サムライ 評伝 三船敏郎

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163900056

感想・レビュー・書評

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  • 僕は良かった。松田美智子さんの作品は二作目だが、僕に合っている。

  • この著者にはあまりいい印象がなかったのだが、これは良かった。三船だけについて書かれた本って意外となく、黒澤がらみで書かれることが多いので、三船プロの顛末や、晩年のスキャンダルなど、きちんと書いてあるのがとてもよかった。愛人の北川美佳が熱心な創価学会信者であったことなど、噂で聞いたことはあっても、ちゃんと文章で発表されたのを見るのは初めてだ。
    三船が几帳面で細やかで潔癖症だったことは読んだことがあって知っていたが、これほど証言が集まるとショックを受ける。スクリーンの彼は豪放磊落な役が多かったから。
    黒澤との余人には理解し難い愛憎関係も、よく調べている。単に仲たがいしたとか、利害が一致しなくなったとかいう単純な問題ではないのだろうと思ってはいたが、この本の書き方はとても納得できた。
    それにしても、三船のような輝く「スター」っていなくなったなあ。圧倒的な存在感があったなあ。
    また三船の出た映画が見たくなった。

  • 三船といえば、七人の侍の竹千代のイメージが
    強いのですが、そんな三船さんの男気、その
    裏面を伝えた本書です。

    飲み会で散らかったグラスを早朝一人で
    自分で洗っている姿。掃除が大好きな姿。
    そういう潔癖さと、他人に対してとにかく
    気を使う性格、だけど酒癖がやや悪くなる、というのは
    心のどこかに無理をしている証なのかなとも
    思いました。自分でも何となく、あてはまるような。。

    ただ本書の帯は、黒澤明との確執とか書いてあったけど
    全然そんなことないのは本書読めばわかるので
    これは売らんがための、全く見当違いの帯文でしょう。

    私は男三船の生きざまが、主演映画を中心に描かれて
    いるのでかなり満足の内容でした。
    が、やはり、「あかんやつら」のあの煮えたぎるような
    熱い感動と比較すると見劣りしてしまう内容で
    あることも確かです。

  • 「栄光と孤独 鋭く対比」評者:田中次郎(札幌・蠍座支配人)北海道新聞

    文藝春秋のPR
    http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163900056

    蠍座(港町キネマ通り)
    http://www.cinema-st.com/classic/c020.html

  • 5作 酔いどれ天使、蜘蛛巣城、羅生門、レッドサン、無法松の一生

    喜多川美佳 創価学会

    5社協定

    東宝 三船敏郎
    大映 勝新太郎
    日活 石原裕次郎
    東映 中村錦之助

  • 三船敏郎の映画って羅生門くらいしか観ていないかも。
    男っぽい見かけと違って、綺麗好きで(掃除好き)人に気を使う繊細な人だったみたい。多少、酒乱の気はあったようだけど。
    次男の人が言ってたように、三船プロなんて設立せず俳優一本でやっていたら、もっと息の長いいい役者になっていたたどうに。
    晩年、あと一本黒澤明と組んで映画を撮って欲しかったな。

  • まあ、これ位のページ数でまとめるのなら、晩年の三船敏郎、三船プロダクションの事柄を中心に書くのは一つの方法だろう。また、若い時期の三船について書きたいと思っても、取材相手すべき相手がほとんど故人であっては致し方ない。これは、著者あとがきのとおりであるとは思う。インタビュー については、二人のご子息が良くここまで語って頂けたと感謝する。
    とは言え、私に不満が残るのは、三船敏郎という映画俳優の魅力を「サムライ」というマッチョ的な性格に染め上げて叙述してしまうことだ。確かに、それが世間一般のイメージであり、興行収入を稼いだのもその部分だろうが、三船の持っていた映画俳優としての多様な可能性についても、もっと分析して欲しいのだ。「下町」とか「妻の心」など、もっとソフトな中年男の魅力なども表現できる俳優だったと信じているのだが。

  • 期待して読んでみたが、もう一息であった。もっと多くの人が取材に応えてくれたなら、厚みが出たであろうと思う。例えば映画づくりやプロダクションを興してからの製作の現場の様子など。

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著者プロフィール

料理研究家、日本雑穀協会理事、テーブルコーディネーター、女子美術大学講師。一九五五年東京生まれ、鎌倉育ち。ホルトハウス房子に師事し、各国の家庭料理、日本料理、中国料理など幅広く学ぶ。一九九三年より「松田美智子料理教室」を主宰。季節感を大切にした、美しく作りやすい料理作りを心がける。二〇〇八年、使い手の立場から本当に必要なものを考えて開発した調理道具、食器のプライベートブランド「自在道具」を立ち上げる。『季節の仕事(天然生活の本)』(扶桑社)、『丁寧なのに簡単な季節のごはん 松田美智子料理教室「絶対の定番」』(小学館)など、著書も多数。

「2021年 『おすし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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