リビング・ヒストリー ヒラリー・ロダム・クリントン自伝

  • 早川書房
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (726ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152085276

作品紹介・あらすじ

元ファーストレディにして現在ニューヨーク州選出の上院議員、そして将来はアメリカ初の女性大統領の呼び声が高いヒラリー・ロダム・クリントン。彼女ほど世界中でその名を知られた女性はいないが、その素顔は意外なほど知られていない。本書は彼女自らが、子供時代、夫ビル・クリントンとの結婚生活、ホワイトハウスの内幕、上院選の勝利に至るまでを綴った感動のメモワールである。母として、妻として、政治家として、全世界がもっとも注目する女性が、21世紀という困難な時代に生きるすべての人に贈る"人生賛歌"。

感想・レビュー・書評

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  • 2003年12月31日、初、カバスレ、帯無
    2014年2月22日熱田国道1号BF

  • ファースト・レディを超える存在としてクリントン米政権で"活躍"したヒラリー夫人の幼少期から上院議員当選まで。写真もふんだんに入り、726㌻という大作で読み応えがありました。47年に生まれ、母の不幸な歩みを見て育ち、お転婆な少女時代。右派のゴールドウォーターを支持した後は一転して民主派のマッカーシー、マクガバンの当選に熱を上げた学生時代。ドストエフスキーを好み、メソジストの熱心な信仰生活からボンヘッファー、ラインホルド・ニーバーの影響を受けたところは大変親近感を感じました。女性大統領を夢でないと思われているスーパー女性の若い日々は意外にも普通の女の子でした。そしてイエール大学法学院で弁護士を志したときに、ビル・クリントンとの出会い。ビルが接近してきた最初のデートはどこにでもありそうな学生の微笑ましい日常を感じました。しかし、やはり米国のサクセス・ストーリーそのもので日本とは違う風土を感じます。大部分は大統領夫人になってからの記述ですが、夫人が書いているというよりは大統領自身が書いているかの如き錯覚を起こすほど、政治的な内容が多く、副大統領にも匹敵する役割を果たしていたことを痛感します。英国のブレア夫妻、ヨルダン・フセイン国王夫妻、ジャクリーン・ケネディ・オナシス夫人、南ア・マンデラ大統領などとの友情に近い交流が印象的ですが、どういうわけか日本の政治家に関する記載は全くありません。日本そのものの存在感の薄さも一つの驚きです。大統領の不祥事から弾劾手続きに関しても歯に絹を着せない表現で夫、そしてその政敵を批判しており、夫妻の危機についても「夫の裏切りに憤りを覚え、離婚を考えた」という表現は、恐らく飾りはあるでしょうが、私には説得力のある説明でした。ニーバーの言葉が慰めになったとのこと。これまではピンと来ていませんでしたが、米国の民主党と共和党の亀裂の深さもこれほど深いとは正直なところ驚きです。ヒラリー自身も共和党には大変敵意を持っているようです。民主党から共和党は右翼、共和党から見ると民主党は左翼に近い存在だと思っている様子を感じます。民主党はケリーに打倒ブッシュを期待し、一致団結したとのことですが、4年後は大統領選挙に立候補するのかどうか、興味は尽きないです。

  • ヒラリー元国務長官の自伝
    2000年までの半生記なので、ファーストレディとして支えたビルの大統領時代が主な内容を占めます
    600ページを超す分厚い内容ですが、当人のイメージにそぐわぬような快活な筆致で書かれているので苦もなく読めるでしょう

  • 34わたしは仕事をして食べていこうと固く心に決めていた。仕事の選択にも制限など感じなかった

    77読書

    96人間として成長しようとするなら、”いちばん恐れていることをすべき”

    104今でも彼はわたしがあったなかで最も刺激的で、エネルギッシュで、活き活きした人だ。

    187

    213わたしは、時を経て徐々に変化した父との関係を思わずにいられなかった。子どもの頃は、父は憧れの人だった。
    父に褒められたい一心でがんばった。が、そういう関係も、私の成長につれて変化していった。
    それは、わたしが父とは時代も場所もあまりに異なるところでさまざまな経験をするようになったからであり、父自身が変化したからでもあった。

