- Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163905211
感想・レビュー・書評
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サイバー戦争に関する最新のレポ。
イラン核施設へのサイバー攻撃は、以前にも読んだことがあったが、リアリティある描写に改めて驚愕した。この事件は2009年のことであり、8年経過した現在ではどこまで攻撃力が進化していることか。
本書の題名にもなっているが、一般に知られていないソフトのセキュリティ上の欠陥を「ゼロデイ脆弱性」というらしい。アメリカなどはこれを売買・収集しているというから、恐ろしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
イラク攻撃のときに、イラク国内へのサイバー攻撃も考慮されたが、イラクの金融機関はフランスと密接なつながりがあって下手するとフランス金融機関にも影響がでかねなかったので、やめられた。
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コンピューターウィルスやハッキングなどの単語から多くの人が連想するのは、企業や政府機関のサーバーから情報を盗んだり、現金を不正に送金したりという犯罪ではないでしょうか。ところが、もはや攻撃対象となっているのは交通信号の制御や、航空管制、送電網などのインフラを担うシステムであり、これらに潜入してインフラを混乱させ、さらには深刻な事故を発生させてしまうことまで可能となっていると著者は警告してます。
事実2009年にはアメリカ、イスラエルが主導してイランのウラン濃縮施設の制御システムに潜入し、実際に遠心分離機の一部を誤動作させて破壊する事例が発生しています。
ますますネットに依存する方向に進む私たちの日常に対し、本書に登場するセキュリティー専門家の次の言葉は印象的です。「IOT(モノのインターネット)という概念まで登場しているが、セキュリティーという見地からは非常に馬鹿げている。デジタルであることのリスクを認識し、インフラのせめて核心部はリレーなどのアナログにしておくこと必要な時代になっている」
サイバー空間で繰り広げられている国家間の激しい争いの歴史と現状を非常に分かりやすくまとめた1冊だと感じました。「こんなSFみたいな事が既に行われているのか!」と驚かされます。 -
[memo]
・NSA内のTAO(Tailored Access Operations)、TAO内のROC(Remote Operations Center、“ロック”)
・NSA内のANT(Advanced Network Technology、サイバー兵器開発部門)、NSA ANT catalog
・イスラエルの8200部隊(Unit 8200、≒米NSA)
・イギリスのGCHQ(政府通信本部 Government Communications Headquarters)
・中国の人民解放軍総参謀部第三部二局の六一三九八部隊
・北朝鮮の朝鮮人民軍偵察総局一二一局
・「エア・ギャップ」、アトリビューション(発信源)
・ナタンズ核燃料施設@イラン、オリンピック・ゲームス作戦→スタックスネット、ラルフ・ラングナー
・インターポールのIGCI(サイバー犯罪対策組織 INTERPOL Global Complex for Innovation)、福森大喜 -
【いま、そこにある危機】サイバー攻撃によって大都市を機能不全に陥れる――これはもはやフィクションではない。国対国の静かなる熱戦の最前線を取材!