- Amazon.co.jp ・本 (509ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163648804
作品紹介・あらすじ
旅の不思議を語り、遙かな国、見果てぬ街へいざなう珠玉の10篇。
感想・レビュー・書評
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沢木耕太郎の描写は本当に旅の想像力を描き立ててくれる。 初めての町に到着して、ホテルにチェックインし、周囲を目的もなく歩き始めて、安くておいしい食べ物やをまず見つける。
出張で海外に行き、早めにチェックインして同じ行動をとるので、そのときのワクワク感には、本当に共感を覚えるし、 私の行ったことのない街でもその描写で、頭の中に架空の街中が見えてくる。
一気に読んでも面白いと思うけれど、休日、気の向いたときにちょっとずつ読み進めながら、旅への想像を楽しむ。 読み終わって あー読んじゃった、もう少し酔っていたかったなぁ という感じだった。
深夜特急も、またパラパラ読んでみようかな と思っている。
沢木耕太郎って、少し自分と波長が近いのかも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2024/04/28 読了 ★★★★★
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深夜特急から数年度に再訪した香港
やスペインなど紀行ルポの最高峰 -
「ノンフィクション」全集4冊目は紀行(短篇)。前半は若かりし頃のルポ、『深夜特急』の原型とも言える「六十セントの豪華な航海」、後半はフランス(パリ)、ポルトガル、ブラジル、ベトナム紀行(『イルカと墜落』、『一号線を北上せよ』より)。『深夜特急』が沢木耕太郎を読み始めるきっかけになった僕にとっては、彼の紀行文はやはりある種特別な存在です。
視えない共和国
ロシアを望む岬
六十セントの豪華な航海
キャパのパリ、あるいは長い一日
記憶の樽
イルカ記
墜落記
メコンの光
ヴェトナム縦断
雨のハノイ -
沖縄の与那国島、ブラジル、パリ、ヴェトナムなどを旅した紀行本。
目次で特に気になっていたのが、
「キャパのパリ」
「メコンの光」「ヴェトナム縦断」「雨のハノイ」。
ロバート・キャパは有名な戦争写真家。沢木さんはキャパに関する本を訳していることもありやはり思い入れがあるんでしょうね。
私も初めてキャパの写真をみた時、何故か胸がつまるような感じを写真に覚え、一時期彼の写真集はもちろん、本を読みあさりました。
一番好きなのは、ヴェトナム紀行の話。
ヴェトナムは映画で憧れ、実際行ってみてとっても好きになった国。
戦争の暗い部分を残しながらも、戦後の著しく発展したパワフルな生活や人々に圧倒される旅だった。
人にも勧めたいし、是非また行きたいと思っている。今度はもっと田舎町も行きたいと思っていたので、沢木さんの旅の話はとっても興味津々で読みました。
ますますまた行きたくなってしまう。
沢木さんの旅話はホントぐんぐんとひきこまれてしまう。 -
やっぱり、この人は紀行文がおもしろい!と再認識した一冊。分厚くて持ち歩くのはたいへんです・・・。
ジャングルに飛行機が墜落(!)するところは、大事件なんだけど、すっごくおもしろいです。 -
『深夜特急』以来久々に沢木耕太郎を読んだ。旅に出たくさせる書き手です。
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「深夜特急」のときに比べて、明らかにテンションは低いし、旅行の仕方もこなれてて、冒険してない。飛行機が落ちようがあんまり関係ない。
それでも、次の町へ向かうバスに乗るときの描写なんかはさすがで、なんとも言えない。あー旅行してえ。