    524進歩というのは、わたしたちが明日のために今日する選択にかかっているのです。わたしたちが、自分たちの価値を守るために、いかに努力するかにかかっているのです。

    538人生は短いのよ。髪が濡れることを心配してる暇なんかないわ。

  • 100%ではないと思うけれども、かなり赤裸々で率直な記録。
    政治家、かつ頭がいい人なので、単なる暴露本という低俗な
    ものではなく、良質なドキュメンタリー/自伝の体をなしており、
    非常に面白い。

    夫のスキャンダルについても、下品にならないラインをキープ
    して率直に触れている。
    マスコミ操作の側面もあったのかもしれないが、それも含めて
    彼女のおそろしいタフさ、聡明さを見る思い。

    但し、大統領にならなかったのは納得。


  • この本は、ヒラリー・ロダム・クリントンの自叙伝です。
    彼女が今まで生きてきた証を本書の中で綴っています。
    個人的には、なぜ大統領夫人になれたのか。
    どういった幼少期を過ごしてきたのか。にとても興味があったので、
    前半を読みました。後は読みません。
    前半の後半、そして後半は大統領夫人になってからの話やその前の
    どうやって大統領になったのかについて、述べているだけなので特に
    興味がないからです。

    彼女が大学生活を終えて、弁護士として活動するまでの内容を読んで
    思った事は、ファーストレディになるべくして成った人物である事。
    そして、パワーと希望と勇気に満ちあふれている人物である事。

    また、驚いた事にそのファーストレディを育てた親はそこまで裕福でない事。
    しかし、誠実で論理的であり尊敬できる人物である事。

    本書を読んで、最も心に残った事は「教育の大切さ」です。
    「母親から学べない事を、世界で学ぶ」とヒラリーは述べていますが、
    「家庭から学べない事は、世界で学ぶ」と言い換えられると私は思います。
    そして言うなれば、家庭でほとんどの事を学べる又は学ぶべきである事。
    いわゆる家庭は、最も最小単位の社会であると言われています。
    その中で、学ぶべき事が数多くあり、接する機会が多い故に極めて自己形成に
    影響力が多大でしょう。それは、自明ですよね。

    ただ、それをどれほどの人が真剣に考えているでしょうか。
    勉強が出来るとか、お金持ちになれるようにとか、そういった事ではなく、
    人としてどういった考えを持つべきだとか、どう生きるのかとか、
    そういった事です。もちろん時代の影響は受けるでしょう。
    ただし、その時代を必死で考え生きてきた人が、真剣に教育を考え
    家庭で教えれば、決して大きな間違いになる事がないと思います。

    改めて「教育」の大切さを学べた本だと思います。

  • オーストラリアに行ってた時に読んでた本。続きを日本で読んだけど、英語の環境じゃないと読んでられず日本語で書いてあるのを買いなおしました・・
    この人やっぱ賢い!

  • 割と政治的話題が多いので、ヒラリーのヒトトナリ的内容を期待して読むと「あれ?」って思うかもしれない。でもその分、彼女が政治に対して常に前向きで真摯に取組んでいる姿がよく伝わってきた。娘の話題になるとイチ母親としての顔にパッと変わる部分に、とても好感を持ったし魅力的だなと思った。

  • 女性の憧れ!ヒラリー♪
    初めは彼女の人間らしい面を覗きたくて手に取った本だった。
    けれど読んでびっくり、淡々と政治に関する内容が多く非常に男性的なものだった。
    それでも至る所に垣間見る彼女の弱さ、考え方に触れることが出来てとても刺激を受ける。
    「本当の強さとは踏ん張って立ち続けることではない、つまづいてまた起き上がる勇気だ」ということを教えられた人生のバイブル

  • クリントン時代って素晴らしかったのね、と思える。
    実際はともかく。

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著者プロフィール

1947年米国生まれ。政治家、弁護士。米国の国務長官、上院議員を歴任。第42代アメリカ合衆国大統領ビル・クリントンの妻であり、1993年から2001年までアメリカ合衆国のファーストレディだった。

「2018年 『村じゅう みんなで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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