- Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163705408
感想・レビュー・書評
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読んでから時間が経っているので、今も心に残っていることをひとつだけ。
家や職場等以外に、「あなたの居場所」はありますか?ここに来ると不思議と落ち着く。気持ちが和む、晴れる、インスピレーションが湧く、力を貰える… そんな自分にとっての特別な場所。相性が良い場所。 たいそうな所でなくていいお金をかける所でなくていい近くの公園のこのベンチとか毎日通る橋の上からこの景色が見渡せるこの位置とか、よく行く喫茶店なら必ずこの席でとか。 私にはないな〜と、思ってしまう人もいるかと思いますが、場所は顕著な例。それは、時間でもいいし、書物でも、食べ物でも、そう唄のメロディでも、I'm here!と言えるもの。要は 何か心柱を持つ(大袈裟かな⁈)ということが、いざという時の自分を支えてくれるということなのですね。 自身にとっての後生大事が見つかると、折れそうになった時の心のバネになってくれると、著者は実体験を踏まえ言及しています。 回りくどい言い方になってしまいましたが、最後に、血眼になって探すようなものではないらしい…… 縁も直感も侮ることなかれ!と、言うことです (^_^)
斎藤孝さんの文章はどんな年代層がよんでも、分かりやすくて親しみが湧き説得力もあります。本当に苦しい時も、そうでない時も気楽に手に取って読めます。(3.8)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最近の新入社員はちょっと怒るとすぐに辞めてしまう。
と言われるようになった。
怒り方に原因があるのか、もしくはすぐに辞める方に原因があるのかはわからないが、
社会全体的に「心が折れやすい」人が増えたのではないかと思う。
確かにきちんと怒ることができない人が多くなったのは事実であり、怒られる経験が少ないまま大人になってしまっている。また、そうやって大人になった人は子供をきちんと叱ることができない。
いつから怒るということができなくなってしまったのか?
社会で「パワハラ」が問題になりだしたのはその原因なのか結果なのか・・・
簡単に心が折れないようにするために大事なことは
「人との関わりを大事にする」ことだと斎藤孝さんは言っている。
多くの人と(深い)つながりがある状況なら、一つのつながりでミスをしてもほかのつながりがまだまだ残っているから自分のアイデンティティーを見失わない。
しかし、(深い)つながりが少ない人は、自分のアイデンティティーが数少ないそのつながりに寄りかかっているため一つのミスですぐに崩れてしまう。
こういう人とのつながりの希薄な人が増えていることが問題なのである。
第二次世界大戦後、急速に経済が発達して
世の中はどんどんと消費社会になっていったが、
それは「モノ」だけでなく「ヒト」にまで及んでいる。
リストラや派遣社員が増えて来たのがその証拠であるように
「使えない・できないヤツはやめさせて違うヤツをやとえばいい」
「別にコイツじゃなくても替えはいくらでもいる」
とヒトを消費する社会になってきている。
この「ヒトの消費」は仕事上のことだけではない。
友人関係でも、多くなっている。
同じクラスメイトやバイト先の友達など
ある特定のヒトとは仲良くするけれどほかの人には関心を持たない。
そういう人が増えている。
もっと深い人間関係を築いて行くためには「縁」という考え方を持てばいいそうです。人との出会いは本当に偶然なので、そこに縁を感じて相手に興味を持てるようになればいいなと、僕自身も感じました。
この話を聞いて「一期一会」という言葉を思い出しました。 -
ルーティーンを持つ
絶対的評価を持つ
縁を大切にする
マイナス感情を捨てる
→呼吸とともに捨てる、身体を洗うことで捨てる、何かをしていて心が洗われる感覚を身に付ける -
ひきこもりや社会経験の少ない人に向けた本だけど、本来、この本のメッセージを一番に届けたい相手には肝心の内容が届かない。
出来てる人の視点なので、読み手からすると共感を得にくい。
だから、心が弱っている人からすると耳障りな説教をされているだけという錯覚に陥り、素直に著書のメッセージを受け取れない印象のある本だった。
