こいしり まんまことシリーズ 2

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163280202

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  • 「あのね、この子猫達、化けるんですって」お気楽跡取り息子・麻之助に託された三匹の子猫。巷に流れる化け猫の噂は、じつは怪しい江戸の錬金術へとつながっていた!?町名主名代ぶりも板につき、絶妙の玄関捌きがいっそう冴えながらも、淡い想いの行方は皆目見当つきかねる麻之助。両国の危ないおニイさんたちも活躍するまんまことワールド第二弾。

  • 「まんまこと」に続く第2作だが,個性が際だっていない〜神田の古町名主の高橋家の麻之助が野崎寿ずとの婚礼を迎えた朝,同じ名主で幼馴染みの清十郎の父,八木源兵衛が高砂を謡ってくれることになっていたが,卒中で倒れてしまう。息子には訳ありの女性の消息を探って欲しいと頼むが,麻之助と相談した結果,これも幼馴染みの見習い同心・吉五郎を介して腕利きの岡っ引きに調査を依頼すると,両国橋の遊び人達が吉五郎の子分に納まった。それも吉五郎の腕っ節が強いからだ。探し出された女二人は亭主の前では「よく憶えていない」と云いながら,こっそり見舞いに来る。八木源兵衛が亡くなると,延期になっていた麻之助の祝儀が行われ,寿ずの姪が三匹の子猫を救って欲しいという依頼を寄せる。猫に関する悪い噂が流れていているらしい。噂を追っていくと,見せ物への投資をすれば,両国橋で遊ばせるという詐欺が行われていた。最後に残っていた猫「ふに」が高橋家に居着く。百物語に誘われた商家の主が紙入れと娘の形見を亡くしたと云ってくる。百物語を主催する連中は娘を拐かして売ってもいた。神田明神の大事なお守りを落としたと云う男と女が現れ,拾われたお守りがどちらのモノなのか,麻之助が推理する。女は居丈高な贔屓筋の武家からの婚礼の申し込みに嫌気が差し,両替商の通い番頭は漸く嫁取りができると喜んでいたが主から相場の勉強の為,上方への修業を言いつけられていて,二人とも捨てたモノだった。二人の男女の仲が接近する。商売一筋できた商家の主は家族を失い,余命一年と聞いて,嫌気がさし,麻之助に遊び教授を願ってきたが,その遊びには分家の姪と親戚筋の手代が付いてきた。娘の家は大きな借金を抱えているのだった。寿ずが突然離縁を申し入れてきたのに慌てた麻之助は,誰が書いたか判らない恋文を誰が書いて誰に渡そうとしたか,寿ずと一緒に探索する。書いた相手は既に亡く,出戻り相手が渡すべき相手だが,始末は手習いの師匠を半年務めた上野の徒衆の部屋住の菩提寺に依頼した〜何だか,ぱっとしないなあ・・・ちゃんと記録していないと,次作で思い出せないぜ。細かく書いたけど,それは次の為であって,,読み返して書き出しても,筋が読みとりにくいのは,書き方を変えている所為だ

著者プロフィール

高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。他に『つくもがみ笑います』『かわたれどき』『てんげんつう』『わが殿』などがある。

「2023年 『あしたの華姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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