- Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152092250
作品紹介・あらすじ
「十分に発達した物理学はもはやSFと区別がつかない」のだろうか。最先鋭の物理学者たちがたどりついた多世界理論の魅力を、『エレガントな宇宙』のブライアン・グリーンが明かすニューヨーク・タイムズ・ベストセラー。
感想・レビュー・書評
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◇いや~、前2作にも増して切れ味が鋭くなってますね~
すごく平易で素人にもわかりやすくなりました。
宇宙が10次元の10という数字がどこから出てくるのか、とか、
10次元または11次元といわれる、プラス1の経緯とか
ひも理論の5つのバージョンが、実は1つのものだった
とはどういうことか(『エレガントな宇宙』でも説明されてる
のですが、結論だけ押しつけられてる感があった)
等、わかったような気にさせられたり、驚かされたりで、
さすがは、ブライアン・グリーンです!
◇多宇宙(並行宇宙)論については「本当か!?」とにわかには信じられない、
私の脳ミソが足りないだけで、どこかに論理的欠陥があるはず、と
何かだまされたような気分になるのですが、トンデモ本ではなく、
どうやらこれが正真正銘、最先端の宇宙論をわかりやすく説明してくれたもののようですね~詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
サイエンス
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【要約】
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【ノート】
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超ひも理論物理学者のブライアングリーン著。数式を使わずにいろんな宇宙の姿を記述してくれている。分からないところもあるけどワクワクして楽しい。
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「サイエンス・ブック・トラベル」から。
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請求記号・443.9/Gr/1
資料ID・100059403 -
『エレガントな宇宙』、『宇宙を織りなすもの』を書いたブライアン・グリーンによる多宇宙論の解説書。前二作と同様、上下二巻本。グリーンは、この分野の専門の科学者。サイエンスライターでは、この分野でこの深さの内容は書けないが、かといって普通の研究者が書く量ではないように思う。それだけの労作の三部作。(次もあるのかもしれないけど)
数式を用いずに説明をするということではあるが、いずれにせよ理解はできなかっただろう。素粒子物理論は、存在理由も応用もほとんどなされていないので、腹落ちできないでいる。ただ、多くの物理学者が今この分野に関わっていて、進歩をし続けている熱い分野であることがわかる。
詳しくは下巻で。 -
多次元宇宙やヒモ理論など、ワケわからないなりに、少しわかったような、好奇心が刺激されるような。うまく書かれています。
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7月に文庫になるということで、せっかく高いハードカバーで買ったのだからと急いで読んでますw
様々なマルチバース。
平行宇宙とか漠然としたイメージしか無かったけど、それに関してより具体的に理解できたように思う。
宇宙の年齢×光速+膨張分よりも遠い領域(宇宙の地平線の向こう側)はどんな信号もどんな情報も交換できない(特殊相対性理論より光速より速く進むものは存在しないため)。
よって、完全に無関係に、互いに相互作用を及ぼすことなく独立に進化してきたことになる。
もし宇宙が無限ならば、そのような領域(宇宙の地平線内、半径410億光年という大きさの領域)もまた無限に存在することになる。そのような各領域に含まれる物質は有限であるから、そのような領域が無限に存在するならば、全く同じパターン(物質とエネルギーの構成)の領域もまた必然的に重複(もっと言えば、無限に存在)する。これが平行宇宙(パッチワークキルト多宇宙)である。
インフレーション理論などについても普通の入門書よりも遥かに詳しく、それでいて専門的になりすぎず、読み物の範疇に収まっていてすごく良いです。
一般相対性理論では質量だけでなく圧力も重力を与え、負の圧力は斥力的重力になること(これも宇宙定数)とか、ひも理論の数学に対する貢献とか知らなかった!
膨張する宇宙の膨張速度の計り方、星間の距離の計り方などもわかりやすく詳しく書いてあって良かったです。
パッチワークキルト多宇宙、インフレーション多宇宙、ブレーン多宇宙、サイクリック多宇宙、ランドスケープ多宇宙・・・一体いくつあるのだろうか?w
有限と無限の狭間、量子論的不確定性とは摩訶不思議なものだ。
まだ上巻だけだけど十二分にお腹いっぱいですw
こんなに内容が濃いのに、まだまだ書くことがあるのだろうか?w -
<インフレーション多宇宙>-膨張し続けるスイスチーズの宇宙ーいは膨大な数の泡宇宙があり、しかも増え続けている。インフレーション宇宙とひも理論が融合すると、永遠のインフレーション過程が、あらゆる泡にひも理論の余剰次元としてあり得る10*500乗の形ー泡宇宙1つにつき余剰次元の形1つーをまき散らし、すべての可能性が実現する宇宙論の枠組みができあがる。この論法によると、私たちが住んでいる泡宇宙には、生命体にとって住みやすく、さまざまな性質が観測と合致する宇宙や宇宙定数などを生み出す余剰次元があるのだ。
(P. 273より抜粋)