (393ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152084132

作品紹介・あらすじ

世界有数の麻薬供給基地、南米コロンビアを支配するのは暴力の論理だ。豊富な資金とテロリズムを駆使した麻薬カルテルの力は政府を凌駕し、彼らに逆らう者は政府要人であろうとも容赦なく殺される。そのなかで頂点を極めたメデジン・カルテルの頭目パブロ・エスコバルは、コカインをアメリカに大量輸出することで富を築き、1989年には「フォーブス」誌で"世界で七番目の資産家"とランクされるまで麻薬ビジネスを発展させてゆく。自国におけるコカインの蔓延を憂慮したアメリカ政府は、麻薬撲滅を掲げてコロンビアへの介入を開始。DEA(アメリカ麻薬取締局)、CIA、陸軍の精鋭スパイ部隊セントラ・スパイク、対テロ特殊部隊のデルタ・フォースがコロンビア政府の結成した特捜隊を支援し、パブロの追跡・暗殺を目指す。だが入念に計画された急襲作戦も失敗を重ね、卑劣なテロ攻撃による犠牲者が続出、殺害は困難を極めることに…。『ブラックホーク・ダウン』の著者マーク・ボウデンが、膨大な取材の成果を結集させた緻密な構成で麻薬戦争の全貌を再現。特殊部隊の精鋭たちが挑んだ戦いのドラマに肉迫し、全米で大ベストセラーを記録した瞠目のノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • 「ブラックホークダウン」で知られる著者によるコロンビア麻薬戦争を描いたノンフィクション。メデシン・カルテルを率いたパブロ・エスコバルをコロンビア政府と米国特殊部隊が追い詰める様が描かれている。緻密で膨大な取材をベースとしているであろうあたかも見てきたかのような描写はさすが。金と麻薬と暴力とで政府、議会、裁判所、メディアを骨抜きとし、逮捕されても自前の刑務所で悠々自適な囚人生活。煮え切らないコロンビア政府の態度に手を焼いた米国政府は特殊部隊を送り込むも、エスコバルからの報復をおそれている上に反米感情が根強いコロンビア当局との連携はバラバラ。結局麻薬戦争は2年以上に及び、多く犠牲を生むことになる。さらに、中盤以降では反エスコバルのテロリスト集団や麻薬カルテルによるエスコバル派への攻撃に手助けされていたりと正規部隊の限界を如実に表している。後半は情報戦的な戦い方にもなっており、そのあたりに興味がある人にとっても興味深いと思いますよ。

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