ラ・ロンド: 恋愛小説

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 73
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163259505

作品紹介・あらすじ

舞台女優と魅かれあう青年、少女に翻弄される謹厳な哲学教授らが織り成す愛の輪舞。

感想・レビュー・書評

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  • ひ、昼ドラだった・・・芸術の世界に身を置く人々をめぐる恋愛小説・・・。
    思ったよりも即物的だったり、駆け引きも何もなく愛欲に溺れていたり・・・いやでもそれこそが芸術家なのか・・・????
    凡人のわたくしには分かりかねる・・・。

  • そういうことか…
    勘のいい人はオチに気付いてしまうかもしれないけれど、私は最後らへんまで気づかなかったなあ。

    克己がただのノーテンキな人じゃなくて良かった。

  • 一作目の「父のお気に入り」が特に好み。美貌の女優と付き合いつつ、冴えない元同級生に蔑みながらちょっかいを出すというのがリアル。うなじに惹かれた、というのも。全く、上流家庭のくせに父子揃って変態だ。

  • 一言で言うなれば、「昼ドラ」。

    とはいえ、登場人物に一般的なおばさん(?)はいないから、昼ドラにしても流行らないかな??


    出てくるのは男子大学生、中年に差し掛かりつつある舞台女優、ダンサーを目指す少女、版画家のふーけもん(あれ?ふーけもんて長崎弁・・・標準語では何て言うんだろう)、その兄である堅物先生と家族達(つまりは、てんでばらばらな人たち)。

    ・・・あまり現実的ではないな。

    でも、ただの昼ドラのような人間関係のドラマで終わらないのは、服部さんですね。
    『夜の歩み』で「こうきたかーーー」と思わせます。薄々予感はあるのだけれど。

  • 読んだことがあるのに忘れていてまた図書館で借りてしまった。読み始めたらすぐ思い出したが。
    浮世離れした自意識過剰な人たちのウザ話… これが遺作になるとは。
    考えてみれば、著者のミステリも、浮世離れした自意識過剰な人たちのお話だったが、ミステリという人工的枠組みでそれが魅力に思えたのだった。

  •  服部まゆみさんが2007年8月16日に お亡くなりになっていた事を知りショックでした。 独特の雰囲気を持った作品にもう会うことができません・・・本当に残念です・・・・

  • 孝の妙子の恋愛小説。
    「父のお気に入り」。中学の同級生からのハガキで新劇を見に行った孝@大学院生。そこで30代妙子に出会い、恋をする。
    父の会社のビルkの下の美容室で中学の同級生に再会。見た目もすることも大嫌いなのに、うなじやシャンプー時の快感が忘れられない。
    これが一番衝撃的だったな。
    「」忘れた。恋も知らずに結婚し、毎日イライラしている中年男性が恋に気付く話。
    「夜の歩み」妙子と孝視線で書かれる。2作めともつながる。
    こんなステキな恋愛小説書ける作家って、もういないのかもしれない

  • 3つの章からなる恋愛小説。
    ラストの3章目が、視点が統一されていないのが、なんというか、こう物足りない。
    もっとがっつり書かれて欲しいのに、さっぱり終わらせられてしまった感がある。
    よく言えば、想像の余地を残す、になるんだろう。

    4章構成で「彼」の視点が見てみたかった。
    あー。いいよね。彼は。

  • 恋愛小説と書いてあり、明るい気持ちになりたい場合は、お薦めできないなぁ。
    すごいリアルで、描写も上手だけど、気持ちがずっしりした。
    3つの短編で、陰日向的な作りで、細い糸でつながっている感じ。
    そのつながりは、しつこくなく、おっと衝撃を受けます。

    でも私はハッピーエンドが好き。

  • いまいち。がくり。

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著者プロフィール

1948年生まれ。版画家。日仏現代美術展でビブリオティック・デ・ザール賞受賞。『時のアラベスク』で横溝正史賞を受賞しデビュー。著書に『この闇と光』、『一八八八 切り裂きジャック』(角川文庫)など。

「2019年 『最後の楽園 服部まゆみ全短編集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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