流転の魔女

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 86
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163822204

作品紹介・あらすじ

お金に狂わされずに生きるって、本当に難しい――貧乏中国人学生が臨時バイトで得た“高額報酬”の正しい使い途とは!? お金を巡る人間の喜怒哀楽と果てない欲望を描いた傑作長篇。

感想・レビュー・書評

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  • 何気なく使っている紙幣、硬貨って流れ流れて人から人へ渡って行くものなんだと、擬人化されていることで、改めて感じて来た。
    でも、なんとなく擬人化されている章の部分は、呑み込みが悪かったのも事実。

    それでも、擬人化部分が無かったらこの作品らしくなかったのかも?とも思う。

    中国人留学生の日々と、かつて私が親しくしていた研修生の中国人女性を重ね合わせてしまい、色んな懐かしい思い出が蘇ってきた。

  • 楊逸さんの人柄は申し分ないのだけれど、どうも著書にパンチがない。王連仲は、田口はどうなったのか。陳さん、朗君との関わりも薄れていった。おせんにおいては、外国紙幣の人物とのやり取りがあまりに空虚だ。お仕舞いも何のことだか分からない。残念だなぁ。

  • 変わった小説。
    主人公が二人(?)でそれぞれの物語。(スタートは同じ)
    一人は楊逸さんお得意の中国人留学生の女の子、で、
    もう一人が五千円札のおせん(女の子の命名)。
    おせんはお金なので、流れ流れる。
    お金のことはよく考えるけど、お札の移動についてなんか
    考えたこともなかった。そうだなぁ、外国に行くことだって
    あるんだものなぁ。
    楊逸さんの書く女子留学生のヒロインはいつも可愛い。心根が。
    今回など、高額のバイト料をもらって「贅沢しよう!」と意を
    決してコンビニやスーパーに行くものの、その使い方はとっても
    ささやかで微笑ましかった。すごく気持ちがわかるし。
    またファン度が増しました。

  • つまらない本で途中で読む気を無くした
     もう一度再挑戦したがやは半端でリタイヤ お札の擬人化と生きている人間のお話がドタンバタンと落ち着かない

  • お財布の中で紙幣が他の紙幣と会話するというのは面白いと思ったけれど、内容的には何を言いたいのかよくわかりませんでした(+_+)

  • 中国から日本の大学の法学部に留学中の女の子と、なんと5000円札の一人称で交互に語られる、お金に踊らされる人間たちのアレコレ。
    中国の人の考え方(お金や親や世間体についての)が日本のソレとは違うところが多くて面白かったけれど、ちょっと世知辛すぎるというのか…
    この著者特有のユーモアで重苦しくならないのは良かった。

  • なんかお札たちが財布の中で会話してる!
    おもしろそう、と思い手にとる。

    が、まあ、そのお札たちがやりとりする、という
    発想は面白かったんだが、
    いかんせん、ストーリーへの還元力があまりない、とゆーか、だんだん会話についていくのがめんどくさくなってしまい、かなり流し読みしてしまった。すみません。

    人間サイドにおいては中国人留学生のちょっとしたアルバイトがなにやら犯罪に巻き込まれるのか??と思ったけど
    そうでもなく、とくに恋愛面が展開するわけでもなく、
    なんかよくわかんないうちに終了した。

    うーん、つまりが内容にあんまついていけなかった、とゆーことか。残念。

  • お金は大切だよね。翻弄されちゃぁいけないな。

  • 【お金に狂わされずに生きるって、本当に難しい――】貧乏中国人学生が臨時バイトで得た“高額報酬”の正しい使い途とは!? お金を巡る人間の喜怒哀楽と果てない欲望を描いた傑作長篇。

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著者プロフィール

(ヤン・イー、Yang Yi)
作家。1964年、中国ハルビン生まれ。
87年、留学生として来日。95年、お茶の水女子大学卒業。
2007年、『ワンちゃん』(文藝春秋)で文學界新人賞受賞。
翌08年、『時が滲む朝』(文藝春秋)で、
日本語を母語としない作家として初めて芥川賞を受賞。
『金魚生活』『中国歴史人物月旦 孔子さまへの進言』(以上、文藝春秋)、
『すき・やき』(新潮社)、『あなたへの歌』(中央公論新社)、
『わが敵「習近平」』(飛鳥新社)、『中国の暴虐』(共著、WAC)など著書多数。
現在、日本大学芸術学部教授。

「2021年 『「言葉が殺される国」で起きている残酷な真実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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