- Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152088543
感想・レビュー・書評
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ジェッシイ・ストーン・シリーズの6冊目であると共に、サニー・ランドル・シリーズの6冊目でもある。そういいたくなるくらい両者がバランスよくヒーロー・ヒロインを務め、しかも(これはネタバレにはならないだろうけど)恋人通しである。
そういうと、なんとなく際物的な印象になってくるのだけど、ミステリとしても人間ドラマとしても、最近の筆者の作品の中では出色の出来なのではないだろうか。特に、被害者と犯人それぞれがもつ悲しさのようなものが強く心を打つ。犯人の最後の告白は重く切ない。それに対するジェッシイの対処も。
ラブストーリーとしても、「ああ、やっぱりこうくるか」という結論。そこに至るまでの流れは、ちょうどかつてスペンサーとスーザンが別れた時のように、ある種切実である種病んでいる。僕はサニーのファンだから、彼女の潔さに激しく惹かれるけど。
スーツケース・シンプソンとモリイが、深刻になりそうなドラマを楽しくしてくれる。あれこれ考えて傑作だと思う。ただし、両シリーズを一応読んでおかないと、おもしろさも1/3くらいになってしまうかもしれない。
2008/3/25詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ジェッシー・ストーン。
サニー・ランドル,ジェンの面倒を見る -
パラダイス署長ジェッシイ・ストーン・シリーズ第6作。わざわざ高い木の枝に吊り下げられた射殺死体。被害者は人気テレビ番組のホスト、ウォリー・ウィークスだった。直後、ウィークスのアシスタントを務める女性が射殺死体で発見される。彼女は妊娠しており、その父親はウィークスだった。一方で、ジェッシイの前妻ジェンはある相談をもちかける。今回も私立探偵サニー・ランドルとの共演が見られます。また、パラダイス署のスーツケース・シンプソン(刑事志望)と署の切り盛りをするモリイ・クレインがいい味を出しています。