- Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163805603
作品紹介・あらすじ
小蔵屋を営む老女・お草は、最近くさくさしている。近所に安さと豊富な品揃えが売りの和雑貨店・つづらが開店し、露骨な営業妨害を仕掛けてくるからだ。しかもつづら出店の裏には詐欺まがいの不動産売買の噂があって、草はほうっておけなくなるが…。コーヒー豆と和食器の店を舞台に、老女が街で起きるもめ事を解決するコージー・ミステリー。
感想・レビュー・書評
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シリーズ2
小蔵屋の近所に安さと豊富な品揃えを売りにした和雑貨点つづらが開店。露骨な営業妨害を仕掛けてくる
心はザワザワかき乱されるがお草さんの店のコンセプトは揺らがない
ひと目みて、触れて、なんかいいわね、と思う。一杯飲んで、うまい、と思うそういう品揃えを心がけ、遠方まで出かけて吟味する手間を惜しまない仕入れがら小蔵屋の要。末永く付き合ってほしいから、小さな店だからこそそこは譲れない
季節に合わせた和食器のディスプレイも読んでいてわくわくする
さらに、つづら出店の裏には、詐欺まがいの不動産売買の噂も流れ出す
同じ不動産屋により泣き目を見る人があちこちにいるらしい
こうなっては黙ってはいられないお草さん
このシリーズに出てくる事件や事案は、ちょっと難解で
ハードボイルド
お草さんを支える従業員の久実さんと友達の由紀乃さんが大好きだ
明るくほんわかとこの物語を彩り支えている
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商売敵・つづら開店。初めはちょっと嫌だなー程度だったのに、だんだん汚いやり口が明らかになり、さらに詐欺まがいの不動産取引きとかずるずる出てきて、どうなることかとハラハラでした。最後、親子のその後は語られませんが、お草さんはそれ以上の関わりを、現実的にも心情的にも避けたのでしょうね。
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コーヒーと和食器のお店の女主人、草。着物が似合う素敵なおばあさん。彼女の店に訪れる人びととの日常ミステリー。
日常ミステリーは、わりとほのぼの明るい雰囲気が多いと思っていたけど、これは少し雰囲気が違っていた。謎がとけても、なんともいいようのない寂しさや悲しさがあり、それが逆に良かった。綺麗事だけで作られていないんだ、と。
コーヒーや茶器が大好きな私には、店のたたずまいの描写もかなり魅力的。
地にしっかり足がついた、ほろ苦くも優しい、そしてコーヒーの香りが静かにこちらまで漂ってくるような物語。 -
【収録作品】第一話 如月の人形/第二話 卯月に飛んで/第三話 水無月、揺れる緑の/第四話 葉月の雪の下/第五話 神無月の声/第六話 師走、その日まで
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2012/10/25 カバー画ほどあたたかい話ではなかった。
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ええっ、これで終わり!?なんで!?
そういえば、前作もそうだっけ……
思わせぶりに、主人公、お草さんの半生をちらりちらりと見せ、
最後の章で一気に核心に触れるのだけれど、
これが意外に肩透かしを食らわされる。
悪く言えば、書き手の思い込みに振り回されると言った方が良いかも。
読んでいて、疲れる。
今回は、全部のお話が連環している。
久美ちゃんをも引き付ける素敵な青年が登場。
この彼こそが本作の重要な役どころになるのだけれど……
あらら、これで終わりかい!?
これまでウルウルしてきた気持ち返してほしいッ!
ああ、叫びたい。
がっかり、がっかり~~~!
ついでに叫んじゃえっ!
前作に続き、ほのぼの系の表紙は、お草さんに合わないっ!
あまりに合わないので笑っちゃうほど。 -
お草さんの過去の一端が出てきたり・・・と物語は面白いのだが
オチが中途半端 -
今回も頑張るお草さん(笑)
前回の続きのようでそうでないような。
今回は全ての話しが繋がっていて、読み進めていく内にドキドキ続きが気になりあっという間に読み終わってしまった。
2017.6.14 読了 -
今回もまた結構シビアでハードな事件に挑む草さん。いいお年なんだから本当に無理なさらず・・・と余計な事を懲りずに思ってしまいます。草さんの周りはいい人もいるのだろうけど、どうも甘えた人や腹黒い人が多い気がして困ります。だからこそこの物語も成立する訳ですが、さんざん苦労してきたのに、まだ尚事件に巻き込まれたり、騒動に巻き込まれたりしなくても。とはいえ、草さんの洞察力と行動力で救われる人がいるのもまた確か。シビアで冷静な草さんだからこそ出来る解決もあるのでしょう。続きも楽しみです。