- Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163726403
感想・レビュー・書評
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なぜ人間だけがことばを話すようになったのだろう?
という疑問を持った生き物好きの岡ノ谷さん。
大学卒業後、鳥の聴覚に関する研究で博士号を取得し、ジュウシマツの歌の研究に没頭したそうです。
人の『なぜだろう?』パワーってすごいわ…。
根気のいる研究の結果を、子供にも解りやすく説明してくれています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いろんな生き物が生存する地球上で、なぜ人間だけがことばを話すようになったのだろう?
ことばの4条件
1.発声学習ができる(まねして、音を出すことができる)
2.音(単語)と意味が対応している
3.文法がある
4.社会関係のなかで使い分けられる(敬語など)
をもとに、それぞれ1ができるオウムや鳥類、鯨類、など、2ができるデグー、3ができるジュウシマツ、4ができるハダカデバネズミなどと人間を比べながら「ことば」の謎をさぐっていく。
ペットを飼った人なら誰でも、動物と心が通うことを実感しているし、チンパンジーが道具を使ったり、イルカが芸をしたり、動物ともコミュニケーションがとれるのではと思っていることでしょう。でも、人間だけがどうしてことばを話すことができるのか…改めて考えると本当に不思議です。
まず、最初のポイントは「息を止めないとことばはしゃべれない」ということ。これが、大多数の動物との違いということ…こんなこと、考えてもみませんでした。またジュウシマツの鳴き声の習得、彼らなりの「文法」があるなんて、驚き以外のないものでもありません。
きれいな挿絵がたっぷりついて、「うん、うん」とうなずきながら、最後まで読み進めることができます。また、「仮説を立てる」意味や、ひとつのテーマに沿って多角的に研究を重ね、論理的にまとめることなど、研究の姿勢も学ぶことができる1冊です。この本を読んで、研究者に興味をもってくれたらいなぁ~。もちろん、大人も十分楽しめることができます。 -
著者の仮説をイラスト付きで解説。言葉の4条件(まね、意味、文法、使い分け)はなるほどという感じ。ハダカデバネズミが相手の階級に応じ鳴き声を使い分けるってのには驚いた。コンパクトで通勤片道で読める。
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とても面白く判りやすい。
時々、子供が訳の判らない歌を歌う、あれが人間の原点なのか? -
ことばを使うためには、4つの条件があるそうです。
「発声学習」「単語の意味」「文法」「社会関係」この全てを兼ね備えているのが、人間のことばなんですって。
カラーイラストがたくさん使われていて、とても読みやすい本でした。
文法を使っている鳥がいる事に驚き! -
小飼弾氏の推薦だった。子供にも読んでもらおうと思い購入(まだ読ませていませんが...)。内容よりも著者のあとがきに響いてしまった。次の著作も読みたい。
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著者はヒトが言葉をどのようにして今のように使うようになったかを研究している。
仮説の立て方、その仮説を検証すること等、ある物事がなぜこうなったかについて、小学生くらいから読めるような内容で説明している。
夏休みの自由研究などのレポート作成に参考になりそう。 -
内容はそこそこいいのだが、如何(いかん)せん児童書である。読み物としては物足りない。
https://sessendo.hatenablog.jp/entry/2024/04/23/021648 -
多彩なイラストと写真で理解がしやすくなっている。ジュウシマツの歌の分節化がわかりやすい。
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言葉の生まれについていつか知りたいと思っていたところにちょうど良いボリュームの本だった
あとがきが良いなと思ったの初めて