逢沢りく 上

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163901466

作品紹介・あらすじ

りくは中学生。おしゃれなパパと、カンペキなママ、
「オーラがある」と友だちが憧れる、ちょっと特別な存在。
美しい彼女は、蛇口をひねるように、
嘘の涙をこぼすことができた。悲しみの意味もわからずに――
『きょうの猫村さん』で老若男女の心を鷲掴みにした
ほしよりこの、傑作長編コミック! (上巻)

感想・レビュー・書評

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  • 「りくは中学生。おしゃれなパパと、カンペキなママ、
    「オーラがある」と友だちが憧れる、ちょっと特別な存在。
    美しい彼女は、蛇口をひねるように、
    嘘の涙をこぼすことができた。悲しみの意味もわからずに――」

    「お腹が痛いと授業を抜け出した逢沢りくが屋上に寝転がって見た空と、14歳の私があの頃見た空はきっと同じ空。広い広い宇宙の中でひとりぼっちお自分。それを受け入れた時のすっきりとした解放感。人はみんな最初から孤独なのだと思う。だからこそ、人が恋しくて、人の温かさが胸に沁みるのでしょう。」
    (『小泉今日子書評集』より)

  • ちょっと読みにくいけどそれも味?

  • なんか複雑な女の子ね

  •  好きな時に涙することができる美少女・逢沢りくの覚醒を描いた作品。上下巻からなり本作は上巻。

          * * * * *

     漫画とは知らずに予約して借りました。主人公・りくの感性と作品の絵柄に慣れるのに上巻の半ば過ぎまでかかりました。正直言うと、そこまで読むのに忍耐を要しました。

     しかし、りくが単身で関西(大阪か?)の大叔母の下に(短期間の約束で)身を寄せてからがおもしろかった。

     大叔母宅や転校先の中学校で経験する、関西人の距離感。東京(の裕福な階層)とのギャップに戸惑うりくの心情が的確に描かれています。

     仮面夫婦と言ってもいいりくの両親。本音は言わず、体裁だけキレイに整えるその姿を見て育ったりくは、本当の優しさや愛情の伝え方を知りませんでした。

     コテコテの関西の人情に馴染めるのか!? 続けて下巻も読まずにはいられません。
     簡単なタッチの絵柄ですが、多くのことを伝えてくれている作品でした。

  • なかなかに鮮烈。読み応えがあった。

  •  ほしよりこというマンガ家は初めてです。「絵柄」も「お話」や「本」の作り方も、どちらかというと苦手です。ところが、30代40代の知り合いの方褒めていらっしゃる。で、読みえて、なんか、堪忍してほしい気分になりました。
     本当は、楽しいことが何もない「中学生」が、この世に存在するリアルを描く「ほしよりこ」と、それを、普通の文庫化する編集者のセンスはすごいと思うのですが、「で、それで?」というのが感想でした。疲れた。
     ブログには、もう少しプラスの感想も書きました。覗いてみてください。
     https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202104210000/

  • 映画みたいな作品。

    りくは、人前でしか涙を流すことができない。
    自然に泣くということができない。
    母親が関西弁が嫌いだから、と関西弁を毛嫌いする。

    中学生のりくが、これからどう変わっていくのか、丁寧に描かれていく。

  • 全部鉛筆で描かれてて、字もかわいい直筆で大人の漫画って感じだった。不思議なストーリー。下巻が気になる。

  • つらい。
    どきどきする。

  • 逢沢りくは自由に涙がこぼせた。ほんとは空っぽだから、人を思うようにうごかしたくて、その為の涙。

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著者プロフィール

1974年生まれ。関西在住。2003年7月より、「きょうの猫村さん」をネット上で連載。2005年7月に初の単行本『きょうの猫村さん 1』を出版し、日本中の老若男女を虜に。2015年には『逢沢りく』で手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞した。著書に『きょうの猫村さん』『カーサの猫村さん』シリーズのほか、『僕とポーク』『山とそば』『B&D』がある。

「2017年 『2018年「きょうの猫村さん」卓上カレンダー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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