- Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163903521
作品紹介・あらすじ
「世界史は必ず役に立つ。将来のための教材は過去にしかないからです」世界史上にイノベーションを起こした10人に、変化の激しい時代を生き抜く知恵を学ぶ。第1部 世界史のカギはユーラシア大陸にあり ――大草原に大帝国を築いた人びと1.バイバルス 奴隷からスルタンに上りつめた革命児2.クビライ 五代目はグローバルなビジネスパーソン3.バーブル 新天地インドを目指したベンチャー精神第2部 東も西も「五胡十六国」 ――東方世界の「南北朝」4.武則天 「正史」では隠された女帝たちの実力5.王安石 生まれるのが早すぎた改革の天才第3部 「ゲルマン民族」はいなかった? ――ヨーロッパは領土と家系の迷宮6.アリエノール 「ヨーロッパの祖母」が聴いた子守唄7.フェデリーコ2世 ローマ教皇を無視した近代人第4部 ヨーロッパはいつ誕生したのか ――ユーラシア大草原からの侵入を防ぐ壁8.エリザベス1世 「優柔不断」こそ女王の武器9.エカチェリーナ2世 ロシア最強の女帝がみせた胆力10.ナポレオン3世 甥っ子は伯父さんを超えられたのか?
感想・レビュー・書評
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読書家で有名な人の著書(というか口述本)だが、期待に違わぬ面白さ。人選といい、「いわゆるイギリス」や「いわゆるカトリック」への、信念に裏打ちされた独自の呼称設定といい、評判は伊達ではないと思わせられる。
史実や人物の分析も専門の学者のそれとはひと味違い、ありきたりな言いかたながら、「ビジネスパーソンならでは」の新味を感じた。
専門書ではもちろんないが、「世界史にまったく興味も知識もない」という人にはやや敷居が高いかもしれない。著者と同じ趣味を持った人に向けた「一般書」という趣。
2018/8/22〜8/24読了詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ネット保険のパイオニアでもある出口治明さんの本。近年 歴史が様変わりしており、それは歴史研究がイデオロギーに左右されなくなったことで、とりわけ中央ユーラシアの歴史が明らかになったからだと言う。この本でスポットを当てている10人も馴染みの薄い人物が多い。
地球を移動する時代から定住する時代に変わり人類は農耕 牧畜 冶金 宗教という発展を遂げてきた。しからば未來の課題解決の知恵は歴史の中に見出だされるに違いない、だからこそ歴史に学ぶべし!と出口さんは語る。 -
世界史に残る偉人を掘り下げた1冊。世界史の知識がないと読むのが辛いが、歴史上の縦横の繋がりがわかると、脳に気持ち良さを感じる。
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h10-図書館2018.5.13 期限5/27 読了5/25 返却5/26
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世界史について自身は疎いため、こんな人物もいるのかと勉強にはなった。
とくに中央アジアから西欧にかけての時代背景の認識は弱く、西欧の王朝や、領土がコロコロ変わるのは、この本でも理解しづらかった。
それにしても全く知らない偉人を知ることは、タメにもなるし、興味がそそられる。
評価が高い人物だけでなく、評価が別れるナポレオン3世や、繁栄を築いたのは果断な決断によるものではないという違う点を指摘したエリザベス一世など、著書の考えも反映して記載しているのもいいか。
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202001/
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世界地図が頭に入ってないと、理解しづらい部分はあるが、世界規模で考えることの大切さを学べる
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<b>エリアごとの数百年の歴史をラップさせる手法</b>
これまでの著作では、同時代の全世界史を記述する手法が売りであった。
しかし、本作はやや一般的なエリア分割式。
だから、随分と分かりやすい印象だが、それは、自分が全世界史観が身についていないことなのかも。
世界史の代表的なリーダー、政治家を取り上げているが、チョイスは著者ならではのものもある。
?クビライ
動乱時には動かないことが功を奏した。経済面で有能な人
元寇は失業者のための公共事業。本気じゃない。
?フェデリコ2世
波乱の出自なのだが、既成概念、価値を壊すほど、戦略的に動いたようにも見えない。
でも、当時はドイツ、イタリアと流動的に領土が変わるのが当たり前であった。
?エカチェリーナ2世
大帝と呼ばれていたお人が、このお方とは初めて知った。
しかし、女性なのにあんなに乱れているのはなんでだろう。ストレス?
?ナポレオン3世
トップダウンからの民主革命という、矛盾したワードの意味がなんとなく分かりました。
帝政をここまで引っ張ったのは、ある意味彼の異能だったのですね。 -
今ひとつかな
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世界史はあまり馴染みのない上、地理もさっぱりなので四苦八苦しつつ読了。10人のリーダーについての物語、明らかになる歴史像と共に、この人たちから何を学び取るのか。役立てるだけのまず能力だよなーと、この方向の本も読んでみたくなりました。