虹の家のアリス (HONKAKU mystery masters)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 302
感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163213804

作品紹介・あらすじ

育児サークルへの嫌がらせの犯人は?連続殺猫事件の真相は?花泥棒の正体は?ささやかだけど説明できない謎でお困りなら、どうぞ仁木探偵事務所へ!『アリス』と猫とお茶を愛する名探偵。

感想・レビュー・書評

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  • ミステリというジャンルわけが腑に落ちませんが…。
    登場人物全員が良いんです。良い所も、悪い所もあって…。
    「螺旋階段の〜」ときと同じ印象です。
    後味すっきり。

    もう続かないのかな?寂しいな〜

  •  巻末、横井司による加納朋子論の冒頭に「以下の論考において、『ななつのこ』『魔法飛行』『いちばん初めにあった海』『ガラスの麒麟』に収録の諸編について詳述しています。未読の方で、作品の内容を知りたくない方は、あらかじめ読んでおかれることをお薦めします」とある。
     既読はたった二作につき、長らく読めなかった。

  • 2012.6図書館で借りて読了。
    「螺旋階段のアリス」の続編。
    ・虹の家のアリス
    ・牢の家のアリス
    ・猫の家のアリス
    ・幻の家のアリス
    ・鏡の家のアリス
    ・夢の家のアリス
    の6篇。
    前作が夫婦なら、こちらは家族関係がテーマ。
    前作よりおもしろかった。螺旋~のほうは、安梨沙が存在が謎過ぎて、逆にそのキャラクターになんの魅力も感じなかったが、今回は安梨沙の生い立ちもだんだんわかってくるので、ストーリー云々よりその差かもしれない。家に帰った安梨沙の話も読んで見たい気がする。加納さん、お身体大丈夫でしょうか。

  • スペシャルインタビュー、著作リスト付。

    解説 / 横井 司
    口絵・章扉イラスト / 宮嶋 康子
    目次・章扉デザイン / 大久保 明子
    装丁 / 京極 夏彦 with Fisco
    写真 / 大嶽 恵一
    初出 / 『オール讀物』平成13年4月号・10月号、平成14年1月号・5月号・8月号、『「ABC」殺人事件』(講談社文庫・平成13年11月)所収

  • もうハマってるんだね。
    最近この方の作品しか読んでない……わけでもないか。

    珍しく『探偵もの』
    しかしながら、世間で探偵ものと言われると、関連するのが殺人事件であるが、しかしならこの探偵は、実にリアル……よりもいくらか穏便な事件。そう、ご近所問題を解決する。
    その事件が多くの場合、主人公(探偵)近辺の人間から起こるものであるのは、世の探偵ものと余り変わらないかもしれないけども。
    読んでほのぼの出来る。

    何より、この著者の作品だなぁ、と直ぐにわかるような、やっぱり作風であった。

    面白かった。

  • 再読。アリスシリーズ2作目。
    こちらもやはりルイス・キャロルのアリスシリーズに絡めた事件や、仁木所長と安梨沙の会話や思考の中にも同シリーズを想起させる描写が丁寧に織り込まれています。
    それこそがこの作品の大きな魅力であると感じていますが、アリスシリーズとの絡め方以外にも、単なる日常の謎で終わらせないところも好きです。
    前作よりも仁木所長と安梨沙それぞれの家族にも焦点が当てられています。
    続きの構想があるなら是非読んでみたい。

