密室の神話

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 80
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (407ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163901435

作品紹介・あらすじ

四重密室の謎を解け! 会心の書下ろし長篇北海道の美術学校のアトリエで、男子学生の死体が発見された。だが現場は内部から幾重にも施錠され…「密室の詩人」三年ぶりの新作。

感想・レビュー・書評

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  • 幾重もの施錠がされた密室の中に、何かの見立てのような装飾を施された死体、っていうミステリスキーのツボを押さえまくりな設定。

    にも関わらず、読後のこの消化不良はなんなんだ、、、

    明らかにならない事実、腑に落ちない犯行の動機、あまりに哀れなある人物の末期、エトセトラ、エトセトラ。

    う〜〜〜〜〜ん…………(汗)。




    【内容紹介】
    四重密室の謎を解け! 会心の書下ろし長篇
    北海道の美術学校のアトリエで、男子学生の死体が発見された。だが現場は内部から幾重にも施錠され…「密室の詩人」三年ぶりの新作。

  • 正直登場人物がいろいろ出てきて、視点にこんがらがってしまったのと、トリックが分かるような分からないような、ってなってしまい、自分の理解が追い付かなかったせいか面白難しかった感じ。

  • 犯人は、あの人っぽいけど、どうも???と思っていて、なので、殺したのと密室を作ったのが別人と分かって納得。
    そこは、目からウロコな感じでうまいと思う。
    でも、密室を作る動機がちょっと伝わるような、伝わらないような。
    それに、過去の黒幕が不明のまま。
    そいつが今回の犯人でもあると思い込んだのが、見事な目くらましになっていた。(私にとっては。)
    そして、冷くんの扱いは?
    色々中途半端な印象。
    記者さんの立場もどうなんだろう。
    あの人の一生懸命さはああいう結末でいいのか?ううむ。

  • 久しぶりの柄刀さんの作品だったが、文章も内容ものめり込めず…トリックもSNSを使ったやりとりもわかりづらい…真相もやりきれない感じと謎を残した感じで消化不良。

  • 美術学校の別棟で発見された学生の遺体。遺体周辺にはサイコパスの仕業を思わせる装飾が施され、しかも現場は四重密室。いかにも柄刀さんらしいテーマのお話。
    明確な探偵役はおらず、刑事、美術学校の生徒やネットユーザーまで、いろんな探偵役が推理を繰り広げるのは面白い。
    ただその分視点が定まらず、あまり進展がないまま、終盤で犯人自らの謎解きが唐突に始まり、急いで終わらせた感が否めない。
    四重密室の謎やトリックは緻密だけれど、動機も含め共感しづらく、5年前の事件とか所々放ったらかしの部分もあったり、ちょっと消化不良な感じ。

  • 四重奏密室ということで楽しみに読み出した。しかし読み終わった感想は、、、
    話は作中に多くの人の名前が出てきたりして読みづらく、要の密室もなんかしっくりこない。話のテーマとしては面白かっただけに残念。

  • 著者3年ぶりの書き下ろし。
    美術学校のアトリエで男子学生の死体が発見された。四重の密室、装飾された死体、雪の中に一つだけポツンと残った足跡。奇怪な事件に世間は沸き、ネットでは謎解き合戦が始まる…
    なぜ密室は作られたのか、そしてそれぞれの目的や欲求のためにそれを消費する人々の物語。登場人物が多くて中途半端な印象があるし、密室を作った犯人の心情もわかるようでちょっと首を傾げたくなるモヤモヤした読後感。でもこれは著者の意図したことなのかもしれない。

  • 密室ものの名手である著者の久々の作品。今回は四重密室。

    密室の仕掛け自体は機械的というか、あぁ、ナルホドとは思いつつも、それほど意外性はなし。読みどころは、何故そんな密室にしたのか、という点だと思うのだが、私としてはその犯人の思考に全く共感できなかった。結局のところ、母親からすれば、何て余計なことを!にならないだろうか、、、。
    文章自体も読みにくい。視点がころころ変わり、本筋に関係のなさそうな人の視点まであって、文章がとっ散らかっている印象。決してスマートではない。ただ、現場に踏み込んでの素人探偵集団による推理合戦は論外としても、SNS上のもはやお祭り的なやり取りは、昨今の少年犯罪におけるネット上の闇雲な犯人(家族)の吊し上げを見ていると、あり得なくもないような、、、。つい少し前までは絶対あり得ないと鼻で笑ってそうな事が、現実になってきているのはちょっと怖ろしい、、、。

  • え〜っという結末。

  • 真相が哀しい。世界が閉じているように感じられる。

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著者プロフィール

1959年、北海道生まれ。1994年に「密室の矢」が読者投稿アンソロジー『本格推理3』(光文社文庫、鮎川哲也・編)に採用され、以降も「逆密室の夕べ」と「ケンタウロスの殺人」の投稿作品が採用された。98年、長編「3000年の密室」で作家デビュー。代表作は「時を巡る肖像」「密室キングダム」。日本推理作家協会、本格ミステリ作家クラブの各会員。

「2022年 『【完全版】悪霊の館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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