- Amazon.co.jp ・本 (468ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152086266
感想・レビュー・書評
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非中枢的なネットワークから生じる同期現象、あるいは
インコヒーレントからコヒーレントが生じる現象を切り口に、
ホタルの同期発光、ジョセフソン素子、睡眠、橋の揺れ、レーザ、
流行、脳、カオス、スモールワールドネットワークと
何から何まで解説している分厚い本。
「それ」系に興味がある人にとっては殆どのトピックが網羅してある。
各研究分野の重要人物の名前を知るのにも良い。
ポピュラーサイエンス本にありがちな、「グラフや図の少なさ」が、
逆に内容をむずかしく見せているところが残念。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
きれいに掃除しておいた部屋がすこしずつ散らかっていくように,私たちは無秩序こそ自然状態だと思っている。ところが,ある種のホタルが一つの樹に何万匹も集まり,まるでクリスマスツリーの電飾のように一斉に同期して発光したり,私の友だちの友だちが,別の友だちの友だちで「世界は狭い」と感じたり,世の中には,奇跡とも思えるようなSYNC(同期)が存在する。こうした軌跡は,すべて数学的に説明できるというのがこの本の内容である。読んでいてふと思ったのは,音楽を聴いていると脳波にアルファ波が現れるという事実も,実は同期で説明できるのではないかということ。そして同期こそが「美」や「感動」の正体なのではないかということだった。(菅)
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この世の事象を司る原理がわかり、何か世界を征服したような気分に浸れました!!
うーん、こんなことまでわかれるなんてシアワセ!
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(東南アジアなどで見られる)ホタルのシンクロした集団発光,また,心臓の鼓動を生み出す心筋細胞のシンクロした動きなど,生物界に広く見られる「同期現象」について,その仕組みを数学的に解き明かすことを探求.手を変え品を変え様々な例を出しながら,「秩序の誕生」を数学的にどう考え,説明できるかについての,科学者たちの奮闘の経緯が語られていく.
一般書として平易に語ろうとする著者の苦心が感じられるものの,やはり自分自身を含めて,高等数学の素養のない人には,深く理解することが難しいと感じた.興味のある所をパッと斜め読みするぐらいでもよいかもしれない. -
2007/01 図書館
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読みたいけど読む機会がなくてまだ読んでない.
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自然界の不思議な同期現象を語る。
何故ホタルは一斉に耀くのかに始まり、身近なテーマを数多く扱いながら自然界のミステリーを論じる。
自然界の規則的な法則は、何を持って規則性をなすのか。
テーマは興味深く、実例も面白い。
残念なのは文体がもったいつけて遠回りなこと・・・。 -
生物の同期現象からネットワークサイエンスに興味を抱いた最初の本。
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文体のせいかはたまた冗長な内容のせいか、半分まで読んだところで飽きて中断。いまのところトリビアこそたくさんあれ、同期現象の本質について語られてはいない。
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互いに多少でも影響しあう周期を持った事象はやがて同期する。数式による証明が出てこないのがかえって残念な面白サイエンス本。