  • 以前にレビュー済みの「螺旋階段のアリス」の続編です。巻末には加納さんへのインタビューも掲載。

    市村安梨沙が仁木探偵事務所の助手になってから、そろそろ1年が過ぎるころ。それはつまり、仁木が元会社から受けている『転身退職者支援制度』が切れ、定額の支援が見込めなくなるということでもあった。
    閑古鳥状態から抜け出すべく宣伝活動にもなると、安梨沙のコネクションから有閑マダムのお茶に招かれた仁木は、そこで1人のマダムから主婦サークル「虹の会」に対するいやがらせの相談を受ける。さて、いやがらせの犯人はだれなのか…?《虹の家のアリス》
    ほか、以前の顧客・青山産婦人科医院からの依頼を受け、出入り不可能の病室から誘拐された赤ちゃんの謎を解く《牢の家のアリス》
    11匹の猫の飼主からの依頼で、猫愛好家の掲示板でabc順に猫が殺害される事件を扱う《猫の家のアリス》
    安梨沙の自分に対する態度の変わった理由を知りたいという、家政婦さんからの依頼を受けることになってしまった《幻の家のアリス》
    息子から久しぶりに呼び出され、彼女を紹介される…と思っていたら、実はそれは息子の元彼女がしているストーカー行為から、現・彼女を守って欲しいという依頼だった《鏡の家のアリス》
    台車を使って、その一帯の住宅地から計画的に鉢やコンテナごと盗んでいく花盗人を探す《夢の家のアリス》
    …計6本の短編集です。

    今回も「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」に絡めてあります。前作に比べると、ちょっとあまりメジャーじゃない部分が挿話されてるかな?(女王陛下のクローケーボールとか)でもやっぱりアリス好きとしては、そーいう点も嬉しかったりv
    さすがに1年も経つと、のんびりだった仁木探偵事務所もすこしヘビーな事件を扱うようになってきたようです。誘拐にストーカー…明るい話題にはなり得ない。仁木所長の当初の夢・ハードボイルド探偵となるか?…と思いきや、まったくそんなことにはなりません(笑)。仁木と安梨沙の親子のようなほんわかした会話に癒されますv
    今回のテーマは「家族」だそうです。(前作は「夫婦」)確かに各話では、いろいろな家族が登場します。そしてもちろん、仁木の家族、安梨沙の家族。いつか出来るだろうたくさんの「家」についても。

    5話目「鏡の家のアリス」で、こんな文があります。
    『家とは家族を映し出す、この上なく正確な鏡なのだから。』と。
    前作で家から出て人形でいることをやめた安梨沙は成長し、少女から抜け出して…いつかは自分の「家」を持つことになるでしょう。安梨沙の、安梨沙らしい、彼女とその家族の「家」を。
    そして仁木所長には、その家ごとあたたかく見守って欲しいなぁと、そう思うのです。

  • もはや私立探偵でなくても良いような気がしてきた。そんな事件の数々。

  • 育児サークルへの嫌がらせの犯人は?連続殺猫事件の真相は?花泥棒の正体は?ささやかだけど説明できない謎でお困りなら、どうぞ仁木探偵事務所へ!『アリス』と猫とお茶を愛する名探偵。 (「BOOK」データベースより)

    虹の家のアリス
    牢の家のアリス
    猫の家のアリス
    幻の家のアリス
    鏡の家のアリス
    夢の家のアリス

    育児サークルへの嫌がらせ、花泥棒や連続殺猫事件を解決していく。
    安梨沙の叔母さんや仁木の妻と娘が登場する。

  • 仁木探偵と、お茶汲み兼有能な探偵助手安梨沙嬢の、日常の謎解き短編集第二弾。
    安梨沙ちゃんも可愛いけど、仁木氏も可愛い。

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著者プロフィール

1966年福岡県生まれ。’92年『ななつのこ』で第3回鮎川哲也賞を受賞して作家デビュー。’95年に『ガラスの麒麟』で第48回日本推理作家協会賞(短編および連作短編集部門)、2008年『レインレイン・ボウ』で第1回京都水無月大賞を受賞。著書に『掌の中の小鳥』『ささら さや』『モノレールねこ』『ぐるぐる猿と歌う鳥』『少年少女飛行倶楽部』『七人の敵がいる』『トオリヌケ キンシ』『カーテンコール!』『いつかの岸辺に跳ねていく』『二百十番館にようこそ』などがある。

「2021年 『ガラスの麒麟 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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