ライフログのすすめ: 人生の「すべて」をデジタルに記録する! (ハヤカワ新書juice 10)
- 早川書房 (2010年1月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
- / ISBN・EAN: 9784153200104
感想・レビュー・書評
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原題は「トータル・リコール」、つまり完全記憶。
人生にまつわるありとあらゆる情報(ドキュメント、写真、動画、健康情報etc.)の全てをデジタル化するとともに、それらを半永久的にストレージし、利用するというコンセプトのもと、著者自身が行っている社会実験についてのレポート。
ライフログのトータル・リコールを実現するための技術的な問題だけではなく、法律や倫理等にかかわる問題など広範な話題について言及しながら、トータル・リコールの実現によって得られる恩恵について、平易な文章で解説が成されている。
これは、まもなく実際に起こりえる変革についての話であって、決してSFや近未来物語ではない。
FacebookやmixiなどのSNSは、既にライフログに必要とされる一部の機能を実際に担っているし、スマートフォン等のガジェットは日々進化しつづけている。そしてそれに伴い、プライバシーの問題は日々深刻化している。
次の5年、10年を考えるにあたって、多くの示唆とアイデアに富んだ一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ゴードン・ベル賞のゴードン・ベル氏の本。
とにかく身の回りの書類やらを全てデジタルデータ化して破棄し、
あらゆるデータのログをとるという生活を自ら実践している。
デジカメや各種センサなどのログ作成ツールが整い、ストレージ容量が大きくなり、検索技術が進化した今、ライフロギングを行う環境は整った。ライフログをとらずに生活することがいかにムダで不利益が大きいことかが力説される。
効率だけではなく、単純に面白いことも紹介されている。首にカメラをぶら下げて生活して自分が見たものをすべて録画し、あとで早回しで見ると、人生を回想しているみたいでとても面白いそうだ。
Vannevar Bush のメメックスの思想や多くの SF 作品が例として引き合いに出され、ライフログにとどまらないコンピュータの理想像について述べられている。
前半が特に面白いが、後半は具体例をつらつらと書いているだけでだんだんダレてくる。
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三本の技術
ログ取得方法、容量、検索技術
アバターとして生き続ける
2020年には$100で200TBくらい買えるんじゃないか。ここまでくればもう十分な容量。
10年以内にライフログが定着するのは確かだ
V.Bush 問題なのは出版物が増えたことではなく、活用できなくなったこと
金銭出納と健康管理データは同じ
自己の強みを知るにはフィードバック分析しか無い
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ファイナルカット
テクノロジー・ウォッチング
ビル・ゲイツ未来を語る -
こうやって、読書歴をデジタル化することも、ライフログの一つだが、
本書では、あらゆる行為をデジタル軌跡化するメリットが語られる。
予見されていたことではあるが、メモリ価格が下がり、記憶媒体の容量があがれば、なんでも記録できるようになる。
それをどう利用すれば人生を豊かにすることができるのか、現実味を帯びたトータルリコール;完全記憶能力を説く。 -
ライフログの可能性や技術、取り組みについてはよくわかりました。もう少し実践的なことが書いてあるともっとよかった。
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思ったとおりのことが書いてある、そんな本。ウェブの動向を追いかけている人にとっては特に新しい発見ということはない。
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とても面白い。ITの進化によって世の中や生活が大きく変わる可能性がスケールが壮大に描かれている。 生活のすべてを記録するという、かつてないことを行って人生を良くするというコンセプトに感心する。
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この人のライフロガーっぷりに始めちょっと引いてしまった。
私は自分のボットなんて欲しくないなぁ。
ただ、「あと10年もしないうちにライフログをみんなするようになる」というのは、確かにっておもった。
スマートフォンやツイッター・エバーノートもあるから、
ほんとそうなるんだろうなぁ。 -
読み飛ばし。将来的にライフログ時代に移行しますよ、便利ですよって話だと思う。第9章「さぁ、はじめてみよう」だけ読んだけど、普段からネットで情報収集しているので特に目新しいことは書いてないように思えた。
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ライフログ素晴らしいです。
今、本のスキャニングがブームですが同様に身の回りの物が電子化されると
とてもうれしい、高齢化に伴って記憶はさらに曖昧になって行きます。
そんなときサポートしてくれるシステムはとても大切だと思います。
さあライフログを始めよう。 -
数年前なら新しい発見があったと思うけど今読んでみると特に真新しいことは特になかった。