先に「7つの習慣」とか「嫌われる勇気」を読んでいる状態の人が環境の変化への後押しになる一冊だけど、そもそもひきこもる程、傷ついている人達がそうした外部からの刺激を能動的に得ようとしているかというと疑問を感じざるおえない。
そんな、本書が据えているターゲットに対しては、正論であることは間違いないが押し付けに感じられてしまう一冊なのがもったいなく感じた。
齋藤先生の本は好きなんだけど、2008年発刊のものだし、今書かれるものとテイストが違ってても仕方ないのかもしれない。 -
ざっと読んだ。
前半から中盤にかけて、「昔はこういうことが自然にできていた。今はそれがなかなかできない。」的な項目が多く、やや食傷気味。
終盤に、有名人の例を挙げて、どういうことを考えて、実行するから、心が強いんだという項目があり、こちらは参考になった。
「習慣性が根底的な自己肯定力となり、成功の要因となっている。」
「何かに打ち込み、継続する熱意」「過去の自分の時間がいまの自分につながっているという考え方。 -
図書館
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こういう自己啓発みたいな本はあまり好きではないけれど、この人の話は押しつけがましくないので読んでいて嫌な気持ちにならない。今でもこれからも、新しい視点を探している。
2017/10/7 -
・縁を大事にする、他者を受け入れることで世界が広がる、場所や環境を味方につける
・人と深く関わる、人間関係の耐性を高める、言葉の力を信じたい
・アイデンティティの根を張る、人生の悪い時期をアイデンティティの太い根にする、未来への投げかけ
・習慣を味方につける、きちんと打ち込む心の構えを持つ -
斎藤先生好きなんだからたくさん書きたいけど、とくに気になったところだけ。
精神のよりどころを一本化するように強要するような兆しがあったらそれは危険な団体だ。(心の拠り所が単線化し、その一本しかないものが折れてしまうと、心が空洞化してしまう。そこに新興宗教とか占いなんかがすっと入ってきてしまう。カリスマ的な人のマインドコントロールが始まる)
ひとつがだめでも大丈夫なようにいろいろな根をもつ。
簡単に心が折れてしまう原因の一つとして、欲望のうすさ、浅さがあると思う。
→そうそう、全然欲望ないから、マイナスの力を受けた時に、がんばるぞなんて思えないんだよね。
たまたま縁があって自分がつかんだものにこだわり続けろ
自分の心のなかに湧き上がってきた負の感情を、吐く息と共に捨てろ -
またまた齋藤先生。よくもまあ、これだけ本が書けるなあ、と思うけれど、飽きずにまた読んでしまう私。齋藤先生の本を読むと、なるほど、その通りと思えることが多くあるのだけど、読み進むにつれて、ちょっとそこまで考えてるとしんどいなあ、なんて思うこともちらほら。もう少し気楽に行きたいと思ったら、森毅先生に行っちゃいます。もっとも森先生はもうお年で、そんな新しい本が出るわけではないけれど、ときどき、気が向いたときに一節読んでみると気が楽になったりします。さて、本書に書かれているのは、「縁を大切にする」ということ、「人と深く交わる」ということ、「アイデンティティの育て方」、そしてもちろん「心を強くする」ということ。私自身は学生寮でいろんな人間と深く付き合ったし、いやなやつにも合わさないといけないということも経験しました。個室でもなかったし、人間として成長させてもらったんだなあと今になって思います。縁ということについては何と言ってもパートナーとの出会い。会社を三度ほど辞めたりして、それで出会っています。少しタイミングがずれただけでも、今の生活はなかったのだと思うと、とても貴く感じられます。アイデンティティはなかなか育ちません。自分はいったい何者なのか、今の自分はほんとうの自分なのか、今の生き方がベストなのか・・・、と悩みそうになったら森先生です。「まあええんちゃうの」とても気が楽になります。心を強くするにはルーチンワークをしっかりこなして、それを技化してしまうということ。毎日これをしているから自分は大丈夫と思える、自信が持てる。それがいざというときの心の強さになる。今私が取り組んでいる(会社全体で)リーチングの考え方そのものです。「継続は力なり」大好きなことばの一つです。(この本を読んだときは森先生はまだ健在だったのですが)