- Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163299501
感想・レビュー・書評
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蕪村にまつわる人間模様
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与謝蕪村について描かれた小説。
ひとりひとりその章でスポットライトが当たる人物がちがっているのですが、最終的には全てを綺麗にまとめているかんじがしました。
しかし葉室さんは本当によく調べてかいてある、というよりも教養があるのだろうとしみじみと感じました。
娘、くのが一年にも満たない期間で離婚しており、それが蕪村が相手の家の家風と合わなかったとして病気がちになったくのを迎えに行って離縁させた、とか。
当時にしてみたらかなり珍しい部類のことだったのだろうなあ、と思いました。 -
短編仕様になってはいるけれど、与謝蕪村とその周囲の人々にまつわる7話。
夜半亭雨情/春しぐれ/隠れ鬼/月渓の恋/雛灯り/牡丹散る/梅の影
俳諧はそもそもことばに生きたひとたちの世界だから、文献もいろいろ残ってたり、句に対する添え書きや場面の記録もあるだろうし、史実を掘り下げる作業は底無しなのに対して、想像や創作が入り込む余地は意外と少ないんじゃないかなぁと、おもうけど。蕪村の半生だけを追っているわけでなく、蕪村の半生を調べるうちに登場してきたサイドの人物たちの、恋、愛というよりは恋心、のかたちをみて、人間模様を綴った、、という印象の短編集。
恋心ってのはいろいろだよね。性愛や愛憎の絡まないせつない部分、というか。大人のコイバナってかんじです。お薦め。 -
与謝蕪村のストーリー、俳諧の世界が少し分かった気がする。
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2017.03.08
蕪村の俳句がよくその状況を映し出している。「見えるものをそのまま描くのは難しい」それは「事実をそのまま事実として伝えるのは難しい」現在社会での多くのトラブルと同じ言葉をあの時代に名人が悟りの境地で述べたのは重い。家、家系、女の地位、やるせなさ•••。 -
(図)
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途中で挫折。
またの機会に。