神の水 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

  • 早川書房
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本棚登録 : 159
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784153350236

感想・レビュー・書評

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  • SF文学としては自分は久しぶりに読めた。テーマは近未来になっているが、現実でも起こりそうな話だった。ちょっと暗かったので評価は3.

  • 水不足がもたらす血で血を洗うバトルが結構えぐいです。弱肉強食で理屈の通じない世界がリアル、人間の作った社会のほうがむしろフィクションなんじゃないかとはっとさせられました。伏線の置き方も素直でミスリードを誘うものはなく、文体も読みやすいです。とにかくこの話はフィクションながらも単なるフィクションと言いきれないものがあり、影響されやすいためか読後から水を見る目が変ってしまいました。

  • アメリカの作家パオロ・バチガルピ、2015年発表の小説。アメリカ南西部の諸州が旱魃で危機的な状況に陥った近未来を舞台にしたSF作品。警世の書としてのリアリティはあるのですが、中身はハードボイルド調の極めて通俗的なエンターテインメント。面白いけれど、一寸物足りない、という感じです。

    水不足が深刻化し多くの難民が発生、河川の水利権を廻って各州の秘密組織が暗躍、州軍間の緊張も高まり内戦の一歩手前という状況にある近未来のアメリカ南西部が舞台。廃都と化しつつあるアリゾナ州の州都フェニックスでの不穏な動きの調査に赴いたラスベガスの秘密工作員、崩壊して行くフェニックスを執念で取材し続ける女性ジャーナリスト、地元ギャングの横暴に苦しむテキサスからの難民の少女、これら3者がコロラド川の水利権を廻る争いに巻き込まれて行く物語り。登場人物も皆それなりに魅力的だし、面白い作品です。

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