ひとりぼっちのあいつ

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (457ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163902326

作品紹介・あらすじ

『代償』で山田風太郎賞候補、旬な作家の意欲作!今の、マジック? 珍現象を目撃した楓太は、その場にいた冴えない中年男がどうにも気になるように。孤独な二人の人生が交差する。

感想・レビュー・書評

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  • 宮本楓太はどうしょうもない。
    小田尚彦はもっとひどい。
    主役大里春輝はちょっとした能力がある
    そのことから起こる不幸がどこまでもついて回る。
    なんか第三者的には、その能力をうまく使ったらいいのになんて無責任に思う
    当事者としてはそうはいかなくて
    他人からの誤解、被害妄想がついて回る、
    結構嫌な人ばかり出てくる
    びっくりするぐらい過去がついて回るものなんだ!

    話はそれるけど、読んでて誰にでもホームレスになりうるのだと認識した。特にこんなコロナ状態、どこで歯車が狂うかわからない
    読んだ時期と呼応して、薄ら寒いものをかんじた。

    読み終わって???

    やはり大里春輝と縁した周りの人間に対する愛情?
    終わりにみんな幸せ。
    まあみんなが幸せならいうことないけど
    今までのことはなんだったのだろう?

    大里春輝の願いー
    お願いです。もうこんなことはやめにしてください
    ぼくはどうなってもいい
    もちろんこんな力もいらないし
    みんな元通りになるなら、ぼくの命もいらない。ー

    みんなが幸せになるのなら、
    こんな能力欲しいよね、

    果たしてそんな能力が手に入ったからといって
    春輝のように人のためにばかり使うだろうか?

    伊岡瞬」ニ作目の作品だから
    よくどんな作家ということはまだ暗中模索状態。
    温かい作家?

    しかし、こんな菩薩、神、仏さま
    善の塊を描きたかった?
    まあ、春輝も幸せだから嬉しいけど。




  • 「故郷に帰れ、田舎もん!」毒づきながら、内心コンプレックスに苛まれている宮本楓太は二十五歳のサラリーマン。
    ひょんなことで出会った冴えない中年男の秘密を知って、以来なぜか彼から目が離せなくなる。
    まわりには、謎の美女に強面の老人、なんだか危ない人たちまで…一体彼は何者なのか?
    素直になれず孤独を抱える楓太と、過去に傷つき未来に希望を持てない春輝。
    (アマゾンより引用)

    ラストまでは楽しく読んでた。
    尚ちゃんと千穂さんにとにかくイライラして、こいつらホント痛い目見ればいいのに、と思って。
    鶴巻さんが最高に好き(笑)
    けど、ラストは何なの??
    どういう意味??
    強く念じて思いが叶った、ということ??
    わけが分からなすぎて、評価は3にした。

  • 図書館で借りて、10ページほど読んで、あれ?読んだことある…と思い出し、検索してみたら、文庫版で「祈り」と改題されていたのね。やはり既読だった。一応登録するけど…自分の「祈り」の感想読んで思い出したので、記録のみ。時々あるけど…文章化で改題するのって、どーなのよ?といつも思うのでした。

  • 40歳前のホームレスと、25歳のサラリーマン、新宿ですれ違う彼らの人生…

    ホームレスの少年時代には、子供だから、とかわいそうに感じるところもあり、その後の成り行きにも同情がありましたが、25歳サラリーマンには、とにかくイライラするだけでした。
    読んでいてもスッキリしないとこばかり。
    鶴巻という元裏稼業の男だけが一服の清涼感を醸し出してました。

    文章は読みやすかったのですが…。
    ラストは、なんだそれ?って感じ。

  • 不思議な作品。個人的には嫌いではない。4に近い評価3。特殊能力をもつシャイな主人公が翻弄され続ける人生で見た世界とは。終わり方がスッキリしないがこれがこの作品の魅力かも。

  • 特殊能力を持つため幼い頃から嫌な目にあい続けた男の話。他人任せの生き方で文句ばかりの青年、嫌がらせを続ける幼なじみ、偶然に助けた裏稼業の実力者等、いろいろな人物との関わりで男の人生が大きく動いていく。

    尚彦が本当に嫌な男過ぎて、いつこいつがどん底に落とされるのか…と キリキリしながら読み進める。鶴巻はカッコイイし、楓太は情けないし。

    「え!こんなラスト!?」と驚きの終わり方。これはこれでハッピーエンドだけど、でもだったら今までのはなんだったんだ?と、ほんの少しだけ納得がいかない。

  • いつもの伊岡瞬作品のリズミカルな感じがなく、読み進めるのに時間がかかった。
    最後の終わりかたがよくわからなかった。
    たくさんの、どうしようもない人が出てきて、なんだかイライラした。

  • 文体自体は好みで読みやすかったが、ストーリーの展開にあまり身が乗らなかった。
    頑張って読んでも、スルスル通り抜けていく。

    結末はどんでん返しのハッピーエンド?だけど、都合がいいというか、「そんなのあり?」という感想。

    文体は好きな方だったから、他の作品を読んでみようかなあ。

    内容とは関係ないけど、本の紙質が好きだった。
    ツルツルしていて薄いんだけど、めくりやすい。
    上品な感じの紙でした。ページをめくるのが楽しい。

  • えー

  • 颯太を気にかける理由が弱くて、そこまで面倒見なくてもと思う。あまりにダメな会社員で助けたくならない。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。2005年『いつか、虹の向こうへ』(『約束』を改題)で、第25回「横溝正史ミステリ大賞」と「テレビ東京賞」をW受賞し、作家デビュー。16年『代償』で「啓文堂書店文庫大賞」を受賞し、50万部超えのベストセラーとなった。19年『悪寒』で、またも「啓文堂書店文庫大賞」を受賞し、30万部超えのベストセラーとなる。その他著書に、『奔流の海』『仮面』『朽ちゆく庭』『白い闇の獣』『残像』等がある。

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