兄弟 下 《開放経済篇》

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163271705

感想・レビュー・書評

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  • 上巻は不条理な文化大革命時代のエピソードだが、下巻は?小平が政権を握った70年代後半以降が舞台。極端な悲劇と喜劇が交差する。涙をこらえる場面のあとに、噴出しそうになるエログロシーンが登場する。
    誰にでも推薦できる本ではないけれどエンターテイメントとしてだけでなく、中国の近代史(誇張されているけれど)を知る上では非常に有用な本だった。

  • 下巻も猥雑で饒舌。小説を読む愉しみを満喫させてくれる(あらすじなど)李光頭は持ち前のバイタリティで、廃品回収を皮切りに事業を成功させ、街の大物として頭角を現す。宋鋼は、林紅と結婚し、地味ながらも幸せに暮らす。李光頭は街で処女コンテストを開催する。人工処女膜を売り歩く詐欺師に誘われ、宋鋼は豊胸クリームの行商人となり、旅に出る。その間、妻を寝盗られ、、、

  • 例え話が愚かで極端過ぎると思うが、イミテーション文化ではそうでもないのか。後半は良かった。

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著者プロフィール

1960年中国浙江省杭州生まれ。両親の職場の病院内で、人の死を身近に感じながら育つ。幼少期に文化大革命を経験。89年には文学創作を学んでいた北京で天安門事件に遭遇した。80年代中頃から実験的手法による中短篇作品で「先鋒派」作家の一人として注目を浴び、91年『雨に呼ぶ声』(アストラハウス)で長篇デビュー。92年発表の『活きる』(中央公論新社)が張芸謀(チャン・イーモウ)監督により映画化されて話題を呼ぶ。本作『兄弟』は中国で05年に上巻、06年に下巻が発表され、またたくまにベストセラーとなった。他の長篇作品に95年『血を売る男』、17年『死者たちの七日間』(いずれも河出書房新社)、21年『文城』(未邦訳)がある。グランザネ・カブール賞(イタリア)、フランス芸術文化勲章「シュヴァリエ」受賞。作品は全世界で2000万部以上、40以上の言語に翻訳されており、ノーベル賞関係者が中国で必ず面会する作家のひとり。

「2021年 『兄弟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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