総理の誕生

  • 文藝春秋 (2016年12月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (264ページ) / ISBN・EAN: 9784163905761

作品紹介・あらすじ

目次

序章 その時、安倍の言葉を聞いた

二〇〇七年九月十二日、 私は全身の力が抜け落ちるような感覚を味わった。安倍が辞任
する。ただただ悔しく虚しかった――。本書は、安倍が無役の若手議員だったころから、
私が直接、安倍と話し、見聞き体験し、考えてきたことを記す本だ。


第一章 実は出世は遅かった

岸信介の孫、安倍晋太郎の息子、大叔父は佐藤栄作。だが、安倍晋三自身は同期の仲間
たちが次々と政府のポストを与えられる中、ひとり取り残された。初めて政府の役職に
つくのは、当選から実に七年も経った時のことである。

「ここまで外されてきたんだから、もう開き直った。こうなったら、(第一希望の)外務政務次官以外だったら、話が来ても受けない」


第二章 小泉純一郎という両面教師

要職に抜擢され、小泉に仕えながら安倍は二面を見ていた。暗闇の中、天皇が神々に新
米を備える新嘗祭に参列した小泉は「電気をつければいいじゃないか」。郵政解散でも理
念的保守の安倍の同志たちは刺客をたてられ落選。だが、その勝負勘には目を見張る。

「郵政民営化なんて本来、我々が目指していることに比べたら、どうでもいいことではないか」


第三章 小泉さんは、拉致を分かっていない

北朝鮮に同行する直前、安倍は官邸で絞り出すように声を漏らした。あくまで日朝国交
正常化を第一に考える小泉には、拉致問題の重大性への理解がまるで足りなかったのだ。
初訪朝を終えて帰国した小泉は「なぜ皆、俺をほめないんだっ」と当たり散らした。

「小泉さんは、拉致の『ら』の字も分かっていない」


第四章 なぜ、一次政権は崩壊したのか

五十二歳の若さで総理になった安倍だが、これまで支持してきた右派からの攻撃にさら
される。しかし政権運営となると様々な現実的対応が必要である。その中で安倍は、全
国戦没者追悼式の演説の原稿で、こうした批判を丁寧に取り入れることも心がけた。

「明日の式辞の原稿なんだけど、『心ならずも命を落とした方々』という表現は、保守派の評判がよくなかったよね」


第五章 政治的な死者と言われて

わずか一年での突然の退陣表明。会見後の深夜、記者クラブで呆然としていたところに
携帯電話の着信があり、出ると相手は安倍本人だった。「私は求心力を失ってしまった」
こう言う安倍に、私はこれで日本は十年、時を失うだろうと考えていた。

「やれるところまで、できるだけ頑張ろうと思っていたのだけど、それも無理になった」


第六章 盟友、中川昭一のこと

政権を退いた安倍に追い打ちをかけたのが、理念を共にする中川の死だった。私も安倍
同様に親しく付き合った

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

政治の現実とその運営の難しさを深く掘り下げた本作は、安倍晋三元首相の政権の誕生とその後の苦闘を描いています。第一次安倍政権の崩壊を受けた日本の政治情勢や、マスコミからの厳しい批判、さらには後継者育成の...

感想・レビュー・書評

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  • 第一次安倍政権が潰えて、福田・麻生が引き継いだが、マスコミの総攻撃は留まることがなく政権批判が絶えなかった。
    一度民主党にやらせてみようじゃないかと政権交代したが暗黒の時代に突入した感がある。
    その中で一点でも良いことがあったのか?記憶がない。
    約3年でまた政権交代、勿論、前政権に打撃を及ぼした未曾有の天災があったのも事実だが、対応に国民の反発があったのは確かではないか。
    野田政権が発足当時は、期待もあったので一時的に支持されたが支持率は下降の一途を辿り、選挙で大敗しそして第二次安倍政権の始まりである。自民党保守層の中でも安倍は少数派でどうやって党を纏まるのか?保守的なジャーナリストは、外交的に弱腰と批判もありほかにいくらでも別の誰かがいるかのように言うが、実際にだれかと問うと次期に誰とは言わない。
    本書にも書かれているが、「政治家とは、少し古くなればより性能がよい商品に買い換えればいい家電など消費財とは異なるし、一人ひとり違う」と書いている。
    改めて問う、次に日本を任せられる総理は誰か?

  • 阿比留さんの本はどれも、ファクトに即して面白いんだが。

    やっぱり安倍さんはすごかった。
    保守界隈から、何も出来なかったじゃないかと言われることもあるが、特に、第一次を潰した環境とマスコミから、いかに現実的に「政治」をしようとしたか。
    だからこそ、左巻き界隈から、蛇蝎の如く憎まれたか。

    残念ながら時間が足りなかったね。
    後継も育てられたのか。

    でも、少しでも日本を変えたのは、やっぱり安倍晋三元首相だと思う。

  • 戦後70年(2015年)「安倍談話」の意義は戦後の謝罪外交に終止符を打つこと。

    「私たち日本人は、世代を超えて、過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません」と語りつつ、同時に謝罪外交との決別を宣言したのである。

    「日本では、戦後生まれの世代が、今や、人口の8割を超えています。あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはいけません」、と。

    安倍談話は閣議決定され、以前の首相談話は上書きされる。

    (一部本文より引用)

  • 森友問題なんかで安倍総理が追い詰められたら、日本にとって大きなマイナスだろうと思わせる。

  • なぜあれだけ失態により「政治的に死んだ」安倍晋三が復活することができたのか、肉声を知る産経新聞記者による本。
    いいことしか書いておらずリベラル批判にはうんざりするが、安倍首相の人となりが分かった気がする。

  • 再登板に至る肉声の記録が実に生々しかった。感情的で一方的で決まりきった批判しかしない自称リベラルのサヨクどもには理解出来ないかな。

  • 【安倍晋三の蹉跌も復活も見続けた産経記者が初めて書く】「小泉首相は拉致を分かってない」「私は求心力を失った」「人生やればやれるものだ。二度目だからこそ、この議席数」肉声秘話満載!

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著者プロフィール

1966年、福岡県出身。産経新聞政治部編集委員。早稲田大学政治経済学部卒業後、産経新聞社入社。仙台総局、文化部、社会部を経て、1998年から政治部。首相官邸、自由党、防衛庁、自民党、外務省を担当。首相官邸キャップ、外務省兼遊軍担当などを経て、政治部編集委員、論説委員兼政治部編集委員を歴任。著書に『偏向ざんまい GHQの魔法が解けない人たち』『だから安倍晋三政権は強い』(産経新聞出版)、『総理の誕生』(文藝春秋)、『安倍晋三の闘い 官邸からの報告』『安倍晋三が日本を取り戻した』(ワック)など多数。

「2022年 『リベラル全体主義が日本を破壊する』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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