僕は長い昼と長い夜を過ごす (ハヤカワ・ミステリワールド)

著者 :
  • 早川書房
3.68
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本棚登録 : 652
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  • Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152091369

作品紹介・あらすじ

50時間起きて20時間眠る特殊体質のメイジ。草食系でのんびりした性格に反し、15年前、父親を殺されたというハードな過去の持ち主。現在はゲームプランナーをしつつ、体質を活かした"監視"のバイトをしている。だが、そのバイトのせいで二億円を拾ってしまい、裏金融世界の魔手に狙われる羽目に。メイジは戸惑いながらも知恵と友情を武器に立ち向かうが、この利とも枷ともなる体質が驚愕の事態を招く。

感想・レビュー・書評

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  • 20時間寝て50時間起きている生活って?
    昼とか夜とか関係なくなるから、とっても生活しにくいに違いない。周りの理解も得られにくいだろうし。
    そこへ、こんな面倒なことに巻き込まれてしまうなんて。
    自分のことをかげながら見守ってくれていた人がいるのは心強い。その存在があれば頑張れそう。

  • ナタネさんを召還したい。
    ナタネさんのいい男っぷりを楽しむ小説。
    主人公の特異体質に必然性を見い出せないとか
    主人公のラブは唐突だし正直要らないとか
    安藤の乱入や伴さんの登場も無計画な(必然性がない)気がするのだけど……なんなんだろう。
    手に汗は握らないけどほんわりほのぼの
    (約2億の裏金を持って逃亡中)で
    エンタメとして面白い。



    しかし、ナタネさんの動機がはっきり言って些細すぎて気持ち悪い。

  • ”鉛筆を手に取った。”
    これをこの作者が書くと
    ”コロコロコミックで登場した轟一番が使用した四菱鉛筆には一枚葉の足りない所謂通常の三菱鉛筆、その殿には知らずに噛んだ歯形が痛々しく刻まれている、を手に取った。”
    まぁこれは大げさだが、始終こんな調子でページ数を稼いだだけの小説。登場人物の設定資料を読まされてる感が半端ない。こういう作品と言い切ってしまえばそれまでだが、小説のいい失敗例ともいえる。タイトルは目を引いたが、主人公の特異な症状を活かした顛末はなく、淡々と終わってしまい、無駄に長いページ数の文字を追わされました。
    にっこり笑いながら
    「本当にありがとうございました」

  • おもしろくて続きが気になってページをめくる手を止められなかった。
    謎とどきどきとハラハラ。

  • 「文字通り [...] 二十年以上、長い昼と長い夜を過ごしてきたというわけですか」(223 ページ)

    五十時間起きて、二十時間眠る特異体質の持ち主である主人公。

    けれど、彼はただの『運のない若者』ではなく、
    『不幸な星の下に生まれた人間』という代名詞を背負うに値する過酷な人生を歩んでいる。

    そんな中でも、素直に育った彼の周りには、
    魅力的で、男気に溢れる仲間がたくさんいる。

    『君のためにならなんでもしよう』

    そんな決意を持った仲間同士の関係に胸が熱くなる物語り。

  • 【あらすじ】
    50時間起きて20時間眠る特異体質のメイジは、のんびりした性格とは反対に、母親が失踪、父親が強盗に殺されるという過去があった。あるとき、ときどき引き受けている“監視”のアルバイトで二億円を拾ってしまい、裏社会から命を狙われるようになる。家族を、大切な人たちを守るため、知恵と友情を武器に立ち向かう。だが、その体質が驚愕の事態を引き起こし…人とは違う時間を生きる青年が挑むタイムリミットサスペンス。

    【感想】

  • 装丁を見て想像してた内容と違い
    (まさかミステリだとは)
    一瞬とまどったけど面白かったからOK。

    まともに考えると主人公の生い立ちは
    とても辛く重いものなのだけど
    ポロッと白骨死体が出てきたり
    裏金なんてダークなものが絡んでるのに
    なぜだかポップで楽しいミステリ。

    ラストのナタネさんとのサプライズは
    一瞬ホロリとするが…
    アイスキャンデーひとつでそこまで?
    ま、そこは目を瞑ろう。

  • 面白かった。気になって一気読みでした.明二,ケン兄、紗季、ナタネ(種苗屋)

  • 正直途中のナタネさんの伏線はわかりやすく唐突で薄々感づいたけどそんなことはどうでもよいくらいに保護者萌えでした

  • しばらく「積読」だったのですが、読みだしたらおもしろかった。
    お涙ちょうだいものではなく、ミステリ感もあり、サスペンス、というか追跡劇もあり。
    設定が必ずしも必要だったかわからないけど、みんながみんな悪者ではない、というか一生懸命生きている感じがいいですよね。

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著者プロフィール

1961年、北海道生まれ。広告制作会社勤務などを経て、2002年に『空を見上げる古い歌を口ずさむ pulp-town fiction』で、第29回メフィスト賞を受賞して翌年デビュー。温かい筆致と優しい目線で描かれた作品は、ミステリから青春小説、家族小説など多岐にわたる。2013年、代表作である「東京バンドワゴン」シリーズがテレビドラマ化される。おもな著書に、「マイ・ディア・ポリスマン」「花咲小路」「駐在日記」「御挨拶」「国道食堂」「蘆野原偲郷」「すべての神様の十月」シリーズ、『明日は結婚式』(祥伝社)、『素晴らしき国 Great Place』(角川春樹事務所)、『東京カウガール』『ロング・ロング・ホリディ』(以上、PHP文芸文庫)などがある。

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